Artist Soilwork

Album 『Verkligheten(現実)』

Tracklist

Album 『Verkligheten(現実)』

Tracklist
01. Verkligheten
02. Arrival
03. Bleeder Despoiler
04. Full Moon Shoals
05. The Nurturing Glance
06. When The Universe Spoke
07. Stålfågel
08. The Wolves Are Back In Town
09. Witan
10. The Ageless Whisper
11. Needles And Kin
12. You Aquiver
まさか歴代Soilworkメンバーで1番の出世頭がメガデスに引き抜かれたドラマーのダークになるとは・・・いや、でもダークってソイル在籍時からフロントマンのビョーンと双璧をなすバンドのキーマンとなるメンバーだし、元々メタルシーンでも評価の高いドラマーとして有名だったから、いずれはレジェンド級のメタルバンドに引き抜かれる運命だったのかもしれない。そんな、縁の下の力持ち的な存在だったバンドの功労者を失ったメロデス四天王の一角を担うSoilworkは、2017年に若干27才のデンマーク人ドラマーバスティアン・トゥスゴールを迎え、前作から約4年ぶり通算11作目となる『Verkligheten(現実)』をリリースした。
改めて、このSoilworkも先日リリースされた“紫鎌”こと『Hexed』で完全復活を遂げたChildren Of Bodomと同じくメロデス四天王あるいはメロデス5強の一角を担う重鎮で、そんなチルボドとソイルって実はちょっとした“共通点”があって、ボドムが2008年にメタル三大駄作の一つである“酒鎌”こと『Blooddrunk』を発表した同時期に、ソイルも2007年に7thアルバム『Sworn To A Great Divide』というメタル三大駄作の名に相応しい世紀の駄作を発表すると、今度は双バンド共に「流石にこの状況はマズくね?」と勘付いたのか、10年代に入るとボドム=アレキシ・ライホは“メタル本願寺”で知られるNBの僧侶となり、晴れて二つの意味で“実質坊主”となったハゲキシは、その“メタル本願寺”から授かった“メタルの御朱印”を自身の広いオデコに貼り付けたご加護により、全盛期の“ファッキン・サノバビッチの精神”を取り戻したボドムは“白鎌”から“黄鎌”そして“紫鎌”を生み出してメロデス四天王の“キング”に返り咲くと、元から二つの意味で“実質坊主”のビョーン=ソイルは、10年代に入ると“10年代のメタル”を象徴するエンジニア/プロデューサーであるイェンス・ボグレンに弟子入りして“メタルの御朱印”を授かると、その御朱印をビョーンのツルッツルの坊主頭にピタッと貼り付けたキョンシーならぬビョンシーみたいな状態で、2013年に復活の狼煙を上げる二枚組の9thアルバム『The Living Infinite』を発表し、そしてデヴィッド・カスティロを迎えた次作の10thアルバム『The Ride Majestic』で「メロデス四天王ここにあり」とメタルシーンに復活を強く印象付けた。
その“ボドムとソイルの共通点”の行き着く先は、奇跡の完全復活を遂げたチルボドの新作である“紫鎌”とソイルの新作であるこの『Verkligheten(現実)』に他ならない。まずアルバムのリード曲として先行公開された、同じメロデス四天王の一角を担う現Arch Enemyのフロントウーマン=アリッサを迎えた“Stålfågel”からして(このアニメ調のMVは最近観たネトフリの『ラブ、デス&ロボット』の一つに似たような絵柄あったなーとか思いながら)、これまでのソイルにはない、それこそ国内屈指の“キザミ鑑定士”である俺ィのナニが超ビンビンに反応を示すくらい“黄金のキザミ”の精神を宿した曲で、(この曲をリード曲に持ってくる時点でアルバムに対する期待感しかなかったけど)この“キザミ”はまさにボドムが紫鎌でやった“キザミ”と共振するとともに、もはや“メタル本願寺”の坊主同士で夜な夜な共鳴し合ってるんじゃねぇかと邪推するくらい(おい)、とにかくボドムの紫鎌に触発されたのか、ソイルにしてはえらく“キザミ”を効果的に使ったキザミ指数の高いアルバムで、しかし“キザミ”といえど決して“スラッシュ・メタル”というわけではなくて、あくまでも紫鎌を持った某隣国の某インテリハゲに対抗した、まるで「お前も俺と同じ毛量にしてやろうか!」とばかりの“さり気ないキザミ”だ。世はまさに!というか現メロデス四天王界は空前のキザミブームなのか!?
バンドの“ダーク離れ”とともに、実はもう1人バンドから離れた人物がいる。それがSoilworkに“メタルの御朱印”を授けた張本人であるサウンド・エンジニアのイェンス・ボグレンだった。そうそう、そのイェンス・ボグレンといえば、久々にイェンスがスウェーデンのオレブロとストックホルムに所有するスタジオ=Fascination Street StudiosのHPにアクセスしたら、トップページで開業15周年を記念しつつ何故か日本語化対応してて吹いたのと、イェンス(・ボーグレン)の兄弟分であるトニー・リンドグレンをはじめ他のエンジニアも律儀に(amazonの商品紹介並みに胡散臭い)不自由な日本語で紹介されてたり、終いにはKATATONIAやdtでお馴染みのデヴィッド・カスティロがドヤ顔でシレッとファシネーション入りしてて(あれ?元から所属だっけ?)、とにかく色々とツッコミどころ満載すぎて軽く引き笑いした(ちょっと見ないうちにイェンス界隈で一体何があったんだ・・・)(それが某メビメタ仕事のせいだとしたらベビメタ許すまじ)。正直、自分の中でイェンス(・ボーグレン)がメタルシーンの“トレンド”と呼べたのって2010年前後だと思ってて、少なくとも今のイェンス(・ボーグレン)はメタル界の“トレンド”ではないです。現に、こうやって“イェンス離れ”が起こっているのを見るとね。しかし、イェンス(・ボーグレン)が“10年代のメタルの象徴”として多大なる功績を残した偉大なるレジェンドであること、今やその名声はメタルシーンにとどまらず、あの“某ゴネ得お姉さん”ことテイラー・スウィフトと一緒に仕事するまでに成り上がった事実が彼の全てを物語っており、10年代のメタルシーンにこの人の存在がなかったらと思うと想像を絶する。この『Verkligheten(現実)』は、そんな風に長年連れ添ったダークとNB寺院の師であるボーグルソンとは良い友好関係のまま別れて心機一転、バンドはScar SymmetryやSolution .45をはじめ最近ではメロデス界のニューカマー=Mors Principally Estを手がけた事でも知られる=アングラのメタルをよく知るスウェーデン人のトーマス・ヨハンソンを新プロデューサーに迎え、ヘタしたらダーク引き抜き以上に大きな変化&新体制で挑まれた作品である。
そのダークとボーグルソンの“黄金コンビ”を失ったことの懸念あるいは不安は、コンセプティブな内容を掲げた今作を象徴するイントロSEの“Verkligheten”に始まり、同じイェンス案件でメロデス5強の一角を担うdt的な超絶epicッ!!なメロディを乗せた、それこそ“ダーク離れ”の不安を一掃するようなバスティアンのブラストを叩き込むソイル節全開の#2、モダンさを覗かせながらプログレスな動きを見せる#3、今作のキモであるさり気ないキザミ要素とビョーンソロ=The Night Flight Orchestra譲りのメロウなハードロックかと思ったらエクストリームに展開する、まさに全ソイルここに極まれえりな#4、全盛期のボーカル・メロディを彷彿とさせるモダンなハードロックの#5、これはボドムの紫鎌でも思ったけど、ミドルチューンでこそバンドの良さが滲み出てくるんだなぁとシミジミと改めて感じながら、再びバスティアンのブラストを叩き込むエクストリーミーな#6、そして今作のハイライトを飾るリード曲であり“黄金のキザミ”が込められた#7、その“キザミ”の流れで隙あらば調子よくキザんでくる#8、ここからヘヴィさを増していく#9からの#10、同じくイェンス案件のアモルフィスのフロントマン=トミをゲストに迎えたデスメタル風の#11まで、イェンス・ボグレンから授かった“メタルの御朱印”のご加護を後光にしながら、Soilworkらしい北欧ならではの哀愁を帯びた叙情性、しかし今回は70年代のプログレッシブ・ロックやクラシック・ロックを経由した叙情味を帯びたメロディやビョーンの持ち前のソウルフルな歌メロを維持しつつ、それこそ新メンと新プロデューサーの新素材を迎えて心機一転した影響ありありで、ソイルらしいソイル節と全く新しい“ニュー・ソイル”との融合が絶妙な塩梅で楽曲に現れていて、あの“キザミ”をはじめとしたリフもプログレスな動きを見せる曲構成も『現実』というわりにはSFチックなコンセプトを意識したアレンジまでも、決して一筋縄ではいかない豊富なバリエーションを取り揃えていて、とにかく全てがアクティブでエネルギッシュなメタルとして楽しませる(実は本編よりもボートラのが攻めてて最高というオチ)。
しかしながら、バンドの致命傷とも呼べる“ダーク離れ”と“イェンス離れ”に対する懸念を微塵も感じさせない、むしろ逆にイェンス時代に学んだ“メタル魂”を幾倍にして更新=アップデイトしてくる神展開マジ嬉しすぎてハゲた、もとい泣いた。もうメロデス四天王に返り咲いたチルボドと一緒にツーマンで来日したらいいじゃない。・・・と、そう思わせてくれるのも、それもこれも全てイェンス(・ボーグレン)のお陰・・・ありがとうイェンス・・・フォーエバーイェンス!フォーエバーマトス!もう誰も(あのテイラー・スウィフトのマブダチの)イェンス・ボーグルソンには逆らうな!(だから誰やねんそれ)
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