Welcome To My ”俺の感性”

墓っ地・ざ・ろっく!

ローレン・メイベリー

Chvrches - Screen Violence

Artist Chvrches
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Album 『Screen Violence』
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Tracklist
01. Asking For A Friend
02. He Said She Said
03. California
04. Violent Delights
05. How Not To Drown
06. Final Girl
07. Good Girls
08. Lullabies
09. Nightmares
10. Better If You Don't

2018年の前作『Love Is Dead』リリース以降のチャーチズって、そのイマドキのEDMに迎合した前作の流れからEDM界の帝王であるマシュメロとコラボ曲を発表すれば、小島秀夫監督の最新ゲーム『デス・ストランディング』の主題歌に抜擢されたり、今度は十中八九ユニバーサル案件の水曜日のカンパネラのコムアイとの謎コラボだったり、しまいには一見畑違いのDeftones主催のフェスに出演してローレンがHatebreedのジェイミー・ジャスタとツイッター上でレスバを繰り広げたりと、とにかく過去に類を見ないくらい対外的かつオルタナティブな活動に勤しんできた。

そんな、俺たちのローレン・メイベリー率いるチャーチズの約3年ぶりとなる4thアルバム『Screen Violence』は、それこそ本作に伴う90年代のメガドライブの名作『ベアナックル2』を想起させる劇画風の宣材ポスターが示唆するように、幕開けを飾る“Asking For A Friend”のローレンたその歌メロやレトロ調のシンセからして「Chvrches is Back...」と咽び泣くこと必須の、そして否が応でもあの伝説の1stアルバム『The Bones Of What You Believe』をフラッシュバックさせる、いわゆる80年代のシンセ・ポップ/ニューウェーヴ直系のポップ・ミュージックとなっている。



カリフォルニアはサンフランシスコを代表するメタルバンドのDeafheavenが先日リリースした5thアルバムInfinite Graniteは、それこそ80年代から90年代にかけて一斉を風靡したUKロックを『ルックバック』したような作風で、良くも悪くも再び音楽シーンに“インパクト”を与えた事は記憶に新しい。何が面白いって、奇しくも本作『Screen Violence』には、DFHVNのルーツである“California”の名を冠する楽曲をはじめ、80年代のUKロックを象徴する伝説のバンド=キュアーのロバート・スミスとフィーチャリングした曲がある点。そのロバート・スミスを迎えた#5“How Not To Drown”は、往年のオルタナロック然としたアレンジと音作りが施されたニューロマンティックなバンドサウンドからして80年代リバイバルの極みで、少なからずチャーチズ史においても希少価値の高い一曲となっている。また、ミニマルなサビのコーラスとシンセが今はなきVERSAを彷彿とさせるというか、その系譜にある†††(Crosses)から主催のフェスで共演したDeftonesへと伏線を回収するようにして文脈が繋がっていくのがエモすぎて泣ける。なんだろう、隠し味としてVERSAを感じさせる時点で、これもう実質たそから俺への私信案件なんですねw

しかし、ロバスミを迎えたその一曲のみならず、その80年代のレジェンドを本作の“コア”として取り囲むように位置する#3“California”、ゆらり揺らめくイーサリアルなシンセウェイブが愛は死んだという言葉を言い残してダークサイドに堕ちたローレンたそを闇夜に照らし出す#4“Violent Delights”、そして軽快なバッキング・ギターのリフレインによる叙情性と映画『ガールズ版ロッキー』さながらの情熱的かつ力強いリリックは、さしずめ「チャーチズなりのファイナル・カウントダウン」と言わんばかりの#6“Final Girl”までの流れは、まさに本作における「ロックバンドとしてのチャーチズ」を象徴する一幕となっている。とにかく、出自がブラックメタルのDFHVNも出自がエレクトロポップのCHVもほぼ同じタイミングで「ロックバンド化」するという神展開。もちろん、こっちがロバスミならあっちはモリッシーであり、それとジャケのブラウン管時代を思わせるスクリーンはDFHVNのオエイシスオマージュのMVとも共通するし、何より細かなところでDFHVNInfinite Graniteと共振してくんのは本当に面白い。だからロックバンド化した今のDFHVNCHVがツーマンで来日ツアー回っても全然違和感ないし、むしろここまでシックリくるツーマン他にないと思う。もしツーマンが実現したらリアルにアヘ顔デフヘヴンなるわw

今回、(2ndや3rdみたいに)無駄にピーキーなポップスを意識するのをやめた歌メロ含むメロディ全体の落ち着き具合、つまりハイではなくローな感じのメロディが心地よい。もちろん、日に日に分断が増していくこのご時世にピッチピチにポップなメロディ歌ったところで説得力の欠片もないしは「ノレない」わけで、皮肉にもこの悪夢(Nightmare)のような時代と調和の取れた内省的なメロディが心に染み渡る。それはまるで、世界の分断によってポッカリと空いた心の隙間を埋めるかのように。要するに、ヘタに色めきだっても、重い鎧で着飾ってもいない素顔のチャーチズというか、シンプルにUKバンドらしい映画『ロッキー』ばりに“泣けるメロディ”への回帰、それは本作のハイライトを飾る初期の名曲“Recover”がエルム街の悪夢に迷い込んだ雰囲気の#9“Nightmares”、そして冒頭から電子音ではなく生楽器をフィーチャーした#10“Better If You Don't”が強く物語っている。なんだろう、「こういうのでいいんだよ」の一言に尽きるというか。

それ以上に、本作を紐解く上で欠かせない人物がいる。その人物こそ、チャーチズとは1stアルバムから長い付き合いとなるサポートドラマーのジョニー・スコットに他ならない。彼がクレジットされているロバスミ曲をはじめ、#3,#4,#6,#9などの本作の“コア”となる楽曲ほぼ全てに彼のドラムが採用されているのをみても、長年サポートメンバーとしてチャーチズを縁の下から支えてきた、そして本作のキーマンとなる彼のドラムを軸に展開される「ロックバンドとしてのチャーチズ」たらしめている張本人である。本作は彼らの根っこ部分にあるオーガニックなアイデンティティと、これまでに人気TV番組や大型フェスなどの大舞台で培われた“バンド”としてのアンサンブルが紡ぎ出す“今のチャーチズ”しかなし得ない、よりリアルなライブ感に近い生音重視のスタジオ音源であると同時に、それらのオルタナティブな変遷を可能にしたのはメンバーのセルフプロデュースによるものだからと容易に推測できる。

端的に言ってしまえば「伝説の1stアルバム」から引用している部分が多いという話でもあって、前作や前々作で感じたマンネリを解消するため、ドラムとベースのリズム隊が織りなすバンドらしいグルーヴ感とオルタナ然としたギターなどの生音を積極的に取り入れている点は、確かに賛否両論あるかもしれない。けど、長年ライブでもドラムのジョニーを実質正式メンバーとして大々的にフィーチャーしてきたのも事実で、そのライブ自体ほぼロックバンドのノリだったりするわけで。事実、実際のスタジオ音源でロックバンドっぽい事やっても違和感ないのが今回で分かったし、個人的にはこれまでの伏線を回収した「ただの結果」に過ぎないと思う。この伏線回収の仕方もDFHVNと同じというか。

本作において「(筋金入りの)フェミニストとしてのローレン」が液状化しているなんてヨタ話はさて置き、映画『ロッキー』のスタローンと化したローレンたそがミソジニーな野郎どもを右ストレートでノックダウンさせるような、そんな男社会で抑圧されたガールズたちの背中を後押しするかのようなウーマンパワーに満ち溢れた会心の一枚だと思う。確かに、全10曲トータル43分という物足りなさは否めないものの、「らしくない14曲よりも、らしい10曲」の方が良いよねって話。事実、2ndはまだしも、前作の3rdで露骨に低迷した感は否めなかったし、正直こうなってくると今後の浮上は見込めないパティーンにハマったかと思いきや、ここにきて大きく盛り返してきた事に素直に感動するし、文句なしに年間BEST級の傑作と言える。何より、たそイジりなどのネタ抜きで作品の内容について語り合いたくなってる時点で、それぐらいにマジにマジなアルバムってことですw

Slipknot 『We Are Not Your Kind』

Artist Slipknot
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Album 『We Are Not Your Kind』
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Tracklist
01. Insert Coin
03. Birth Of The Cruel
04. Death Because Of Death
07. Liar's Funeral
08. Red Flag
09. What's Next
10. Spiders
11. Orphan
12. My Pain
13. Not Long For This World
14. Solway Firth

10年代の終わりを前にして、ふと「10年代の“メタルバンド総合ランキング1位”って一体どのバンドだろう?」って考えた時に、まず真っ先にNo. 1候補に挙がったのがスウェーデンのメシュガーに他ならなくて、それを証明する最大の根拠としてあるのが、13年ぶり(厳密に言えば4,868日ぶり)となるアルバムを発表したTOOL『Fear Inoculum』が、この10年代の終わりに“10年代の音”=“メシュガーの音”を総括するような実質“ポスト・メシュガー”と言っても過言じゃない傑作を出してきた事で、もしメシュガーの影響がなければ“イェンス・ボグレンのマブダチ”こと歌姫テイラー・スウィフトとの米ビルボードチャートの首位争いに敗れていたかもしれないと考えたら、そんな元フィジカルモンスターバンドTOOL=ギタリストのアダム・ジョーンズに多大な影響を与えちゃってるメシュガーは、まぎれもなく10年代のメタルを象徴するバンドの一つであり、それこそ“10年代メタル総合ランキング1位”と断言しても不満を述べるメタラーは誰一人としていないはず。しかし、そんなメタル殿堂入り不可避のメシュガーに唯一対抗できるメタルバンドが世界で1組だけ存在する。それがフランス出身のGojiraだ。このGojiraがいかに“10年代のメタル”を象徴する“10年代メタル総合ランキング1位”に相応しいメタルバンドなのか?その理由を各界隈の著名人が証言してくれた。

  • 証言その1 ローレン・メイベリー(チャーチズ)
以下のツイートは、デブ豚ことDeftones主催のフェスでゴジラローレン・メイベリー擁するチャーチズが共演すること(その出演順=格付け)に対して、メタル界一の問題児で知られるHatebreedジェイミー・ジャスタが苦言を呈したディスツイートに対するローレンのリプライで、その反論ツイートにはウチな、地元のグラスゴーでゴジラのライブ観たことあんねんという実質“ローレン・メイベリーはメタル”説を本人が実証するかのような一文が記されていて、あの小島秀夫監督の新作『デス・ストランディング』のエンディング曲に抜擢された“テラスハウス芸人”、もといチャーチズの大天使がゴジラのライブでヘドバンしてる光景を想像(妄想)しただけで萌え死んだ。僕はゴジラのライブを観ているローレンたそを観たい。


てなわけで、ここでその“ローレン・メイベリーはメタル説”“必然性”を僕なりに考察していきたいと思う。まずゴジラのライブを観たというローレンの地元スコットランドのグラスゴーって、(恐らく揚げマーズバーが原因で)イギリスの中でも特に平均寿命が短い地域、それすなわちバッリバリのブルーカラー=労働者階級が住む工業地帯である。その一方で“ヘヴィ・メタル”の開祖で知られるブラック・サバスの故郷、つまり“メタルの聖地”であるイギリスのバーミンガムも工業地帯の中心地で、グラスゴーと同じく数多くの労働者階級が生活する工業都市だ。つまり、ローレンはイギリスの階級社会=格差社会におけるフェミニストとしての立場は元より、古くは産業革命により目覚ましい発展から著しい衰退を遂げた地元グラスゴーとメタルの聖地バーミンガム、その2つの都市の歴史的な背景やヘヴィな土地柄および地域性的なものにシンパシーを感じているからこそ、被差別音楽ジャンルのメタルに対する偏見が皆無なんじゃねぇかって。そう考えたら、もしかしたらローレンって“世界一信用できるメタラー”なんじゃねぇかって(ローレンマジ愛す)。

面白いのは、主催のDeftonesも10年代の始まりを飾る2010年作の『Diamond Eyes』で盟友TOOLと同じようにいち早く“ポスト・メシュガー”な音を取り入れたバンドの一つで、そんなメシュガーに長年『恋の予感』を抱き続けてきた10年代のデブ豚が、自身が主催するフェスにメシュガーではなくゴジラを招待したのは、もちろんメシュガーは音楽的にもビジュアル的にも硬派なイメージを貫く必要があるので、チャーチズをはじめ他ジャンルのアーティストと共演なんて“もってのほか”だから仕方がない面も少なからずある一方で、ゴジラの面々は他ジャンルとの異種格闘技戦にも積極的に参加する柔軟なフレキシブルさがある。その音楽性についても、4thアルバム『The Way of All Flesh』までは欧州のモンスターバンドとしてその名を轟かせていたが、転機となったのは数多くの大物メタルバンドを輩出している大手ロードランナーに移籍した5thアルバム『L'enfant sauvage』で、それこそUSメタルコア界の神ことLamb of God的な“コア”っぽい新機軸を打ち出し、欧州のみならずUS市場をも飲み込んで一気に世界的なギガモンスターバンドへと駆け上がっていった。その柔軟な動きを可能にするバンドの柱=デュプランティエ兄弟のしたたかなインテリジェンスはメタル界屈指と言える。

  • 証言その2 マイルズ・ケネディ(Alter Bridge)
まず「このバンド(Alter Bridge)ってNapalmみたいなコテコテの欧州メタルレーベルに所属するようなバンドだったっけ・・・?」って割と驚いた話はさて置き、このUSハードロックバンドのフロントマン=マイルズ・ケネディゴジラについて現代で最も重要なメタルバンドとつい最近のインタビューで証言していて、更には彼らが2019年に発表した6thアルバム『Walk The Sky』に収録されたNative Sonのリフは、まさにゴジラを聴いている最中に書いた紛れもなくゴジラに影響された曲と発言している。事実、そのリフはもはやエクストリーム・メタルに精通するヘヴィなリフで、「え、Alter Bridgeってこんなヘヴィな音も出すんだ」みたいに感心したと同時に、コテコテのメタルレーベルから新作をリリースした謎にも至極納得がいった。このように、ゴジラのようなエクストリーム系のバンドとは少し逸れたハードロック系のバンドにもガッツリ影響を与えている事からも、ゴジラの音楽性、その魅力はメシュガーと並んでメタル界随一と言える。

  • 証言その3 Djent界代表TesseracT
10年代のメタルシーンを語る上で欠かせないのが“Djent”なる“メシュガーの産物”、そういった意味では“ポスト・メシュガー”と呼べるバンドが大量生産された時代とも言える。しかし、Djentの生みの親であるメシュガー「ジェントみたいな粗悪品を生み出しちゃってサーセンw」的な立場を取っている。そのように、Djentって生みの親であるメシュガーが自責の念を表明するほど、根っからの“メシュガーの音”の系譜にあるメタルのサブジャンルなんだけど、とはいえDjentを代表するUKのTesseracTは親のメシュガーと同等レベルに影響を受けているのがゴジラに他ならなくて、特に彼らを代表するDeception Pt 2ゴジラの名曲“The Art of Dying”の影響下にあるのがその証拠だ。

  • 証言その4 新世代メタル代表Vein
そのゴジラ史上最高の名曲“The Art of Dying”がメタルシーンに与えた影響は計り知れず、その中でもボストンハードコアをルーツとする新世代メタルのVeinのデビュー作にもその名曲のカバー曲かと錯覚するレベルの曲があって、俄然面白いのはその次の曲がメシュガーっぽいという・・・これぞまさに“10年代のメタル”を象徴する二大バンドが産んだ新世代メタルといった感じで微笑ましい。そして同じく、10年代の新世代メタルを代表するバンドと言っていいDeafheavenも3rdアルバム『シン・バミューダ』の中でスラッシュ・メタル然としたソリッドな“キザミ”を取り入れ、中でも4曲目の“Come Back”ゴジラに影響受けてんじゃねぇかぐらいのヘヴィネスが印象的な曲だ。US市場をも飲み込んだゴジラは、あのピッチフォークも認めるデフヘヴンやハードコア寄りのアンダーグランドな若手バンドにも幅広く影響を与えている。その世代を超えて受け継がれるゴジラのメタル精神は、メシュガーを退けて“10年代メタル総合ランキング1位”に推薦されるには十分過ぎる理由だ。

  • 証言その5 Mastodonの“キザミ”
ゴジラと最もよく比較されるバンドがUS中世代メタルを代表するMastodonで、某グリーンピース大好き芸人もといクジラ大好き芸人でも知られるゴジラは、そのエクストリーミーな音楽性的にもクジラ大好き芸人的にもマストドンに色々とパクられ・・・もとい影響を与えまくっている。例として挙げると、メタル界の歴史的名盤とされる2009年作の『Crack The Skye』“キザミ王”であるTOOLの影響ではなく、たった一年前後の作品ながらゴジラの2008年作の4thアルバム『The Way of All Flesh』と激しく共鳴する、いわゆるポスト・スラッシュをルーツとする黄金のキザミアルバム”だという説が今では主流となっている。新世代メタルのみならず中世代メタルのにも真似されるゴジラ is God・・・。

  • 証言その6 Slipknotの最新作『We Are Not Your Kind
そして最後の証言者こそ、他ならぬゴジラのレーベルメイトであり、約5年ぶりとなる6thアルバムWe Are Not Your Kindを発表したスリップノットだ。(来年、日本でも『ノットフェスジャパン』開催が決まった)この新作に伴う北米ツアー『KNOTFEST Roadshow』VolbeatBehemothなどの怪物と共に怪獣ゴジラも帯同しており、そこでもゴジラの出演順がVolbeatの格下扱いされてて、それによりスリップノットゴジラとかいう欧州とUSを代表する二大メガモンスターバンドに挟まれる形となったVolbeatが、案の定ライブ中にスリッペキッズから不当な扱いを受けたらしくて軽く同情した(じゃあデブ豚ゴジラに挟まれたチャーチズは・・・ローレンたそは僕が守る!)。それはそうと、USのヌーメタル界を代表するDeftonesSlipknotチャーチズとヴォルビートよりも格下 というナメた扱いを受けるゴジラ、もとい二大ヌーメタ勢と当たり前のように共演するゴジラ“格”“ベヒーモス以上チャーチズ未満”、もといその“ゴジラ”という名前を世界に普及させた功績を称え、元ネタである本家ゴジラを生んだ東宝が終身名誉賞を与えるべき偉大なレジェンドであることにもはや疑いの余地はない。


ここまで6つの証言を集めてきた理由、それがシングルの#2“Unsainted”のメインリフにゴジラが“コア化”した『L'enfant sauvage』“Explosia”のキュルゥリフとダブった所にあって(もしかしてイントロのクワイアってヴォルビートと同じハーレム・ゴスペル・クワイアかな?とか、中盤の歌メロがマシへロブ・フリンっぽいなとか)、珍しくスラッシーなキザミ主体の#5“Nero Forte”ゴジラ感あるし、珍しくメロデスっぽい#14“Solway Firth”とか、これヘタしたら過去一でメタルやってるアルバムなんじゃねぇかって(#10,#12はスティーヴン・ウィルソンっぽい)(コリィが言うにはデヴィッド・ボウイ風らしい)。

実はこのアルバム、ゴジラの他にもう一つ自分の記憶の中でフラッシュバックしたアルバムというか曲があって、それこそDIR EN GREYの8thアルバム『DUM SPIRO SPERO』“「欲巣にDREAMBOX」あるいは成熟の理念と冷たい雨”で、特に6曲目の“Critical Darling”が何というかギターのリフ回しは元より、ラウド~ヘヴィロック系のギターの音作りがほほほぼデロリアン“「欲巣にDREAMBOX」~”っぽいというだけの話なんだけど(これは#8や#11も)。もちろん、デロリアン自体スリプクノットの影響受けまくってるのは周知の事実だけど、その逆パターンはなかなか珍しくてちょっと面白いなって。そう言った意味では、来年日本で開催されるノッフェスにゴジラデロリアンが来たら激アツじゃね?って。

このアルバムの出来とか正直どうでもよくて(でも過去一でメタルやってるから普通に好き)、結局のところは「ゴジラすごい」←この一言に尽きる。やっぱりゴジラの凄さを知らずして10年代のメタルは語れない。だから2010年代の終わりに僕がどうしても言いたかったこと、それがゴジラこそ“10年代メタル総合ランキング1位”のバンドだと証明することだった。このトンデモナイ怪獣を前にしたら、スリプクノットガニキトオルデブ豚デロリアンも全部ガッズィーラより“格下”ですw

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スリップノット
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小島秀夫監督の新作『デス・ストランディング』のエンディング曲がチャーチズな件

遂に来てしまった・・・“俺ィの感性”の実質親”による完全究極体伏線回収”ってヤツが...。



冗談じゃなしに、まさか『デス・ストランディング』のエンディング曲にチャーチズとか予想外過ぎて笑った。確かに、確かにここ最近のローレン・メイベリーはテラスハウスの部屋でOP曲のGraves”を素足でライブパフォーマンスしてみたり(素足で)、更には「Sunn O)))」ツイートしちゃったりと天才メタラーアピールという名の実質日本のメタル・メディア界のキング”である俺ィへの私信に余念がなかったけど(←おい)、この伏線回収は流石に想定外過ぎてダメだ・・・。しかも、このタイミングで先日の来日の際に小島秀夫監督と念願のズッ友写真を収めたBMTHとキーボーディストのジョーダン「ルーデンス」とかいうデススト案件のツイートする始末・・・もうダメだこれ・・・(サントラというかデススト・インスパイア”アルバムにチャーチズBMTH参加確定...)。もう完全究極体伏線回収”って次元の話じゃあない・・・。もはやKojima is Godというレベルじゃない・・・。


もっと言えば、もっと言えば、もうこのタイミングで書いちゃうけど、実は先日ドイツで開催されたIFA 2019のソニー・カンファレンスで、最大の目玉となるXperia 5の宣伝映像に、恐らくこの日のために新規に撮り下ろされた映像にBMTHが起用されてて(そこには新作の『amo』からMedicine”をバックにオリィがソニーのヘッドホンしてレコーディングする風景やバンド演奏など)、それ即ちBMTHが新たなソニーの広告塔”として、新たなXperiaの広告塔”として採用された事を意味していて・・・そう、先日のサマソニで来日した際、真っ先にBMTHの面々が向かった先、それが小島プロダクション=小島秀夫監督の元だった真の理由、それってBMTHとかいうイギリス野郎が(曲名に“シャドーモセス”と名付けちゃうくらい)ただの『メタルギア』シリーズのファンだったからじゃなくて、それこそソニーの広告塔”として今や実質的にソニーの裏CEO”と呼んでも過言じゃあない小島秀夫監督のもとへ挨拶に行ったと解釈すると、今回の『デス・ストランディング』のメインテーマでもある繋がり”という名の伏線回収、その全てに納得がいく。

このカンファレンスを(ちょうど暇だったから)生で見てたら急にBMTHが出てきて超絶バビったし、しかもこの映像に反応してたの日本で俺ィただ一人だけだったんじゃねぇか説あって(もはや俺ィにしか見えてない映像かと思った)、改めて「やっぱ俺って日本の俺ィ”なんかなぁ?」とか思ったりしたんだけど、まさかその先にこんなドデカイ伏線がそそり立っていたなんて、まさか本家ソニーが“最後の伏線”を回収しにくるなんて夢にも思わなかったから、驚きというよりも軽く引いたよね。(ハッ!まさか、つい最近までスパイダーマンの件でソニーが炎上していたのは、音楽界が誇る炎上芸人ことBMTHを広告塔に起用する伏線だった・・・?)(しかしオリィはん、もはやソニーとズブズブな関係ですやんw)

これもうBMTHソニーの広告塔”になっちゃったのなら、IFA 2019の直後に発表された新型ウォークマン=ZX500シリーズのオリヴェモデルもといLiSAモデルが99パーセントじゃなくて120パーセントの確率で出るって事じゃん・・・。正直、今回のIFA 2019の件は11月の再来日=ベビメタの前座と大阪単独、俺ィも参加予定の大阪単独のレポついでに書くネタだったのだけど、実質親”である小島監督チャーチズ=ローレン・メイベリーにこんな“完全究極体伏線回収”されたら、もう先にネタバレするしかないじゃん・・・。ちょっと待って、どうしようマジで・・・。というか、これ11月の大阪単独でデススト曲の「ルーデンス」演っちゃうフラグビンビンじゃね?オイオイオイオイオイオイオイ...マジかよ、一体どんな曲なんだ・・・。


話を戻して、『Death Stranding』の名を冠したチャーチズのエンディング曲、デスストの世界観そのビジュアル・イメージに反して、程よいぐらいに今のチャーチズのメインストリーム路線を踏襲した前向きでポップさのある(しかし1stアルバムっぽくもある)(いや、むしろかなり1st寄りの曲じゃね?)、しかし一方でエンディング曲ならではの「別れ」あるいは「儚さ」だったり、同時に「未来」への「希望」を抱かせるSF映画的な(神秘的な)雰囲気を併せ持つamoいもといemoい曲で、これは俄然デスストが楽しみになってきたってレベルじゃない、さっきから。エンディングでこの曲が流れてきたら泣いちゃう自信あるわ。

ローレン・メイベリーはメタル

チャーチズはメタル

デブ豚主催のフェスにチャーチズ出演というわけで、(パワー系繋がりという意味で)デブ豚チャーチズはまだしもGojiraチャーチズの並びは流石にシュール過ぎて笑う(これメシュガーじゃなくてゴジラってのがキモなのかも)(このメンツの中にsukekiyoが入っても全然違和感ない)。つまり、これはもう“チャーチズはメタル”=“ローレン・メイベリーはメタル”だな!


しかし案の定、この(メタル/ラップ/ポップス/オルタナ/エレクトロごちゃ混ぜの)ラインナップに噛み付く奴=メタル界一の問題児ことHateBreedのフロントマン=ジェイミー・ジャスタローレン・メイベリーのレスバトルがツイッター上で始まって、まずジェイミーなんでゴジラの上にチャーチズおんねん・・・今の音楽業界マジクソとつぶやくと、そのイキリツイートに対してすかさずローレンデブ豚が決めたラインナップやから音楽業界云々はウチ知らんし、そもそもジャンル論争は時代遅れの化石やし、そういったジャンル間のギャップを埋めていく事の方が大事やと思うし、ウチ過去に地元グラスゴーでゴジラ観てるし、デブ豚にいたっては3回も観てるし(というリアル“ローレン・メイベリーはメタル”発言からの)、“ポップ・ミュージック”やってるからって他のジャンルに理解がないわけじゃないでという火の玉ツイートぶん投げてて、なんだろう、やっぱローレン・メイベリーには敵わねぇなって。・・・そうなんだよね、僕はローレンの超可愛いルックスなんかよりも、このカッコ良すぎる内面的な部分をリスペクトしているんだよね(嘘こけ)。

でも、今回の件でローレンがツイートで言ってることって真理に近くて、このラインナップに象徴されるようなジャンルの垣根を超えたジャンルレスな“未来志向”の音楽こそ、BMTHが最新作の『amo』でやってる事そのものなんだよね。そうなんだよね、全ては『amo』に繋がっているんだよね。世はまさに“amo時代”なんだよね。でもちょっと待って、改めてローレンゴジラのライブ観てる姿を想像したらクソ萌えたんだけど・・・ローレンすき。好きすぎてもう100回くらいライブ観てる気分なのに実際は一度も生で観れてないという・・・。ダメだ、これ一生観れない奴だ・・・。ともあれ、そんなチャーチズBMTHがラインナップされている日本のサマソニすごい・・・(アツい掌返し)。

チャーチズが水曜日のカンパネラのコムアイとコラボした”私の頭の中から”を公開!

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先日開催されたフジロックで、ホワイトステージのトリに相応しい圧倒的なライブを披露したチャーチズが、水曜日のカンパネラコムアイをフィーチャーした新曲”Out Of My Head(私の頭の中から)”をリリースした件について。

ご存知、チャーチズの3rdアルバムLove is Deadは、過去最高にローレン・メイベリーという一人の”めんどくせぇ女”もといフェミニストのデスメタルばりの不満不平を謳ったエゴい作品で、そのグラスゴーを代表するフェミニストローレンと日本の音楽界を代表するフェミニストことコムアイの奇跡の邂逅が実現、でもこんなんおっかな過ぎて聴けねぇわ・・・。

驚いたのは、今回のコラボをオファーしたのが(どうせコムアイ側だろうと思ったら)まさかのローレン側と聞いて、だてに意識高い系フェミニストやってないなというか、この極東のJ-POP事情の理解度の高さに舌を巻くるというか、日本国内でその手の強いメッセージ性とユニークな音楽性を併せ持つ水曜日のカンパネラコムアイに、自分と同じフェミニストとしてのフィーリングを感じた末の必然的なコラボと言える。しっかし、この国の女議員が「LGBTは生産性がない」と発言したり、某医大の「女子受験者を一律減点」などの差別問題が注目されている絶妙なタイミングで、この日英フェミニストによる怒りのコラボ曲が発表されるとか・・・もはや狙ってやってる確信犯としか思えなくて、兎に角おっかねぇですw

つい最近、あのグライムスがK-POPとコラボして話題を呼んだが、今回のコラボはそっちの文脈で語る方がシックリくるかもしれない。勿論、グライムスチャーチズ、どちらが日本人好みか?とか、どちらがJ-POP的でどちらがK-POP的であるのか?とか、それはわざわざ答えるまでもない質問だろう。それでも例外はあって、例えば”一応はK-POP”Dreamcatcherは2ndミニアルバム『悪夢・Escape the ERA』”あの星”という曲でチャーチズをリスペクトしている。そういった意味では、ドリキャは限りなくJ-POPに近いK-POPと言えるのかもしれない。マジあざといわぁ→



歌詞は”川崎とグラスゴー”、”忌野清志郎とデヴィッド・ボウイ”、”枝豆とフィッシュ&チップス”、そして「SNSウォーキング・オブ・デッド!」など、コムアイならではの(しかし的確に今の時代を捉えた)ユニークな日本語歌詞と『Love is Dead』の延長線上にあるエゴい英詞が、国境を超えて、そして人種を超えてクロスオーバーしていく様は、まさに「時代」を感じさせる。

この曲は新作の『Love is Dead』と同時期に制作されたとのことで、音のアレンジ自体は新作の延長線上にある王道チャーチズのシンセ・ポップを展開している。これはフジロックのパフォーマンスを見ても思ったのだけど、新しくサポート・ドラムが加入したことでライブでも俄然バンド・サウンドっぽいグルーヴ感マシマシになってて、このコラボ曲でもドラムのビートが全体のリズムを形成する中核としてその存在感を発揮しており、つまり「ロックバンド化したチャーチズ」として、また新たな一面を覗かせるような一曲となっている。普段のチャーチズとちょっと違うなというか、ちょっと新鮮に感じたのは、ローレンAnd when you figure it out!!と怒りをブチ撒けるサビの後のI need out of my, out of my, out of my headと繰り返すコーラスの部分で、ここの脱力系のファミニンな雰囲気だけノルウェーのAURORAっぽいなって。これAURORAフジロック出演フラグ立ったな・・・。

MVはアニメーション作家の山元隼一監督によるもの。しかしコムアイ出世したなぁ...!
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