Artist KATATONIA

Live 『サンクティテュード』

Tracklist
電撃加入 ・・・最近のKATATONIA関連のニュースで驚いた事といえば→昨年、「ギャラの取り分少ねーよ(家族との時間を優先したい)」という理由のため、惜しまれつつKATATONIAを脱退したドラマーのDaniel Liljekvistが、以前から僕が贔屓にしている同郷のIn Mourningに電撃加入!?という今世紀最大のビッグニュースで、てっきりもう二度と彼のドラムを聴くことはないと失望してたもんだから、この衝撃ニュースが飛び込んできた時は大喜びしたと同時にクソ笑った。そんな古参メンバーであるダニエルとノーマン兄弟が脱退した後のKATATONIAは、Bloodbathで知られるギタリストのペル・エリクソンとベースのニクラス・サンディンを新メンバーとして迎え入れたが、ダニエルが脱退すると間もなくペルも脱退する事となり、現時点のメンバーはアンダースとヨナス、そしてニクラスの三人体制となっている。その三人体制で、昨年にロンドンの歴史的な教会として知られるユニオン・チャペルで行われた、アコースティック・ライブの様子を収めた映像作品『サンクティテュード』が発表された。
KATATONIA第二章 ・・・良くも悪くもKATATONIAに大きな変化をもたらした問題作『死の王』こと『Dead End Kings』を発表した事で、KATATONIA第一章は終わりを告げ、その『死の王』を再解釈/再構築し、新たにKATATONIA第二章として産声を上げた『Dethroned & Uncrowned』に伴うツアーを収めたライブ作品で、その『D&U』の楽曲を中心に、歴代アルバムの名曲がアコースティック・アレンジで甦る、それこそKATATONIAファンが待ち望んだ夢のようなライブとなっている。サポート・メンバーには、ヨナスとのコラボ(Wisdom of Crowds)でも知られ、先日初来日を果たしたThe Pineapple Thiefのブルース・ソードとアルバム『D&U』でもお馴染みのJPがパーカッションとして参加している。結果論ではあるが、もしギタリストのペルが脱退していなかったら、今回のブルースとカタトニアによる夢のコラボは実現する事はなかったと思うとアレ。
雰囲気ライブ ・・・まるで聖者(死の王)の復活を祝う信者の集いの如く、リーダーのアンダースはバリトン・アコースティック・ギターを、ヨナスはエレキ・ギターを抱えて椅子に腰掛けながら演奏し、そのメンバーと対等に観客も着席スタイルのライブとなっている。それ即ち、ギターを弾くヨナスの姿がまじまじと見ることができる大変貴重なライブとも言える。ヨナスはMCで「緊張している」と連呼する割には、体形的な意味でも歌声的な意味でも共にベスト・コンディションで、そこにアンダースとブルースのコーラスが重なって、あまりにも贅沢過ぎる絵面が生まれている。で、さすがにユニオン・チャペルという伝統的な教会だけあって、そのステージ上には淡色に揺蕩うキャンドルの灯火と暗闇の中を射すひとひらの光の如しライトアップによって、まるで『ブラッドボーン』の世界の如し荘厳かつ耽美的な世界観をシンプルに演出してみせる。その神聖な会場から醸し出される独特の空気感とアコースティックな楽器の音が繊細かつ優美に、そして生々しく会場に響きわたる。とはいえ、やっぱり基本的に映像は暗いです。それこそ『LIFE!』女優の石橋杏奈ちゃんが嬉し泣きしそうな最高の"雰囲気音楽"、すなわち"雰囲気ライブ"の極みで、しかしその雰囲気をブチ壊すような観客のガヤが時たま入るのが、海外ライブらしいというかフリーダムな感じで嫌いじゃないですw

Live 『サンクティテュード』

Tracklist
01. In The White
02. Ambitions
03. Teargas
04. Gone
05. A Darkness Coming
06. One Year From Now
07. The Racing Heart
08. Tonight's Music
09. Sleeper
10. Undo You
11. Lethean
12. Day
13. Idle Blood
14. Unfurl
15. Omerta
16. Evidence
17. The One You Are Looking For Is Not Here
電撃加入 ・・・最近のKATATONIA関連のニュースで驚いた事といえば→昨年、「ギャラの取り分少ねーよ(家族との時間を優先したい)」という理由のため、惜しまれつつKATATONIAを脱退したドラマーのDaniel Liljekvistが、以前から僕が贔屓にしている同郷のIn Mourningに電撃加入!?という今世紀最大のビッグニュースで、てっきりもう二度と彼のドラムを聴くことはないと失望してたもんだから、この衝撃ニュースが飛び込んできた時は大喜びしたと同時にクソ笑った。そんな古参メンバーであるダニエルとノーマン兄弟が脱退した後のKATATONIAは、Bloodbathで知られるギタリストのペル・エリクソンとベースのニクラス・サンディンを新メンバーとして迎え入れたが、ダニエルが脱退すると間もなくペルも脱退する事となり、現時点のメンバーはアンダースとヨナス、そしてニクラスの三人体制となっている。その三人体制で、昨年にロンドンの歴史的な教会として知られるユニオン・チャペルで行われた、アコースティック・ライブの様子を収めた映像作品『サンクティテュード』が発表された。
KATATONIA第二章 ・・・良くも悪くもKATATONIAに大きな変化をもたらした問題作『死の王』こと『Dead End Kings』を発表した事で、KATATONIA第一章は終わりを告げ、その『死の王』を再解釈/再構築し、新たにKATATONIA第二章として産声を上げた『Dethroned & Uncrowned』に伴うツアーを収めたライブ作品で、その『D&U』の楽曲を中心に、歴代アルバムの名曲がアコースティック・アレンジで甦る、それこそKATATONIAファンが待ち望んだ夢のようなライブとなっている。サポート・メンバーには、ヨナスとのコラボ(Wisdom of Crowds)でも知られ、先日初来日を果たしたThe Pineapple Thiefのブルース・ソードとアルバム『D&U』でもお馴染みのJPがパーカッションとして参加している。結果論ではあるが、もしギタリストのペルが脱退していなかったら、今回のブルースとカタトニアによる夢のコラボは実現する事はなかったと思うとアレ。
雰囲気ライブ ・・・まるで聖者(死の王)の復活を祝う信者の集いの如く、リーダーのアンダースはバリトン・アコースティック・ギターを、ヨナスはエレキ・ギターを抱えて椅子に腰掛けながら演奏し、そのメンバーと対等に観客も着席スタイルのライブとなっている。それ即ち、ギターを弾くヨナスの姿がまじまじと見ることができる大変貴重なライブとも言える。ヨナスはMCで「緊張している」と連呼する割には、体形的な意味でも歌声的な意味でも共にベスト・コンディションで、そこにアンダースとブルースのコーラスが重なって、あまりにも贅沢過ぎる絵面が生まれている。で、さすがにユニオン・チャペルという伝統的な教会だけあって、そのステージ上には淡色に揺蕩うキャンドルの灯火と暗闇の中を射すひとひらの光の如しライトアップによって、まるで『ブラッドボーン』の世界の如し荘厳かつ耽美的な世界観をシンプルに演出してみせる。その神聖な会場から醸し出される独特の空気感とアコースティックな楽器の音が繊細かつ優美に、そして生々しく会場に響きわたる。とはいえ、やっぱり基本的に映像は暗いです。それこそ『LIFE!』女優の石橋杏奈ちゃんが嬉し泣きしそうな最高の"雰囲気音楽"、すなわち"雰囲気ライブ"の極みで、しかしその雰囲気をブチ壊すような観客のガヤが時たま入るのが、海外ライブらしいというかフリーダムな感じで嫌いじゃないですw
Unplugged ・・・おいら、何度でも言うけど『死の王』は元々"アンプラグド化"する事を前提に制作されたアルバムだと信じてやまなくて、実際このライブ音源を聴いてしまうと、もうアンプラグド版の方が"オリジナル"にしか聴こえない。それくらい、KATATONIAの楽曲と"Unplugged"の相性はバツグンである事を証明している。そもそもKATATONIAといえば、メタリックなヘヴィネスと儚くも美しいメロディが絶妙なバランスで共存した音楽をウリとするバンドだが、このライブではバンドの一番のウリと言っても過言じゃあない天性のメロディセンス、そしてヨナスによる魅惑的なボーカル・メロディがより鮮明かつ表面的に、より繊細かつ濃厚に堪能することができる。ライブ・アレンジが加えられたヨナスのボーカルをはじめ、五感に沁み渡るようなメロディの洪水に、まるで割礼の儀を受けているかの如し『清らか』な音空間が静かに拡がっていく。あらためて、元々フォーキーで情緒的なメロディを持ち味とするKATATONIAが、このようなアコースティック・ライブを敢行するなんて事は、意外でもない想定内の出来事だった。特に”The Racing Heart”から”Tonight's Music”の流れは本公演のハイライトだし、涙なしには見れない初期の名曲”Day”→”Idle Blood”→本編ラストを飾る”Unfurl”までの終盤は実に感動的。アンコールの”The One You Are Looking For Is Not Here”では、アルバムにも参加したThe Gatheringのシリエが登場してヨナスとのディエットを披露する。いわゆる"Bサイド"と呼ばれる近年の楽曲や過去の名曲のアコギ・アレンジ、プロフェッショナルな他アーティストとのコラボレーション、そしてカタトニアの"音響"に対する"こだわり"を垣間見せるような、文字どおり"スペシャル"なライブとなっている。それこそ過去のKATATONIAと今のKATATONIAを繋ぎ合わせるような、カタトニアの"オルタナティブ"な音楽性に何一つのブレもない、揺るぎない信念が貫かれた音楽であることを証明するかのようなライブだった。アコースティック・ライブとしては十分な曲数と演奏時間だと思うし、何よりもヨナスきゅんのパーカッション姿が見られるのはこのライブだけ!平成ヨナス合戦ぽんぽこ!
ANATONIA ・・・ANATHEMAも『Universal』というライブ作品をリリースしているが、音楽的にもバンドイメージ的にも陰と陽を象徴する対極であり対等なバンドが、一方のANATHEMAが大仰なオーケストラを擁し、一方でKATATONIAが静かなアコースティックをフューチャーするという、このようにライブでも対極的な景色を描き出しているのはとても興味深いし、本当に面白いと思う。ANATHEMAの『Universal』がロックバンドとしてのダイナミクスを全面に押し出した、圧倒的な多幸感と激情的なエモーションに溢れた世界的なショーなら、このKATATONIAは絶望の中に希望を見出すような、地域密着型の庶民的で温かいアトモスフィアを形成していく。ライブでも双方の違いを証明すると同時に、互いに引かれ合う存在=ANATONIAとして確かに"リンク"する場面が見えてくる。流石に映像の質やカメラワークの演出的な部分ではANATHEMAに劣るが、チョイと酒を引っ掛けながら作業用BGMに近い感覚で気軽に観られるのは断然KATATONIAの方だ。しかし、まさか『Damnation』みたいな作品を出している盟友のOpethより先にアコースティック・ライブを映像化するなんて、10年前じゃまず考えられなかった事だろう。
ドキュメンタリー ・・・ライブ本編以外には、ヨナスとアンダースがインタビューに質問形式で答える、約60分に及ぶドキュメンタリーが収録されている。 今回のアコースティック・ライブについての質問が大半を占める中、数多くある質問の中で、僕が特に興味深いと思ったのは→「ライブが音楽業界の主な収入源となっていること」に対する答えと、「フランク・デフォルトがカタトニアに与えた影響と賛否両論」という鋭い質問で、以前から近年KATATONIAに与えたフランクの影響、その大きさに言及してきた僕としては非常に興味深い話だった。今は関係良好のまま互いに別の道を行くことに決めたらしく、今後はフランクとのコラボの可能性はないとも答えている。確かに、このライブにフランクが参加していない時点でナニか違和感あるし、そのことについてもアンダースは残念だと嘆いている。そして古参メンバーの脱退、特にダニエルの脱退を非常に残念がっていて、あらためてフランクとダニエルがバンドに与えた影響、その存在の大きさが見て取れる。そんな中、既に新作のアイデアを集めているという嬉しい情報もあり、そして作曲における"色"の大事さや、「作曲しながらアニメーションを作っている感覚」というアンダースの創作技術を暴露する回答もあったりして、ファンとしてはとても面白い話ばかりだった。あと「余計なものを削ぎ落した」というヨナスとアンダースの言葉で思い出すのは、昨年リリースされたDIR EN GREY(一巡)の9thアルバム『ARCHE』の存在で、お互いに表現方法こそ明確な違いはあるものの、やはりKATATONIAとDIR EN GREYは血縁関係にある事を再認識させた。ライブ本編はMCらしいMCはなくテンポよく進むので、ライブ本編だけ観られればいいという人は無理に字幕付きの国内盤を買う必要はないです。でもドキュメンタリーまでジックリ見たいって人は、字幕付きの国内盤をオススメします。本作、本当に素晴らしいライブ作品なのだけど、やはりダニエルがこの夢のような絵面の中に存在しないのが唯一の残念だ。なお、ダニエルはIn Mourningで先輩風吹かせながら音楽活動をエンジョイしている模様w
サンクティテュード【Blu-ray(ライヴ80分/ドキュメンタリー66分)/日本語字幕付】
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