Welcome To My ”俺の感性”

墓っ地・ざ・ろっく!

Sadistik

Sadistik 『Altars』

Artist Sadistik
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Album 『Altars』
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Tracklist
01. Voodoo Dali
04. Roaches
05. Honeycomb
06. Cotard’s Syndrome
07. Salem Witches
08. Sacrifice
09. Water (feat. Kristoff Krane)
10. Molecules (feat. P.O.S. & Terra Lopez)
12. Silhouettes (feat. Lige Newton)

2017年にSadistikの新譜が出てからもうずっと書きたいと思いながらも、いかんせん“キッカケ”がなくてずっと書けずじまいでいたんだけど、今回その大きな“キッカケ”を与えてくれたBTSにはただただ感謝しかなくて、改めてBTSは2018年を象徴するアイドルだと再確認させられた次第。

BTSの記事にも書いたように、シアトルのメンへラッパーコディ・フォスターSadistikは僕が世界で一番大好きなラッパーであること、BTSのギターの使い方とSadistikのギターの使い方にデジャブを感じたこと、お互いに“ロック”で“オルタナティブ”なヒップ・ホップであること、そして偶然にも互いに“トラップ・ラップ”の影響を色濃く受けていることなど、自分でも驚くくらい両者には共振する部分が多かった。

2000年以降のヒップ・ホップのトレンドとして生まれ、今ではマシュメロをはじめDJ界隈にも影響を与えているトラップ・ラップといえば、カルヴィン・ハリスの新譜にも参加しているトラヴィス・スコットをはじめ、フューチャーヤング・サグが主に知られたラッパーだが、マイアミを代表するラッパーであり、今月の19日に来日公演を控えるデンゼル・カリーが2018年に発表した『タブー』は、個人的にBTSの新譜と並ぶ2018年のBESTアルバムの一つに挙げるほどの傑作だった。

もうずっと前にこの『Altars』を聴いた時、これまでのコディ、少なくとも僕が衝撃を受けた前々作の『亡き父ちゃんにマジ感謝』するアルバムとは全く違うトラックや世界観で初めは戸惑ったけど、色々と調べていくうちに「あゝ、これがトラップなのか!」みたいな気づきがあって、今思えば前作の『Ultraviolet』からトラップっぽいアプローチがあったなと更なる気づきがあって、もっと言えばSadistikフューチャーあたりに影響与えてんじゃねぇか説が自分の中に芽生えるほど、でも直ぐに「さすがにそれはねぇだろ説」に変わって・・・要するに、今回の新譜は前作から続くトラップ・ラップ化が著しく本格化したと解釈すべき作品で、そう考えたら当初の戸惑いも消えてスッキリした。と同時に、やっぱコディスゲーなってなった。

Sadistikのトラップ愛はそれだけにとどまらず、2018年作のEP『Salo Ssessions Ⅱ』でも引き続きトラップ風の曲や、三味線の音や「オニムシャ(鬼武者)」という歌詞やら日本ネタを盛り込んだ“Yokai(妖怪)”と名付けられた曲など、日本の数少ないSadistikファン(俺以外にいるのか?)には色々な意味で楽しめる、まさにEPならではの作品となっている。


これまでのSadistikとはひと味もふた味も違って、それこそ「本場の」って言ったらおかしいけど、それこそ今のアメリカで流行りのラップを聴いてる感あって、メンヘラ系男子が更に内に内に引き篭もったような、よりダーティかつダウナーな緊迫感溢れる地下水のように冷たく裏路地の売人ように危うい空気が支配していて、リード曲の2曲目の”God Complex”と3曲目の”Free Spirits”を筆頭に、終始バッチバチのトラップ・ラップかましながらも、5曲目の”Honeycomb”Sadistikらしい美メロとトラップの絡みがクソ最高だし、8曲目の”Sacrifice”やミネソタのラッパーKristoff Kraneとフィーチャリングした9曲目の”Water”、こちらもミネソタのラッパーP.O.S.とフィーチャリングしたラッパー10曲目の”Molecules”では、過去作でもお馴染みの女性ボーカルが今作のハイライトを飾るに相応しい癒やしのアクセントを残していく。そして、お待ちかねのギターを使ってSadistikならではのオルタナティブな世界観を繰り広げるラストの”Silhouettes”まで、とにかく、こうやって次から次へとラップ/ヒップ・ホップというジャンルの間口を広げてくれるコディにマジ感謝チェケラッチョ。

結論「やくしまるえつことかいうヤベー女最強他はクソムシ」

BTS(防弾少年団) 『Love Yourself 結 'Answer'』

Artist BTS(防弾少年団)
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Album 『Love Yourself 結 'Answer'』
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Tracklist
(CD1)
1. Euphoria
2. Trivia 起 : Just Dance
3. Serendipity
4. DNA
5. Dimple
6. Trivia 承 : Love
7. Her
8. Singularity
10. The Truth Untold (Feat. Steve Aoki)
11. Trivia 轉 : Seesaw
12. Tear
13. Epiphany
14. I'm Fine
15. IDOL
16. Answer : Love Myself

(CD2)
1. Magic Shop
2. Best Of Me
3. Airplane pt.2
4. Go Go
5. Anpanman
6. MIC Drop
7. DNA (Pedal 2 LA Mix)
8. FAKE LOVE (Rocking Vibe Mix)
9. MIC Drop (Steve Aoki Remix)

Mステ出演中止という名の自らで放った爆弾が防弾服を突き破り、背後からはアーミー(Army)からフレンドリーファイアの弾を撃ち込まれるという、そして日本のメディアを皮切りに、イギリスはBBCやガーディアン紙、しいてはユダヤ人権団体まで飛び火した今回の騒動。世はまさに「BTS包囲網」を敷き始めている。この絶体絶命のピンチをBTSはどう乗り越えるのか?

次回『男ハリー、BTSに喝だッ!!』ご期待下さい。

気を取り直して、今や全米スタジアム公演を成功させ、あのピッチフォークからはワン・ダイレクションの正統な後継者として指名されたボーイズグループBTS(防弾少年団)。暴力根絶を訴えた国連でのスピーチも話題を呼んだ彼らが、今この日本でちょっとした炎上案件によってMステ出演が急遽取り止めとなる騒動が起こった。まるでそれが合図であったかのように、昨今著しく急激に冷え込みつつある日韓関係なんだが、でもおいら、なんとなくこうなることは分かっていたので、ここ最近の記事でDreamcatcherTWICE、そして日韓合同ガールズグループのIZ*ONEを取り上げて着々と伏線を立ててきたわけです。で、いわゆる“皮肉大好き芸人”としては各方面に対して俄然ニチャア・・・ってなったりならなかったりする今回の炎上案件、そんなことより津田何某をはじめとしたアーミー擁護派と高須院長をはじめとしたネトウヨ一派の泥沼の攻防はまさに“地獄”としか言いようがない光景で、しかし「ここまで計算通り・・・」とシメシメしてるのはBTSと因縁のある秋元康だけ説・・・!

今回の騒動、個人的な意見を述べるとするなら、確かに、確かに擁護はできない、しかし“理解”することはできるんじゃないの?って。この件を擁護できる人物って、それこそBTSのファンであるArmyしかいない。でも何故そうなったのか?何故その結果に行き着いたのか?を、僕たちは擁護できないなりに理解することはできるんじゃあないの?知ることはできるんじゃあないの?って。それこそ歴史的に見ても当事者である日本人こそ、事の発端となったBTSの行動を世界で最も理解できる立場にいるんじゃあないの?って。なんだろう、何か物事が起こったことに対して、真っ向から否定や肯定をするのではなくて、その物事の“その先”=“未来”にある“真実”に向き合うことの大切さ、並びに“知ること”の大事さが今回の件で最も必要とされている考え方なんじゃないかと思った。その考え方こそ、今を生きる日韓双方の国民が持つべき“未来志向”の考え方なんじゃないかって。これを起点に、お互いにそろそろ一歩先の未来に進むべき時なんじゃあないか?

しっかし、このタイミングでBTSが所属する事務所が謝罪にも近い声明を発表したことで、逆にその回答として日本はBTSを紅白に出さざるを得なくなった。というか、こうなったらもう絶対に出さなきゃいけない、というか今回の騒動の“落とし所”は“そこ”しかないです。この騒動によりBTSが今年2018年の紅白に出場する可能性は途絶えたが、その一方でTWICEは2年連続の紅白出場を決めたのは好材料でもあって、騒動により紅白出場の悪影響が一番懸念された TWICEが無事当確して紅白のK-POP締め出しを回避できたのは本当に良かった(姐さんマジ姐さん)。何故なら、これで来年の紅白にBTSIZ*ONEがKポ枠として出演する可能性、その未来を繋いだわけだから。というわけなんで、NHKは今からスケジュール調整頼むな〜。

結局のところ、僕がこのBTSについて書きたいことはただ一つ。それが「韓国でロックが主流じゃないのは、BTSが韓国音楽史上最もロックだからなんじゃねぇか説」だ。

その説について書く前に、この平成も終わりを告げようとしている時代に、耳にタコができるくらい聞いたのが“ロックは死んだ”というフレーズ、それに対して当事者であるロックバンドが口を揃えて語る言葉が“いま一番ロックしているのはラップ/ヒップホップ”であるということ。僕自身、その言葉を痛感する出来事が数年前に起こった。それこそ、他ならぬシアトルのメンへラッパーSadistikの亡き父へと捧げるアルバムを聴いたときの衝撃ったらなくて、一体ナニが衝撃だったかって、初っ端から「え、ラップにこんなギターリフ入れていいのかよ!?」とか「え、リフだけじゃなくギターソロとかありなん!?」とか、「この曲もはやリンキンパークかよ!?」とか「こんなにトリップホップみたいな女性ボーカル使いまくっていいのかよ!?それもう実質ラップ版マッシブアタックじゃん!」とか、とにかくこれまで自分の中にあった「父ちゃん母ちゃんマジ感謝」みたいな“ラップ”のイメージを根底から覆すような作品で、同時に自分の中にある音楽についての価値観すら変えてしまうほどの衝撃だった。まさにいま一番ロックしているのはラップと。


再び話をBTSに戻して、何を隠そう、本来なら今年の紅白歌合戦で歌うはずだった“FAKE LOVE”を初めて聴いた時、初っ端からBTS一のイケメンVの「春日井サーサー」という空耳とともに、バッキング・ギターのアルペジオとアブストラクトなヒップ・ホップ然としたトラックが、それこそSadistikの曲を聴いた時と全く同じデジャブを感じたのは言うまでもなくて、からのボーカル担当ジンジミンの一気にブチあげるバチクソエモいサビ、そのバッキングで鳴り響くA Perfect Circleビリー・ハワーデル顔負けの空間表現(ATMSフィールド)を発揮するギターのリフレイン、そしてラップ担当でありリーダーのRMジェイホープシュガによる本場の黒人ラップリスペクトなラップとトラップ・ミュージックに精通するオルタナティブなトラックで構成されている。なんだろう、この曲の凄さって、K-POPならではのブチ抜いてくるエモさとUSメインストリームのトレンドであるトラップ・ラップ、そして“ロックは死んだ”時代のギターの居場所を再提示するかのような、つまり“いま一番ロックしているラップ”と自らのアイデンティティである韓国語を駆使したK-POPがクロスオーバーした、もはや”俺の感性”をピンズドで狙って書いた曲なんじゃねえかってくらい、正直ここまで完璧なポップスって少なくとJ-POPには存在しないんじゃねえかくらいの名曲だ(MV版の間奏とかX JAPAN味あってすき)。もはやSadistikの地続きで聴けちゃう最高にロックなヒップホップであり、イントロからサビのバッキングまでギターをフルに使いまくった、まさに“ギターを必要とするポップス”で、この一曲だけでBTSがいかに“ロック”なボーイ・バンドなのかを指し示している。

結局、ロック目線でしか見れないのは許して欲しいのだけど、ともかく今ってポップスの中にあるギターが最もロックな時代なんじゃねえか説あって、この曲でBTSがやってる事ってまさにそれを再認識させる事案でもあって、でもこれが今の時代におけるギターの正しい使い方なんですね。なんだろう、APCの新譜を聴いた時は「これからの時代のギターはプログレの中で生き続ける」と思ったけど、BTSSadistikを聴いたら「これからのギターはポップスおよびラップの中で生き続ける」んだなって。とにかく、過激派Armyのせいで何かと話題になるBTSなんですが、ロック好きから見たBTSはロックバンド以外のナニモノでもなくて、少なくとも日本のクソみたいな邦ロックなんかより全然ロックしてます。

さすがにビルボード1位を取るだけあって、BTSの音楽ってUSメインストリームのポップスを完コピしてるのは散々知られていることだけど、それこそカルヴィン・ハリスマシュメロをはじめとした世界的なDJに追従するメインストリームのポップ・ミュージックの王道、そのド真ん中をブチ抜いている。この世界で、アメリカで今何が流行っているのか?そのトレンドを的確に分析するKポのサーチ力の高さは日本人こそ見習うべき所でもあって、もっともBTSが凄いのは英語で歌ってアメリカ進出に失敗した宇多田ヒカルと違って、BTSとして唯一のオリジナリティであり韓国人としてのアイデンティティである韓国語で世界に打って出て見事に成功しているところだ。おいら、人が持つ最大のアイデンティティって血や遺伝子(DNA)ではなくて、その人が話す言語/言葉こそ人の最たるアイデンティティだと思っていて、このBTSは韓国語を自らのアイデンティティとして、歌詞の内容も今の鬱屈した韓国社会で抑圧された若者の想いを代弁し、韓国国内はもとより世界中の若者から共感を得ている。

さっきも少し書いたけど、BTSの音楽ってR &Bやダンスポップをルーツの一つとしていて、その中でもトラップ・ラップはBTSの音楽には欠かせない要素としてあって、例えば“FAKE LOVE”で聴けるジェイホープのラップなんかはほぼほぼトラップ界でお馴染みのヤング・サグをリスペクトしてて、実はSadistikもここ最近のアルバムでトラップ・ラップらしきことやってて、それこそトラップ界の重鎮トラヴィス・スコットは言わずもがな、フューチャーや2019年に来日公演を控えているマイアミの新星デンゼル・カリーを経由してBTSSadistikを共振させる俺すごい。そういった意味でも、このBTSのアルバムほど(トラヴィス・スコットフューチャーが参加した)カルヴィン・ハリスの昨年の新譜とここまで韻が踏める“新時代のポップス”を称するに相応しいアルバムって他にないと思う。事実、BTSは“IDOL”という曲で女性ラッパーニッキー・ミナージュとコラボしている。ちなみに、今作のディスク2に“アンパンマン”とかいう「アンパンマーーン!!」って歌う曲があって、そのネタっぽい曲でもトラップやっててこいつらマジサイコーw

じゃあ、じゃあJ-POPでトラップっぽいことやったのって誰かおる?って思い返してみたらおった。おいら、相対性理論『天声ジングル』って“やくりまるえつこなりのヒップホップ”だと思ってやまなくて、そのアルバムって相対性理論史上最高にJ-POP感があったのだけど、実はそのアルバムに収録された“弁天様はスピリチュア”とかいう曲でトラップっぽいことやってて、しかも“FLASHBACK”とかいう曲のトラックもほぼほぼヒップホップ以外のナニモノでもなくて、こうやって半ば強引にBTSSadistik相対性理論を共振させる俺すごいとか思いながら、こんなところにも顔を出してくる今の相対性理論って相当すごいなって。まあ、単にやくしまるえつこ“いま一番ロックしているのはラップ”ってのを知ってる人なんだろうね。


BTSミッキー・ミナージュだけに止まらず、日系人DJとして世界的に名を馳せるスティーヴ・アオキともコラボしていて、おいら、実は東京五輪が決まって開会式に誰を出すべきかの問いの答えがスティーヴ・アオキで、なぜスティーヴ・アオキなのか?ってのはNetflixのドキュメンタリーを見ればわかるはずなのに、椎名林檎をはじめとした五輪関係者からはスティーヴ・アオキの“ス”の字も出てこなくてダメだこりゃってなった記憶がある。あっ、椎名林檎も所詮はネトウヨおばさんでしかないんだなって。なんだろう、とりあえずアオキ出しときゃ五輪の開会式は成功するし、逆にアオキ出さなきゃ開会式は失敗するレベルのキーマンだと思ってる人物で、そんなアオキとコラボするBTSってやっぱ“わかってる”なって。そもそも曲タイトルに”FAKE””LOVE””Truth”という2018年を司るキーワードを使ってる時点で信頼しかない。そもそも阪神タイガース贔屓な時点で推せる。

アーミーのお陰で色々と話題に欠かさないBTSだけど、結局のところ“曲がいい”に尽きるわけです。そもそも一曲目のEuphoriaからギターの音で始まってるのが全てで、幕開けに相応しいソフト目なEDMのアプローチとジンジョングクのエモいコーラス・ワーク、そして隙あらばトラップの顔を覗かせるDJ界隈直径のメインストリームド真ん中のポップスブチ抜きソングで、この曲聴いてちょっと思ったのは、WACKのEMPiREはこの曲みたいなソフトEDM路線に行った方が売れるなって思ったけど、肝心の渡辺と松隈のサゲチンコンビはそのことに全く気づいていないという悪夢(エンパぜってー売れねえ)。

一転して今度はR&B調の中でジェイホープRMのラップが光るダンス・ポップチューンの#2”Trivia 起 : Just Dance”、アコギを中心にキーボードやシンセの美メロをフィーチャーしたジミンのソロバラード曲の#3”Serendipity”、再び北風小僧の寒太郎的な颯爽としたアレンジが印象的なアッパーDJ系の#4”DNA”、いわゆる「K-POP、チャーチズ好きすぎ問題」をここでも再認させるエレクトロ・ポップチューンの#5”Dimple”、大々的にトラップ・ラップをフィーチャーした#6”Trivia 承 : Love”、ベースと鍵盤が織りなすジャズい雰囲気がオシャンティなVのソロバラード曲の#8”Singularity”スティーヴ・アオキをフィーチャリングしたラブバラードの#10”The Truth Untold”、女性ボーカルや90sのemoっぽい西海岸系のギターが最高にオシャいシュガのソロ曲の#11”Trivia 轉 : Seesaw”、ラップ面の三人が本場のヒップホップに追従するバッキバキのラップを吐き散らす#12”Tear”BTSにしては珍しく韓国ドラマの主題歌に起用されてそうなストリングスをフィーチャーした歌謡曲でジンのソロ曲の#13”Epiphany”、再びトラップ・ラップ的かつエレクトロ・ポップ的な#14”I'm Fine”、今や”IDOL”といえばBiSではなくBTSに取って代わられた感のある、ニッキー・ミナージュとのコラボでもお馴染みの#15”IDOL”、未来へ向かって前向きな希望に満ち溢れた#16”Answer : Love Myself”まで、決して”ただのポップス”に陥らない豊富なアレンジと、ボーイズグループのトップに相応しい各メンバーの圧倒的なスキルとポテンシャルによってもたらされた楽曲陣は、あらゆる意味で2018年を象徴する、ここまでギターの使い方を知ってるポップスは他にないってくらい文句なしの名盤です。何度も言うけど、これで来年の紅白でBTS”FAKE LOVE”歌ってるとこ観ながら俺すごいしたいのでNHKさんヨロシクです。ちなみに、ディスク2に収録されている“DNA”“FAKE LOVE”のロックMIXも普通にカッコいいです。

つうか、これでDIR EN GREYがアジアツアーの一環で韓国でライブやって”VINUSHKA”演ったら面白いなって。薫くん頼むわ。つうか、オメーらそれくらいやれよって感じw

結論「BTSはメタル」

Sadistik 『Ultraviolet』

Artist Sadistik
Sadistik

Album 『Ultraviolet』
Ultraviolet

Tracklist
01. Cult Leader
02. 1984
03. Chemical Burns
04. Into the Night
05. Cubic Zirconia
06. Orange
07. Nowhere
08. Witching Hour
09. Still Awake
10. Blue Sunshine
11. Death Warrant
12. Gummo
13. The Rabbithole

【ヒップ・ホップ化したCBL】・・・最近ではCunninLynguists『Strange Journey Volume Three 』に参加した事で知られ、昨年のFlowers for My Father2014年度BESTの実質的な一位を飾った、いわゆる”俺の界隈”のヒップ・ホップ枠を担当するラッパーコディ・フォスターが指揮するSadistikの新作『Ultraviolet』が早くもリリースされた。コディの亡き父に捧げる作品であり、同郷であるシアトルの重鎮Blue Sky Black Deathをプロデューサーに迎えて制作された昨年の『Flowers for My Father』といえば→Trespassers WilliamのボーカリストAnna-Lynne Williamsのソロ・プロジェクトLotte KestnerYes Alexanderらの癒し系女性ボーカルをフューチャーした、ヒップ・ホップ界隈にもこんな音楽があるのか!と衝撃を受けるくらい、まさしく”キング・オブ・アトモスフェリック”なATMS系アブストラクト・ヒップ・ホップで、ダディを失ったコディの深い悲しみがリリックに込められた、深い慈悲に満ち溢れたエモーショナルな音世界(レクイエム)を奏でていた。その神秘的かつ耽美な世界観は、さながら”ヒップ・ホップ化したCarbon Based Lifeforms”の如しフェミニンな香りを漂わせていた。

【シューゲイザー×ヒップ・ホップ】・・・その大成功を収めた傑作『Flowers for My Father』は、”Petrichor””Seven Devils”などのギターをフューチャーしたオルタナティブな側面を垣間みせると同時に、実にロックなヒップ・ホップでもあったが、今作の『Ultraviolet』は前作とは打って変わって過剰な味付けはなく、余計な音が一切ない非常にナチュラルな本格派ヒップ・ホップ作品となっている。それはオープニングを飾る#1Cult Leaderやリードトラックの#21984の至ってシンプルな音使いを聴けば顕著で、シリアスで陰鬱なムードを形成する持ち前のミニマルな音使いをバックに、コディのヤンデレ系ラップが妖しく交錯していく。で、前作でもお馴染みのLotte KestnerとミネソタのラッパーEyedeaをフューチャーした#3”Chemical Burns”は、一聴する限りでは前作の”City in Amber”直系のトリップ・ホップだが、容赦なく畳みかけるEyedeaの高速ラップとロッテの聖なる天使の歌声が織りなす、静と動の狭間で揺れ動くギャップレス・サウンドはもはやプログレッシヴ・メタルと表現していいレベルだ。ちなみに、この曲の歌詞には”Nine Inch Nails”というフレーズがある。続く#4”Into the Night”は、Chelsea Wolfeを彷彿とさせるMolly Deanの神の使い感ほとばしる妖艶なボイスとダイナミックなドラムスが、アトモスフェリックな音響空間の中で神々しく荘厳に響き渡るアンビエント系ヒップ・ポップで、それこそ”ヒップ・ホップ化したCBL”と呼ぶに相応しい神秘的な楽曲だ。次の#5”Cubic Zirconia”では、持ち前のミニマリズムをもって#4と同様に神秘的かつオリエンタルなスポークン・ワードを構築していき、終盤ではロッテとコディによるラップのハモリが聴ける非常にレアなトラックとなっている。そして、前半戦のハイライトを飾るのは→レーベルメイトであり、前作でもお馴染みのシューゲイザーバンドChild Actorを迎えたOrangeで、美しい女性ソプラノボーカルと男性ボーカルによるシューゲ然とした儚くも幻想的な浮遊感および今にも消えてしまいそうな透明感をもって、それこそ山吹色の波紋疾走のように温かくラブリィな多幸感と清らかでエピカルな世界観にチルアウトしていく、もはやSadistik屈指の名曲と言っていいだろう。あらためて、ヒップ・ホップの世界でこんなコッテコテなシューゲイザーやってのけるコディってやっぱスゲーわって再確認した。正直この一曲だけで今年の年間BESTに入れる価値あります。この曲はホントにスゲーです。

【ファッキンオバマッ!ファッキンオサマッ!】・・・後半戦からは→Nacho Picassoとフューチャリングした東南アジア風のオリエンタルな雰囲気を持つ#8”Witching Hour”、前作の”Snow White”ばりの黒人ラッパー風高速ラップを披露する#10”Blue Sunshine”Sticky FingazTech N9neとフューチャリングしたファンキーなイントロから始まる#11”Death Warrant”は、まるで「ファッキンニガーくらいわかるよ馬鹿野郎」と言わんばかりの、GTAシリーズに出てきそうな二人の屈強な黒人ギャングによる本場感あふれるラップと「Die...die...die...」と囁く癒し系白人女性ボイスのギャップが織りなす、まるで洋物ハードコアポルノのフィストファックを見ているかのような光景は”壮絶”の一言で、この極悪なブレイクダウンはもはやプログレッシヴ・デス・メタルと言っていいだろう。この曲、歌詞も現代アメリカに対する強烈な風刺が込められているのがまた凄い。その流れで→前作でもお馴染みのYes Alexanderちゃんとフューチャリングしたエキゾチックな#12”Gummo”Terra lopezとフューチャリングしたラストの”The Rabbithole”は、オープニングからJulianna Barwick的な聖なるボイスとATMSフィールド全開で始まって、インダストリアルな電子音やミニマルなギターを織り交ぜながらリリカルに展開していくオルタナチューン。ここまでの後半は前半の曲と比べると小粒な印象は否めないが、Tech N9neなどの著名ラッパーやYes Alexanderちゃんとのフューチャリング曲の完成度は流石で、その中でも#11のヨ~メ~~~ン?ファッキンニガッ!っぷりったらないし、ラストの#13は前作を踏襲したオルタナ全開の曲で最高にCoolだ。

オレンジレンジ・・・あらためて、前作は天国のダディに捧げる、”生死感”をモチーフにしたコンセプトアルバムなだけあって、メンヘラの過呼吸のように刹那的な焦燥感やシリアスな重い緊張感だったり、ダディに対するコディの張り裂けそうな想いが今にも爆発しそうな作品だった。しかし、この『Ultraviolet』は前作のような胃もたれしそうなほどクドい印象は微塵もなくて、とてもシンプルかつスタイリッシュな作風だ。持ち前のチルいインストゥルメンタルというよりコディのオーガニックなラップを中心に、と同時にミニマル・アンビエント感を押し出した作風となっている。名曲オレンジをはじめとした、前作にはないポジティヴな雰囲気を持った楽曲もあったりするんで、作品としての取っ付き易さは前作より上か。確かに前作ほどの衝撃というのはないが、少なくとも楽曲の質は同等、いや、6曲目のオレンジだけで言えば前作よりも優っていると言っていいかもしれない。音的にもしっかりと差別化されているので、前作にハマった人なら間違いなく楽しめる名作だと。
 
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