Welcome To My ”俺の感性”

墓っ地・ざ・ろっく!

藤咲佑

ねごと 『DESTINY』

Artist ねごと
negotoaaa

Single 『DESTINY』
15

Tracklist
01. DESTINY
02. 夜風とポラリス
03. シンクロマニカ -Mizuki Masuda Remix-

『深夜の馬鹿力』 ・・・ねごとの3rdアルバムVISIONは、まさにねごとの『未来を確信的かつ核心的に捉えた、今年の邦楽界を象徴するかのような傑作だったが、そのアルバム『VISION』から約三ヶ月ぶりとなる新曲『DESTINY』が早くも発表された。自分の中で→「ねごとはシングルよりもアルバム曲のが面白い」というイメージと、今回のシングルはアニメ『銀魂゜』のアニソンタイアップだという点から、正直過度な期待はしていなかったし、実際に伊集院光のラジオ『深夜の馬鹿力』で流れた時にサラッと聴いても→「まぁ、シングルだしこんなもんか」みたいな漠然とした印象しか持てなくて、でもこのMVがアップされて初めてフルで聴いてみたら一転、それまでの評価が180度ガラッと変わってしまった。



裏VISION ・・・そんな事よりも、曲がどうとか以前に、この横スクロールアクションみたいなMVの沙田瑞紀がメチャクチャ可愛い。特にラスト演奏パート。もうなんかこれ以外の感想は必要ないくらい、俄然瑞紀推せるやん?というわけ。で、話を戻して→伊集院光のラジオでほぼ寝ながら聴いた時は、ありがちなアニソンみたいなイメージしかなかったが、前述の通りこの”DESTINY”はフル音源で聴いて初めてその真価を発揮するのだ。まるでデヴィン・タウンゼント総裁『Addicted』を彷彿とさせるピュンピュンしたkawaii系エレクトロニカとガールズ・ロック界のYMOを襲名するかの如し俄然レトロフューチャーなキーボードの音色、つまり新しさと懐かしさ、それこそレトロとモダンがクロスオーバーした"レトロモダン"なイントロから、瑞紀らしいミニマルなフレーズで曲のシュール感を演出しつつ、”シンクロマニカ””GREAT CITY KIDS”を連想させる最高にハイ!ならぬ最高にデッ↑デッ↑ってヤツな蒼山幸子のボーカルが冴え渡るポスト-グリッチ・ポップ的なサビへと繋ぎ、そしてこのシングルがただのポップ・ソングじゃあないことを証明する中盤からの、それはまるでANATHEMA”Thin Air”顔負けのPost-Progressiveなパートでは、ベースの藤咲佑とドラムの澤村小夜子によるリズム隊のジャズミュージシャンばりに大人びたグルーヴを形成し、その強靭な土台の上で星空を見上げるような幸子の哀愁を帯びたボーカル・メロディが確かな存在感を発揮、来たるクリマックスではこれぞ"日本のオリアンティ"あるいは"ガールズ・ロック界のダニー・カヴァナー"と呼ぶに相応しい瑞紀の天上を貫くようなギター・ソロから大サビへと繋がる”endless”顔負けの展開力・・・そして遂に一つの結論に行き着く→「チョトマテチョトマテ...これって『VISION』の原型じゃ~ん!」って。事実、この曲は二年前から既にストックされていた曲との事で、どおりで所々にアルバム『VISION』の鍵を握る楽曲アレンジが顔を覗かせたりするし、と言っても『VISION』のどの曲とも一線を画した雰囲気や世界観を持っているのも確かで、これはもう言わば『裏ビデオ』もとい『裏VISION』と命名したくなるほどの名曲だ。あらゆる音がせめぎ合っているのにも関わらず、全く窮屈に感じない無駄のないソングライティング、その著しい洗練が進んだねごとワールドが宇宙さながら無限に広がっていく中で、その音のワームホールを抜けた先にねごとが辿り着いた一つの境地、これまでの集大成であると同時にねごとが降り立った新種の惑星がこの『DESTINY』なのかもしれない。

【成長性A ・・・傑作『VISION』で培ったバンドのアンサンブルはより強固に、より靭やかさが増し、持ち前のメジャー感溢れるポップさと『VISION』という傑作を作り上げたことで芽生えた自信、そしてバンドの成熟感に裏打ちされたアンサンブルが絶妙なバランスで保たれた、そのサウンドスケールが突如としてサウンドスケープと化す音のダイナミズムに只々圧倒される。アルバム『VISION』から数ヶ月という短期間で、自らのサウンドを著しくアップデイトし続けるねごとの音楽に対するひたむきな姿勢、優等生過ぎるほど貪欲な探究心にリスペクト不可避だ。なんだろう、ジョジョの身上調査書的に例えると、ねごとメンバーの成長性は間違いなくAランクだ。もはや今のANATHEMAに肩を並べる成長スピードだわ。なんかもうこいつらスゲーわ。こいつら本当に後ろ(過去)を振り返る気ねーわ。今はもう前しか見えてない、それこそ『VISION』で指し示した未来へと突き進んでいる感、無敵感がハンパねーわ。同時に、もうなんか『5』は意地でも聴かねーわと決意した瞬間だった。もうなんか公園に引き篭もって"椎名林檎ごっこ"してるどっかのメンヘラクソ女に聴かせてやりたい気分だ。

邦楽界のANATHEMA ・・・ねごとの成長性、それ即ちバンドメンバーの成長性に繋がっている。その実力はGLAY界隈でも折り紙つきの小夜子のドラムは、いつものように足の裏から変な汁が出るくらいテクいリズムを刻むというわけではなくて、今回はむしろ過去最高に派手さや手数を抑えた、パッと見地味に聴こえるようでいて、しかし随所で小夜子らしいというか小夜子にしか叩けないセンスフルなドラミングを披露していて、同時にドラムの音も過去最高にオーガニックかつナチュラルな音像で、俄然タイトかつヘヴィに聴かせる。佑との絶妙なコンビネーションも相まって、俄然リズム隊の骨太感マシマシだ。幸子は幸子で、一曲の中で哀愁と激情の間で最高にハイ↑から最高にロー↓まで(ハンティン↑ハイアンロー↓的な)、繊細に聴かせる所はシッカリとメロディを聴かせ、ブチアゲ↑る所ではシッカリとエピカルにブチアゲ↑る、まるでANATHEMAヴィンセント・カヴァナーの如く変幻自在に歌いこなし、一人のボーカリストとして着実なステップアップを感じさせる。瑞紀は瑞紀で、カップリング曲の”夜風とポラリス”の中で、海外ノイズ・ポップ/ギター・ポップ風のオルタナ然としたギターを主体に、夏っぽいカラッとした雰囲気で軽快かつ爽やかなテンポで聴かせる曲で、これまでのねごとにはなかったような、しかし随所にねごとらしさを強く感じさせる今風の新感覚サウンドを展開していく。そして三曲目の”シンクロマニカ -Mizuki Masuda Remix-”は、初期Porcupine Treeをはじめとした今のPost-Progressive勢にも通じる、言うなればSF映画『メトロポリス』の世界観にも通じるアトモスフィアーでダークな雰囲気を持ったミニマル/ダブ・テクノ風のリミックスとなっている。目指すはJ-POP界のChvrchesといった所か。そしてアルバムに引き続き、かのテッド・ジェンセンをマスタリングとして起用しており、俄然プロフェッショナルな音を提供してくれている。特に今回の小夜子のドラムの音は理想的と言える。ちなみに、歌詞カードはきのこ帝国『桜が咲く前に』と同じく一枚づつのカード仕様で、初回限定盤のDVDには先日大団円を飾った『お口ポカーン?!初の全国ワンマンツアー2015』の初日密着ドキュメンタリー編が収録されている。

今最も評価されるべきバンド ・・・ともあれ、"今最も評価されるべきバンド"という俺的評価に俄然説得力を持たせるような、一方で【なぜ日本におけるPost-Progressiveが女性的なジャンルであるのか?】という昨今の疑問に対する答えのようなシングルだった。つうか、シングル曲でこれだけハイレベルな一種の実験的な曲が書けちゃう今のねごとに怖いものなしだろう。マジでもうねごとがNEXT-ステージにステップアップするには、ANATHEMA”Distant Satellites”みたいな究極のミニマル・ミュージックが書けるか否かにかかってるんじゃあないか。それができなきゃねごとはそれまでのバンドだったというだけの話で、それ以上でもそれ以下でもない。なぜならそれができるのは、少なくとも今の邦楽界ではねごとしかいないからだ。しかし現に、三曲目の”シンクロマニカ -Mizuki Masuda Remix-”はその伏線()だと確信しているので、俺たちの瑞紀なら、俺たちの瑞紀ならきっとやってくれるハズだ・・・ッ!

DESTINY(初回生産限定盤)(DVD付)
ねごと
KRE (2015-06-03)
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【4/29】 ねごと 『お口ポカーン?!初の全国ワンマンツアー2015~VISIONは続くよどこまでも♪~』@名古屋クラブクアトロ

お口ポカーン?!

ねごと
の3rdアルバムVISIONは、今年の年間BESTアルバムに相応しい作品で、その『VISION』に伴うワンマンツアー『お口ポカーン?!初の全国ワンマンツアー2015~VISIONは続くよどこまでも♪~』を、音楽界隈がカミコベで賑わう中、僕は名古屋クラブクアトロでねごとのライブを観てきた、というわけ。結論から言っちゃえば→"いま最も評価されるべきバンド"だという漠然としたイメージをより確信に近づけるような、若さ溢れるエネルギッシュさとアーティストとしての"プロフェッショナル"な側面が高水準で両立したライブだった。

自分は整理番号200番代だったので、今回のツアーから実装されたという女性エリアの後方、つまりギターの沙田瑞紀が真正面に来る上手寄りの立ち位置から観た。開演時間の7時にさしかかると、宇宙宇宙したSEをバックに、まずはドラマーの澤村小夜子→続いてベースの藤咲佑→ギターの沙田瑞紀→そしてボーカル兼キーボードの蒼山幸子が順にステージに登場。その流れから、アルバム『VISION』の幕開けを担う”未来航路”が本公演でも幕開けを飾る。しかし、初っ端の「飛行船青く光る」という入りの場面で、蒼山幸子が微妙に音程をハズして→「おっ大丈夫か?大丈夫か?」って不安な面持ちでライブ序盤を観察していたのだけど、その後も時たまハズす場面があったりなかったりしつつも、ピョンピョン飛び跳ねつつ器用にキーボードを弾きながら終始安定したボーカル・パフォーマンスを繰り広げていた。当然のことながら、セットリストは新作の『VISION』を持て余すことなく全曲披露し、2ndアルバム『5』”ループ””カロン”をはじめとした1stアルバム『ex Negoto』からの名曲を、アンコールまでフルに活用して満遍なく聴かせてくれた。思った通り、『VISION』の曲はどれもライブ映えするものばかりで、特にメンバーも強い思い入れがあると語る”endless”は他と比じゃないくらい良かった。さすがに”ループ””カロン”は問答無用にアガる。欲を言うなら、”week...end””メルシールー”も演って欲しかった。『5』の曲は・・・うん。

当然、自分はこの日に初めてねごとのライブを観たわけなんだけど、まず何よりも演奏がそれなりに安定していた事に驚いた。アルバム『VISION』は、”透明な魚””黄昏のラプソディ”のようなバンドの"アンサンブル"を意識的に高めた楽曲が多く見受けられたが、じゃあ実際ライブで再現できんの?みたいな疑問もあって、しかし”黄昏のラプソディ”の最大の見せ場である間奏パートを生で観たら最後、澤村小夜子藤咲佑による頼りがいのある強固なリズム隊を軸に、沙田瑞紀のギターと蒼山幸子のキーボードが会場全体の隙間(空間)を音で埋め尽くしていた。この一曲だけで、ねごと"アイドルバンド"ではななく"実力派バンド"である事を証明していた。でもやっぱ澤村小夜子のドラミングがクソカッコ良かった。平然とした顔で無駄にテクいリズム刻みやがるし、兎に角「こいつ一体何者なんだ!?」って、それこそ「口ポカーン?!」に限りなく近い状態で唖然としながら見てた。そら足の裏から"変な汁"出るよ(本人談)。とはいえ、自分が終始目で追っていた、というか視線が自然と向かったのは真正面にいる沙田瑞紀で、とりまこの長身/モデルスタイルだからギター持って弾く姿が映えるのなんのって、もはやギタリストになるために生まれてきた子なんだろうな、って。そのギターを激しくかき鳴らす、凛々しくも美しい姿はもはや"日本のオリアンティ"と言っても過言じゃあない。これでコーラスもガッツリ担当してるんだから尚さら凄い。さすがドレスコーズバンドに選抜されるだけある。しかも、このビジュアルで口下手キャラを演じてるから推せる。口下手だからMCを強要される場面で、実際に喋ってるの聞いたらキャラ設定じゃなくて若干マジなヤツで、妙に親近感湧いたから俄然瑞紀推せる。そのMCで→「昨今の音楽シーンの流れをシカトして自分たちの音楽を貫く(キリッ)」と宣言した瑞紀マジ推せる。”GREAT CITY KIDS”で颯爽とカッティングする瑞紀マジ推せる。物販宣伝の時に、リストバンドを三枚重ねると消しゴムみたいになるとか訳分からんこと言い始めた瑞紀マジ推せる。

少し驚いたのは→観客のノリがアイドル現場っぽいコールやフリ、そしてそれぞれの曲に合わせたクラップ・ユア・ハンズを要求していく場面が多々あったりして、想像した以上にワチャワチャしたアイドル人気的な一面と、一方で"実力派バンド"としてタイトに聴かせる一面もあって、そのギャップ萌えを一つのウリとする、実にエンターテイメント性に満ち溢れたエネルギッシュなライブを観客と一丸となって創り上げていた。それこそ蒼山幸子が神妙な面持ちで→「バンド結成して7年、デビューして5年、色々悩んだ時期もあったけど、今は自分たちが"やりたい事"ができているし、それこそ『VISION』のようなアルバムが出来て本当にハッピー!」的な事を終盤のMCで言ってたのだけど、いかんせん二十代後半の自分には少しセリフがクサ過ぎたな~! あとベースの藤咲佑ねごとのリーダーだと初めて知った。MCで言うには、例の女性エリアはリーダーの発案らしく、理由は身長が低いとライブが全然見えなくて感動が薄まるから、という自らの実体験を元にした至って普通の理由だった。あとステージ上からの写真撮影も今時珍しくもなんともないと思うけど、如何せんそういうアーティストとファンがフレンドリーでハートフルなライブに慣れてないと→「そ、そうだな・・・」みたいな、なんとも言えないような反応を見せるオタク←

・・・とにかくバンドとしての完成度、それこそバンドとしての成熟っぷりを見せつけるようなライブで、それこそツウ(痛)なロック・キッズみたく「こいつらのライブ、絶対に今観といたほうがいいよ(キリッ)」ってドヤ顔したくなるレベルのライブには違いなかった。会場も結構後ろまで埋まってて驚いたのだけど、そんな所からも今のねごとの充実したミュージック・ライフ、そのイケイケ・アゲアゲっぷりが顕著に現れていた。というわけで、来月のBOOM BOOM SATELLITESのサポートでtricotを観て(リベンジ)、そして翌週の赤い公園のライブが終わった時に、今年(上半期)のガールズ・ロック版ラブメイトランキングを発表します!
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