Artist Xanthochroid

Album 『Blessed He With Boils』

Track List
USはカルフォルニア州レイクフォレスト出身の五人組、その名もXanthochroidの1stフル『Blessed He With Boils』がヤバ過ぎる件。自身でも”Cinematic/epicッ!!-Black Metal”と謳っているように、Blind Guardianもビックリの大仰なクワイア&シンフォニックな肉厚のサウンドスケープが超絶epicッ!!かつ超絶壮大に演出する、EmperorやDimmu Borgir直系のノルウェイゲン・シンフォブラ/メロブラを基本の世界に、そこへ露骨に『Still Life』期のOpeth大好き♥なアコギやフルートのフォーキーな音色が醸し出す郷愁の香りを自然な形で溶け込ませた、”静と動”のメリハリを効かせたいわゆる”オペにゃんスタイル”を展開すると同時にAgallochライクなアトモスブラック/ポストブラック的な要素も持ち合わせ、そして極めつけにあのイェンス・ボグレンがマスタリングを担当するという、まさにUS版Ne Obliviscarusという他に例えようがないエクストリーム・プログレッシブ・ブラックを繰り広げている。で、本作の内容はなんつーかもう”コイツらスゴ過ぎィ!”としか言い様がない傑作です。去年聴いてたら間違いなくBESTに入ってたというか、俺の中でNe ObliviscarusとBorknagarの新譜を超えた。今コレ聴かなきゃ他にナニ聴くのってレベル。それぐらいブッ飛んでる(ゴメンちょっとだけ盛った)。 Opethを筆頭にICS Vortex=BorknagarやWintersunやIhsahn...要するにありとあらゆる”ソレ系”のバンドを連想させる楽曲ばっかなんだけど、もはやモノマネがどうとかなんて事はどうでもよくなるレベルの説得力があって、もはや”オリジナル”とその”フォロワー”という概念を超越した先の世界にいるのが、この”愛すべきバカメタル”ことXanthochroidなんだ。
まるで『スカイリム』や『ダークソウル』、剣と魔法のファンタジー映画『指輪物語』さながらの圧倒的なスケール感と幻想的な世界観を構築するイントロの#1”Aquatic Deathgate Existence”=”病み村”に迷い込んだ結果→”人間性”を失った主人公は亡者となり、そのイントロに次ぐ#2”Blessed He With Boils”を耳にした瞬間に”ファッ!?”とかいう衝撃を受ける。出足からメロブラ然とした暴虐性を惜しげもなくさらけ出し、”オペにゃん”大好き♥なアコギやフルートが織りなす哀愁のハーモニーが目まぐるしい展開の中で自然に溶け込む中盤からの~突如”ICS Vortex化”する終盤のハイトーンボーカルに全てを持っていかれる、超絶ドラマティックかつ超絶epicッ!!な名曲。で、この衝撃は全盛期の”オペにゃん”の曲を初めて聴いた時のような感覚に近いナニがあった。アコギとフルートそして民謡的なボーカルが織りなす郷愁のハーモニーが、壮絶な戦いが待ち受ける過酷な旅路の途中で、一時の安らぎと癒しを施すかのような#3”Winter's End”、エクストリーム系プログレ・メタル風のリフと鳴り止むことのないエレクトリカルかつヒロイックなkeyの音色が激しく狂喜乱舞する勇姿にEmperorやIhsahnの影を嫌でも連想させ、そして一番の聴こどころとなる中盤からの不安感を煽るようなアトモス/アンビエント世界に精神が侵食される#4”Long Live Our Lifeless King”、再びアコギ主体の幻想的な曲で今度はAgallochやFenらのポストブラ勢を連想させる#5からの~可憐に響き渡るkeyと壮麗なクワイヤがキ・モ・チをウキウキに高める#6までの組曲”Deus Absconditus”は本作のハイライト。そして壮絶な幕切れに相応しい#10”Rebirth Of An Old Nation”の泣きメロとドラマティックな展開に感極まった主人公は遂に”人間性”をトレモロスッ!!・・・だいたいこんな感じの物語。で、不思議な魅力を醸し出す恵まれたこのジャケから恵まれたこの楽曲...う~ん、スバラスイィィ~。US産とは言えど音は完全にEUモノのクッサイクッサイ系のソレで、そのギャップがばくわら。それじゃあ皆で、あの葉加瀬太郎の満面の笑みが脳裏に浮かんできそうな”情熱大陸メタル”ことNe Obliviscarusよりも、愛すべきバカのXanthochroidをドヤ顔で推して通な人になろう(提案) なにはともあれ、昨年に衝撃的なデビューを飾ったこの二組の若武者の登場は、ブラックメタル界にとって非常に大きな朗報だったに違いない。同時になんつーか、やっぱボグボグってスゲーわ、って。言わずもがな、この手のジャンルが好きならマストなんで、気になった人は彼らのBandcampで全曲聴いて、どうぞ。ちなみに、EPのオススメは三曲目。

Album 『Blessed He With Boils』

Track List
01. Aquatic Deathgate Existence
02. Blessed He With Boils
03. Winter's End
04. Long Live Our Lifeless King
05. Deus Absconditus: Part I
06. Deus Absconditus: Part II
07. The Leper's Prospect
08. In Putris Stagnum
09. "Here I'll Stay"
10. Rebirth Of An Old Nation
USはカルフォルニア州レイクフォレスト出身の五人組、その名もXanthochroidの1stフル『Blessed He With Boils』がヤバ過ぎる件。自身でも”Cinematic/epicッ!!-Black Metal”と謳っているように、Blind Guardianもビックリの大仰なクワイア&シンフォニックな肉厚のサウンドスケープが超絶epicッ!!かつ超絶壮大に演出する、EmperorやDimmu Borgir直系のノルウェイゲン・シンフォブラ/メロブラを基本の世界に、そこへ露骨に『Still Life』期のOpeth大好き♥なアコギやフルートのフォーキーな音色が醸し出す郷愁の香りを自然な形で溶け込ませた、”静と動”のメリハリを効かせたいわゆる”オペにゃんスタイル”を展開すると同時にAgallochライクなアトモスブラック/ポストブラック的な要素も持ち合わせ、そして極めつけにあのイェンス・ボグレンがマスタリングを担当するという、まさにUS版Ne Obliviscarusという他に例えようがないエクストリーム・プログレッシブ・ブラックを繰り広げている。で、本作の内容はなんつーかもう”コイツらスゴ過ぎィ!”としか言い様がない傑作です。去年聴いてたら間違いなくBESTに入ってたというか、俺の中でNe ObliviscarusとBorknagarの新譜を超えた。今コレ聴かなきゃ他にナニ聴くのってレベル。それぐらいブッ飛んでる(ゴメンちょっとだけ盛った)。 Opethを筆頭にICS Vortex=BorknagarやWintersunやIhsahn...要するにありとあらゆる”ソレ系”のバンドを連想させる楽曲ばっかなんだけど、もはやモノマネがどうとかなんて事はどうでもよくなるレベルの説得力があって、もはや”オリジナル”とその”フォロワー”という概念を超越した先の世界にいるのが、この”愛すべきバカメタル”ことXanthochroidなんだ。
まるで『スカイリム』や『ダークソウル』、剣と魔法のファンタジー映画『指輪物語』さながらの圧倒的なスケール感と幻想的な世界観を構築するイントロの#1”Aquatic Deathgate Existence”=”病み村”に迷い込んだ結果→”人間性”を失った主人公は亡者となり、そのイントロに次ぐ#2”Blessed He With Boils”を耳にした瞬間に”ファッ!?”とかいう衝撃を受ける。出足からメロブラ然とした暴虐性を惜しげもなくさらけ出し、”オペにゃん”大好き♥なアコギやフルートが織りなす哀愁のハーモニーが目まぐるしい展開の中で自然に溶け込む中盤からの~突如”ICS Vortex化”する終盤のハイトーンボーカルに全てを持っていかれる、超絶ドラマティックかつ超絶epicッ!!な名曲。で、この衝撃は全盛期の”オペにゃん”の曲を初めて聴いた時のような感覚に近いナニがあった。アコギとフルートそして民謡的なボーカルが織りなす郷愁のハーモニーが、壮絶な戦いが待ち受ける過酷な旅路の途中で、一時の安らぎと癒しを施すかのような#3”Winter's End”、エクストリーム系プログレ・メタル風のリフと鳴り止むことのないエレクトリカルかつヒロイックなkeyの音色が激しく狂喜乱舞する勇姿にEmperorやIhsahnの影を嫌でも連想させ、そして一番の聴こどころとなる中盤からの不安感を煽るようなアトモス/アンビエント世界に精神が侵食される#4”Long Live Our Lifeless King”、再びアコギ主体の幻想的な曲で今度はAgallochやFenらのポストブラ勢を連想させる#5からの~可憐に響き渡るkeyと壮麗なクワイヤがキ・モ・チをウキウキに高める#6までの組曲”Deus Absconditus”は本作のハイライト。そして壮絶な幕切れに相応しい#10”Rebirth Of An Old Nation”の泣きメロとドラマティックな展開に感極まった主人公は遂に”人間性”をトレモロスッ!!・・・だいたいこんな感じの物語。で、不思議な魅力を醸し出す恵まれたこのジャケから恵まれたこの楽曲...う~ん、スバラスイィィ~。US産とは言えど音は完全にEUモノのクッサイクッサイ系のソレで、そのギャップがばくわら。それじゃあ皆で、あの葉加瀬太郎の満面の笑みが脳裏に浮かんできそうな”情熱大陸メタル”ことNe Obliviscarusよりも、愛すべきバカのXanthochroidをドヤ顔で推して通な人になろう(提案) なにはともあれ、昨年に衝撃的なデビューを飾ったこの二組の若武者の登場は、ブラックメタル界にとって非常に大きな朗報だったに違いない。同時になんつーか、やっぱボグボグってスゲーわ、って。言わずもがな、この手のジャンルが好きならマストなんで、気になった人は彼らのBandcampで全曲聴いて、どうぞ。ちなみに、EPのオススメは三曲目。
Blessed He With Boils
posted with amazlet at 13.01.25
Erthe and Axen Records (2012-12-21)