Artist Turnstile
Album 『Glow On』
Tracklist
それもそのはず、前作の『Time & Space』は界隈の重鎮ウィル・イップがプロデュースを担当、そして今をときめくアーサー・リザークがレコーディングに携わったド直球のハードコア/パンク作品だったのに対し、本作の『Glow On』ではエミネムやアヴリルの作品でもお馴染みのプロデューサーことマイク・エリゾンドを迎えた影響か、コアとなる音のベースはそのままに、オルタナ化およびメタル化が著しく進行した、すなわちオルタナティブ・ヘヴィとしての素質が開花した(ゲストのジュリアン・ベイカーやブラッド・オレンジの存在も含めて)メジャー感マシマシの大衆性に富んだロックンロールとして大化けしている。2021年の鬼マストアイテム。
Album 『Glow On』
Tracklist
01. Mystery
02. Blackout
03. Don't Play
04. Underwater Boi
05. Holiday
06. Humanoid / Shake It Up
07. Endless
08. Fly Again
09. Alien Love Call
10. Wild Wrld
11. Dance-Off
12. New Heart Design
14. No Surprise
15. Lonely Dezires
ロードランナーの秘蔵っ子ことメリーランドはボルチモア出身の5人組、Turnstileが昨年リリースした3thアルバム『Glow On』がめちゃんこヤバい。ハードコア/パンクを根っこのルーツに持ちながらも、ソリッドでエッジーなリフを中心に、カウベルやクラップ、ハイハットやパーカッションの細部にまで“こだわり”を感じさせるユーモラスなアレンジ、その「ユニークでありながらキャッチーでエッジーなオルタナティブ・ロック」って、それこそ「10年前の自分が好んでよく聴いていた奴じゃん」と少しノスタルジックな気持ちにさせる、爽快感溢れるメロディック・ハード(コア)ロック・サウンドを展開している件について。
まるで相対性理論ばりにメルヘンチックなシンセが鳴り響くイントロから、それこそ『宇宙人ポール』みたいなコメディ&SF映画を彷彿とさせる、例えるなら宇宙人転生系のラノベで可愛い宇宙人が空から舞い降りてくるシーンの効果音みたいな雰囲気で始まる#1“Mystery”からして、ドライブ感溢れるエネルギッシュかつハードロック的なリフや過去作には見受けられなかったギターソロが織りなすオルタナティブなポスト・ハードコア然とした、少なからずオールドスクール寄りだった過去作とは一線を画すような曲となっている。
1stアルバム『Nonstop Feeling』の系譜にあるハードコアならではの強靭なリフとヘヴィなブレイクダウンを交えながらダイナミックに展開する、ハイハットやパーカッションをはじめカウベルみたいなユニークなアレンジが光る#2“Blackout”、クラップやパーカッションを交えたポップなピアノの旋律と身体を突き動かすパンクビートを刻むエッジーで破天荒なリフが織りなすテンションアゲアゲなロックンロールの#3“Don't Play”、メンフィスのSSWジュリアン・ベイカーをコーラスに迎えた、90年代のオルタナを象徴するシューゲイザー/ドリーム・ポップの影響下にあるリヴァーブを効かせた曲で、ほのかにジュンスカ味というかAOR的なノスタルジーを漂わせる#4“Underwater Boi”、冒頭のド直球のパンクスからの転調パートが鬼カッコいい#6“Humanoid / Shake It Up”、UKのSSWブラッド・オレンジがコーラスで参加した#7“Endless”、デンマークのVolbeatばりにダークでメタリックなリフやメタル然としたソロワークまでもメタルメタルしてる#8“Fly Again”、再びブラッド・オレンジをスポークン・ワードとしてフィーチャリングした曲で、そして再び『宇宙人ポール』とのアブダクションを試みるかのような90年代のUKドリーム・ポップ然とした#9“Alien Love Call”、クラップに釣られてついついジャンピングモッシュしたくなる#10“Wild Wrld”、90年代から一転して今度は80年代のニューロマンティック/ポストパンク的なヘアメイクを施した#12“New Heart Design”、出自の根っこにあるハードコア・パンクに直結したサウンドとヒップホップ的なアウトロのギャップがセンスしかない#13“T.L.C.”、三度ブラッド・オレンジをメインボーカルに添えた#15“Lonely Dezires”まで、まるでおとぎ話のようなポップネスとハード(コア)の絶妙なバランス、メタル耳からしても魅力しかないエッジを効かせたリズミカルなリフの数々とエゲツないオルタナティブなアレンジセンス、そして素直に聴いてて楽しい爽快感溢れるロックンロールのキャッチーさを兼ね備えた名盤ここにあり。
1stアルバム『Nonstop Feeling』の系譜にあるハードコアならではの強靭なリフとヘヴィなブレイクダウンを交えながらダイナミックに展開する、ハイハットやパーカッションをはじめカウベルみたいなユニークなアレンジが光る#2“Blackout”、クラップやパーカッションを交えたポップなピアノの旋律と身体を突き動かすパンクビートを刻むエッジーで破天荒なリフが織りなすテンションアゲアゲなロックンロールの#3“Don't Play”、メンフィスのSSWジュリアン・ベイカーをコーラスに迎えた、90年代のオルタナを象徴するシューゲイザー/ドリーム・ポップの影響下にあるリヴァーブを効かせた曲で、ほのかにジュンスカ味というかAOR的なノスタルジーを漂わせる#4“Underwater Boi”、冒頭のド直球のパンクスからの転調パートが鬼カッコいい#6“Humanoid / Shake It Up”、UKのSSWブラッド・オレンジがコーラスで参加した#7“Endless”、デンマークのVolbeatばりにダークでメタリックなリフやメタル然としたソロワークまでもメタルメタルしてる#8“Fly Again”、再びブラッド・オレンジをスポークン・ワードとしてフィーチャリングした曲で、そして再び『宇宙人ポール』とのアブダクションを試みるかのような90年代のUKドリーム・ポップ然とした#9“Alien Love Call”、クラップに釣られてついついジャンピングモッシュしたくなる#10“Wild Wrld”、90年代から一転して今度は80年代のニューロマンティック/ポストパンク的なヘアメイクを施した#12“New Heart Design”、出自の根っこにあるハードコア・パンクに直結したサウンドとヒップホップ的なアウトロのギャップがセンスしかない#13“T.L.C.”、三度ブラッド・オレンジをメインボーカルに添えた#15“Lonely Dezires”まで、まるでおとぎ話のようなポップネスとハード(コア)の絶妙なバランス、メタル耳からしても魅力しかないエッジを効かせたリズミカルなリフの数々とエゲツないオルタナティブなアレンジセンス、そして素直に聴いてて楽しい爽快感溢れるロックンロールのキャッチーさを兼ね備えた名盤ここにあり。
それもそのはず、前作の『Time & Space』は界隈の重鎮ウィル・イップがプロデュースを担当、そして今をときめくアーサー・リザークがレコーディングに携わったド直球のハードコア/パンク作品だったのに対し、本作の『Glow On』ではエミネムやアヴリルの作品でもお馴染みのプロデューサーことマイク・エリゾンドを迎えた影響か、コアとなる音のベースはそのままに、オルタナ化およびメタル化が著しく進行した、すなわちオルタナティブ・ヘヴィとしての素質が開花した(ゲストのジュリアン・ベイカーやブラッド・オレンジの存在も含めて)メジャー感マシマシの大衆性に富んだロックンロールとして大化けしている。2021年の鬼マストアイテム。