Welcome To My ”俺の感性”

墓っ地・ざ・ろっく!

トラップ

Denzel Curry - Melt My Eyez See Your Future

Artist Denzel Curry
A-2894422-1646481520-9290

Album 『Melt My Eyez See Your Future』
R-22645016-1648245997-3938

Tracklist
01. Melt Session #1
02. Walkin
03. Worst Comes To Worst
04. John Wayne
05. The Last
06. Mental
07. Troubles
08. Ain't No Way
09. X-Wing
10. Angelz
11. The Smell Of Death
12. Sanjuro
13. Zatoichi
14. The Ills

マイアミ出身の“ブラックメタル・テロリスト”ことデンゼル・カリーが2018年に発表した名盤『Ta13oo(タブー)』において、当時のビリー・アイリッシュを同年のサマソニに招致したクリマン清水社長並の審美眼をもって共演した名曲の“Sirens | Z1renz”は、その年の俺的BESTラップソングの一つだったが、当時その曲でフィーチャリングしている女性歌手が(その後に『007』の主題歌に抜擢される)あのビリー・アイリッシュだと知らない状態で聴いてたのもあり、しばらく後になってその事実に気づいた時の衝撃というか引力ったらなかった。しかし、2020年に開催予定だったビリー・アイリッシュの単独来日公演のチケットが奇跡的に取れたのに、某コロナによって開催中止に追いやられたのは今でも思い出しては泣く。

改めて、2ndアルバム『Ta13oo(タブー)』でもフィーチャリングしているZillaKamiGhosteManeに代表される昨今のトラップ・メタルムーブメントの立役者であるデンゼル・カリーといえば、マソソソ・マソソソをはじめKornGHOSTなどの新旧ヘヴィミュージックやハイパーポップのAlice Glassが在籍するワーナー傘下のレーベルLoma Vistaに所属している一方で、その『タブー』や2019年作の3rdアルバム『Zuu』に至っては、スティーヴン・ウィルソンのソロ作でもお馴染みの大手ユニバーサル傘下のCaroline International(現Virgin Music Label & Artist Services)から作品をリリースしている。要するに、彼は現代ポップス界におけるアイコンと化したビリー・アイリッシュをはじめ、バズったRATMのCoverやトラップ・メタル界はもとよりクセの強いロック畑のバンドとも親しい共通点を持った、比較的オルタナティブな立ち位置にいる珍しいラッパーで、それ故に自分のようなロック耳にも否が応にもブッ刺さる、幅広い音楽を咀嚼したロック的なサウンドとトラップ/ヒップホップならではのビートがシームレスに交錯するラップをウリとしている。

また、デンゼル・カリーは人生においてインスパイアされた作品の一つに『カウボーイビバップ』を挙げるほど、そして今現在は『呪術廻戦』にハマっていると公言するほど日本の文化やサブカルチャーに強い関心を持ったラッパーでも知られる。そんなカリーの日本文化に対する珍妙な視線は、名盤『タブー』に収録された“Sumo | Zumo”の曲名が日本の国技である相撲から名付けられている点からも明らかだ。その次作となる3rdアルバムの『Zuu』では、一転して前作『タブー』が評価された所以と呼べるジャズ/R&B的なムードや地元マイアミ特有の倦怠感のあるチルい匂いを乗せたAOR風のシンセを極力排除して、それこそ“Sumo | Zumo”の系譜にある地元マイアミ直伝のトラップ/ギャングスタ・ラップに重きを置いた、要するに自身のラッパーとしての側面を深く掘り下げた作風で、これはこれでカリーが持つ別の顔というかジモティー愛に溢れた作品で決して悪いものではなかった。


言い方は変というか無礼(者)だが、そんなカリーの「復調気配」を垣間見せたのが、2021年にDJのKenny Beatsとコラボした『Unlocked 1.5』の冒頭を飾る“So.Incredible.pkg (Robert Glasper Version)”に他ならない。その伏線を回収するかの如し、本作の『Melt My Eyez See Your Future(目が溶ける 未来を目指せ)』の幕開けを飾るジャズピアニストのロバート・グラスパーをフィーチャリングした“Melt Session #1”では、本作の根幹部を担うネオソウルとドラムンベースが融け合った、それこそ名盤『タブー』の延長線上にあるジャズ/R&B的なムード志向のクラシック・スタイルへの回帰を示すと、それをイントロ扱いとして本作のリード曲でありシングルの#2“Walkin”へとスムースに展開していく。また、#4“John Wayne”ではカリーの盟友JPEGMAFIAが、そしてファンク調の#11“The Smell Of Death”では雷猫ことサンダーキャットがプロデュースを担当している。


それらシングル曲におけるジャケの日本語表記や“相撲”ネタはもとより(某SWの『ザー・フューチャー・バイツ』リスペクトか?)、本作の目が溶ける 未来を目指せにおいても日本映画界の大スターである三船敏郎主演の黒澤明映画『椿三十郎』からインスパイアされたトラップ・メタルの#12“Sanjuro”、そして北野武版でも知られる勝新太郎主演の『座頭市』という昭和の日本映画を象徴する伝説的な作品からインスパイアされた曲で、昨年の俺的BESTヒップホップ・アルバムを獲得したUKラッパーのslowthaiをフィーチャリングしたシングルの“Zatoichi”は、(それこそslowthaiのアルバム『Tyon』で既に相性の良さを見せていたように)この曲においてもslowthai的なグライムなトラップ...というよりも、三浦大知の紅白曲でお馴染みの“EXCITE”みたいなJ-POPばりにキャッチーなラップは、恐らく本人も意図していない隠れ日本要素的な意味でも面白いっちゃ面白い(MVはカンフーを意識している)。また、『目が溶ける 未来を目指せ』というタイトルも暗にDeftonesのジャケ写を示唆しているようにしか思えなくて、カリーに対して“俺感”の読者説が芽生えたのは今さら言うまでもない。

全体的な印象としても、やはり名盤『タブー』に肉薄するジャズやR&B、そして昨今のトレンドであるローファイ・ヒップホップやアンビエント・ポップに精通するメンタルヘルシーなトラックメイクを楽曲の軸としながらも、決して『タブー』の二番煎じに陥ることのない、大げさだけど宇多田ヒカル『BADモード』と韻踏めちゃうレベルの名盤だと思う。なんだろう、今年の初めに新作の『Dawn FM』をリリースしたポップスターのザ・ウィークエンドは、彼の「優しさ」それ故に前作の傑作『After Hours』を超える事ができなかったけど、このデンゼル・カリーの場合は名盤『タブー』と同等、もしくはそれを超える可能性を十二分に秘めちゃってるのがヤバスンギる。

Liturgy 『Origin of the Alimonies』

Artist Liturgy
0022082414_10

Album 『Origin of the Alimonies』
a1229338581_16

Tracklist
01. The Seperation Of HAQQ From HAEL
02. OIOION's Birth
03. Lonely OIOION
04. The Fall Of SHIEYMN
05. SIHEYMN's Lament
06. Apparition Of The Eternal Church
07. The Armistice

【朗報】ハンター・ハント・ヘンドリックス、めちゃくちゃ可愛い女の娘だった

前作の4thアルバム『H.A.Q.Q.』を聴いて改めて思ったのは、彼らLiturgyの音楽の率直な感想として浮かび上がる「何がなんだかわからない」、そんな彼らの「わけのわからなさ」を司るのがバンドの中心人物であるハンター・ハント・ヘンドリックスの性別(SEX)のわからなさを起因としている説を証明するかのような、約1年ぶりとなる5thアルバム『Origin of the Alimonies』のキリスト教における三位一体を象ったアートワークを見た瞬間、今から二十数年前の僕の身に起きた黒歴史すなわちトラウマという名の『惡の華』が咲いたよ(ハナガサイタヨ〜)。

93897

その衝撃の出会いとは、まだ自分が10歳にも満たない子供の頃の話。父親のカーステにあったX JAPANのカセットテープ版『Jealousy』の表紙に写し出されたYOSHIKIの裸体アートワークを目にした時だった。人生経験の浅い10歳前後ってまだ長髪=「女性の象徴」という固定概念が根付いてる時期でもあるし、同様に胸元にあるおっぱいの膨らみもそうだった。確かに、確かに現実の世の中にはAAAカップの女性が存在している可能性もなきにしもあらずで、その女性特有の胸部の膨らみも「長髪」と同様に「女性」を象徴するアイコンの一つだった。つまり、幼少期という未知の存在に対する先入観や偏見のある子供時代の自分にとっては『Jealousy』のアートワークは『未知との遭遇』そのものであり、当然のように頭の中が混乱したわけ。それこそ「えっ、なんで・・・?この表紙に写っている黒パンティを履いた長髪の人(YOSHIKI)は女性なのに何でおっぱいがないの?!わかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないいいいいいうわああああああああああああぁぁぁぁぁあああああぁああ(ドピュ」という風に、それが思春期に差しかかる直前に起こった、自分の中にある『惡の華』が目覚めた瞬間だった。

そんな他人に言えない黒歴史を持つ僕は、この『Origin of the Alimonies』のアートワークに刻み込まれたヘンドリックスの裸体と『Jealousy』YOSHIKIの裸体が時を超えて重なり合い、ある種のトラウマとして脳裏にフラッシュバックした事は今さら言うまでもない。まず女性の象徴の一つである「長髪」と胸部にあるおっぱいの膨らみ、女性特有のファッションの一部である艶やかなネイルが施され、そしてこんな真っピンクな乳首は未だかつて見たことがなかった。それこそ「ヒャダ!!この長髪の人、ピンクチクビの美乳なのにチンコが生えてるフタナリなのかなんなのかもうわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないわかんないいいいいいいうわあああああああああぁぁぁぁっぁあああ(ドピュ」みたいな、言うなれば20年越しの「セカンド精通」を果たした黒歴史的な瞬間だった。

冗談じゃなく本当にわからないし(というか普通に男を疑う余地すらなかった)、普通に考えたらLGBTQ.Q.に属する人である事が推測できるし(恐らくトランスジェンダー)、今流行りのディープ・フェイクなのかすらわからない。なんだろう、この性別(SEX)も髪型やおっぱいなどの身体的特徴すらも「何がなんだかわからない」、その男女の性別における「曖昧さ」こそがLiturgyの音楽を紐解く上において最も重要な真髄であり真実でもあって、つまりどちらか「一つ」に定められた性別の境界線を超越(Transcendental)したブラックメタルがこのLiturgyであり、「男らしさ」や「女らしさ」という悪しき時代の呪縛から解放された、「男性(Man)」でも「女性(Women)」でもない“ジェンダー”の概念をTranscendentalした宇宙人もとい「超越者」と性別欄に記すべき存在がこのハンター・ハント・ヘンドリックスなんですね。

よって思春期を迎える前にYOSHIKIの裸体で精通している僕が、約20年の時を経てLiturgyヘンドリックスと引かれ合うことは以外でもないんでもない「別に普通」の出来事だったんですね。ある意味、僕は幼少時の時点で「ジェンダーフリーの美学」を無意識のうちに学んでいたという事でもある。無意識のうちに「ジェンダーフリーの美学」を学んでいた案件といえば、他でもない僕が「DNAレベルで日本一のジョジョオタ」である理由、それこそ女性誌の女性モデルの顔をベースに男性キャラを描く荒木飛呂彦の『ジョジョの奇妙な冒険』という一種の「ジェンダーレス漫画」の底の根へと繋がっている話でもあって、(今でこそダイバーシティ=多様性が求められる時代だが)当時の荒木飛呂彦は週刊少年ジャンプという圧倒的に男性主人公が多い漫画雑誌で徐倫という女性キャラを主人公にしたジェンダーフリーの精神が根付いた偉大な漫画家でもある。

実は、YOSHIKIヘンドリックスには他にも共通点があって、それこそロック畑のミュージシャンでありながらクラシック/オペラにも精通している点。なんだろう、どの国も、いつの時代も、音楽界や芸術界で古い既成概念を打ち破る破天荒な異端児はクラシックに精通し、なお且つ性別をも超越しているんだなって。俄然面白いのは、YOSHIKIといえば天皇陛下御即位十年を祝う国民祭典で自身で作曲した奉祝曲を御前演奏している人物で、一方のヘンドリックスは4thアルバム『H.A.Q.Q.』の中で日本の伝統的な古典音楽=雅楽でもお馴染みの篳篥や龍笛を駆使した、例えるなら『乱歩地獄』を総合演出家エイフェックス・ツインが喜劇化したような傑作を生み出したこと。互いにクラシック音楽だけでなく日本の古典音楽や国民的な典礼(Liturgy)にも精通しているという謎の共通点w

前作のレビューでもチョロっと書いたけど、「なにがなんだかわからない」まま最終的に出した結論が「クラシック音楽の方程式でブラックメタルを解いた」のがLiturgyの音楽であるということ。何を隠そう本作の『Origin of the Alimonies』は、その問いに対するバンド直々の回答であるかのように、集大成的な前作から方向性はそのままに、ヘンドリックスという異端児を形成するクラシック/オペラの教養から展開されるクラシックならではの常識的かつ様式美的な要素とブラックメタルならではの非常識的かつ非様式美的な要素という相反する者同士が、2020年というリアルにバグった世界で運命的な邂逅を果たしたような、性別で例えるなら【ブラックメタル=男】と【クラシック=女】というように、交わりっこない音楽同士が性別を超えてTranscendentalしちゃったのが本作品(『H.A.Q.Q.』における「METAPHYSICS」パート)。そのクラシックの様式美的な固定概念と、ジェンダーの世界における固定概念がバグって(不協和)音を立てて崩れ落ちていく「破壊の美学」という点でも、もはやヘンドリックス「ブラックメタル界のYOSHIKI」と言っても過言じゃあないかもしれない。

TVゲームでもプログラミングの世界でも“バグ”というのは付き物で、(勿論ないに越したことはないんだけど)どうやっても出ちゃうのがバグという厄介な存在だ(そのためにデバッカーの仕事がある)。例えば、ゲームにおける「見えない壁」があるとする。それはオープンワールドと呼ばれるゲームでも存在する。その壁はプレイヤーの力ではどうやっても通ることができない。しかし、そのどうやっても越えられない壁を越える方法が一つだけある。それが「バグ」だ。

IT業界におけるコンピュータ・プログラムのバグ=ウイルスと同じ解釈で、ゲームにおけるバグの一つであるグリッチを音楽的ギミック=バグ表現として応用しているのがこのLiturgyに他ならなくて、彼女たちはクラシック音楽とブラックメタルの間を隔てる絶対に越えられない「見えない壁」を、そのデジタル界におけるバグ=人間界におけるウイルス=音楽界における(ババババババババ)グリッチという名の「裏技」、つまり想定外の不確定要素を逆手にとって意図的にバグらせることでその見えない壁をTranscendentalさせ、「正常」を超えた「異常」とはまた別次元の裏世界にたどり着いている。それはまるで新人類の誕生を暗示しているようでもあり、これがホントの「ウイルス進化論」ならぬ「バグ進化論」ってほどに。

実は今年、Liturgyの他にも音楽ジャンルの境界線=ボーダーラインを超えたTranscendentalなバンドが複数実在していた。それがポストブラックメタルの開祖であるUlverと、そのUlverのオルタナティブな精神を受け継ぐ後継者であるアンダーグラウンド・メタル界の重鎮Oranssi Pazuzuという2組の北欧バンドだった。その2組が今年リリースした2020年の年間BESTアルバムに共通する“トラップ”、もはやクラシックとブラックメタルの壁をTranscendentalさせた超越者にとっては、僕が提唱している「Djent=Trap説」に対する答えを用意するのはあまりに容易い事だったのかもしれない。

本作の中で最もTranscendentalしちゃってる#5“SIHEYMN's Lament”は、ジャズ風味のある前半に展開されるトラッピーなビートを刻むパートから、後半に展開される(厳密に言えばDjentの生みの親である)メシュガー然とした現代モダン・ヘヴィネス、そのクラシックとは真逆のイマドキのトラップとモダンなヘヴィネスを邂逅させるという、改めてポストメタル界におけるガニキの影響力たるや、だてに「10年代メタル総選挙ランキング同率1位」じゃないなって。

今年、まさかUlverOranssi Pazuzu以外に「メタルにおけるトラップのあり方」を正しい解釈で持ち込んだバンドが登場するなんて想像もしてなかったけど(間違った解釈の例がBABYMETAL)、冷静に考えたら不可能を可能にしちゃう実験的というよりは常識を超えた超越者兼変態であるこのLiturgyがそれをやらないわけがなかった(むしろ3rdアルバム『The Ark Work』の実験性がここへと繋がった感)。もっとも面白いのは、それらに該当するバンド全てがブラックメタル界隈からというのが何より興味深い話で、結局のところ古臭い既成概念をブチ壊すのはブラックメタルという音楽界の異端児という「よくあるオチ」でしかなくて、正直本作におけるクラシックとブラックメタルの融合ウンヌンよりも断然コッチのが凄い事やってる説まである。

Crystal Lake 『HELIX』

Artist Crystal Lake
CrystalLake_O_Artistphoto2018-thumb-700xauto-55094

Album 『HELIX』
HELIXMINI

Tracklist
01. Helix
02. Aeon
03. Agony
04. +81
06. Outgrow
07. Ritual
10. Just Confusing
11. Apollo
12. Sanctuary

宇垣美里も大好きな“ラウドロック”って一言で言ってしまえば“チンカス”なんですけど、そんなフリーアナウンサー宇垣美里も大学生時代にライブでモッシュやサーフするほど大好きな、いわゆるS◯Mやナントカレインや狼バンドをはじめとした主に激ロックがプッシュするチンカスラウドロック勢の中でも、日本のメタルメディア界を牛耳る俺ィたちメタルエリートが唯一認めているバンドが東京出身のCrystal Lakeなんだよね。

そんな俺たちメタルエリートが唯一認めるほどのCrystal Lakeの一体何が凄いのか?それこそ、彼らも強く影響を受けているBMTHの最新作amoCrystal Lakeの“凄さ”が散りばめられているんじゃあないかって。改めてBMTH『amo』は、オリイが昨年末に書いたBTS→デンゼル・カリー→Sadistikまでのいわゆる“トラップ祭り”の“伏線”としてあった、2019年のBESTアルバムは元より、当ブログWelcome to My “俺ィの感性”のここ10年間の後半の5年間を総括するような、まさにメタル側から“ポップスの再定義”を図った色々な意味で歴史的と呼べる作品だった。しかし、その“歴史的”の伏線となった昨年末の“トラップ祭り”は、実はその『amo』の伏線でも、ましてやIZ*ONEの伏線でもなく、本当はこのCrystal Lakeの6thアルバム『HELIX』のための伏線だったんじゃねぇか説。


基本的にCrystal Lakeの音楽性って、ラウドロックはラウドロックでもいわゆるナントカスクール系ハードコアやFuneral for a Friendなポストハードコア、メタルコアはメタルコアでもAs I Lay DyingAugust Burns Redのような叙情派からオールドスクールなConvergeまで、初期BMTHや全盛期のBorn Of Osirisをはじめとしたデスコア系、同時にSOILWORK的な北欧メロデスからのモダンな影響を巧みに吸収しつつ、かと思えば10年代のメタルを象徴するPeripheryTesseracTに代表されるDjent系まで、これら新旧メタルやパンク/ハードコアからの影響をただの既聴感で終わらせない美意識の高い豊富なアレンジと、楽器隊のテクに裏打ちされた目まぐるしい展開および曲構成からなる曲の良さ、これに尽きる。また、惜しまれつつ解散したオランダのTexturesやUSHCのKen modeを皮切りに、俺ィが過去に聴いてきた“メタル”をしっかりと聴いてきてるのが音を通してわかるし、むしろ日本の“メタルメディア界のキング”である俺ィ以上にメタルを聴いてきてるからここまで質の高い曲が書けるんだと思うし、今の時代ろくに音楽を聴いてないやつばかりの中で、しっかりとメタルを聴いてる安心感と信頼感しかなくて、要するにこいつら“メタル知ってる人たち”なんですね。

話を戻して、BMTHオリィがインタビューで“今のロックはクソ”だと、“今の時代、ラップ/ヒップホップこそロックでありパンクである”と炎上覚悟で発言したように、最新作であるamoオリィのラップ/ヒップ・ホップに対するコンプレックスが炸裂したアルバムで、ここでその『amo』に影響を与えたのって実はCrystal Lakeなんじゃねぇか説が浮上した。さっきも言ったように、Crystal Lakeって世界中のメタルを聴いてきているだけでなく、アングラな存在であるメタルの対極に位置するラップ/ヒップ・ホップの影響を積極的に取り込んでいるバンドでもあって、そう言った意味でも様々なジャンルから器用に咀嚼する前衛的な姿勢と“メタルダイスキ”を兼ね備えた、つまりBMTHの2ndアルバム『Suicide Season』が持つデスいコア性と4thアルバム『Sempiternal』が持つオルタナティブな前衛性を継承した、その手の他バンドとは一線をがした実に日本人らしい日本人ならではのメタル、ある意味では日本人らしからぬメタルと呼べる。

BMTHamoに収録された、ヒューマンビートボックス界のキングことラゼールとコラボした“Heavy Metal”、そして“Why You Gotta Kick Me When I'm Down”オリィがやってのけたのは、“ブラック・メタル・テロリストこ”デンゼル・カリー顔負けのハードコアはハードコアでもハードコア・ラップを載せたTrap-Rapだった。実はCrystal Lakeも今作の『HELIX』の中にトラップの音を持ち込んでいて、トラップ自体は前々作あたりから匂わせてはいたけど、今作ではその実験性が極限まで極まったと言っていいくらい豪快にトラップを持ち込んでて、もはやTrap指数では『amo』よりも『HELIX』のが断然上だし(何の勝負だ)、“メタル”と“ヒップ・ホップ”の融合という意味ではBMTHを優に超えてます。つまり、BMTH『amo』でやったこと=既にCrystal Lakeがやったことと言っても過言じゃあなくて、もはや『amo』への回答という名の“時代の先取り”みたいな、ある意味でBMTHがメインストリーム・チャートを目指さなかった場合、つまり初期のメタル路線を貫き通したパティーン=もしも=ifをやったらこうなった、みたいなね。それこそ、BMTHが失った音的な意味でのハードコア精神とオルタナティブな前衛性を全部ひっくるめて受け継ぐ覚悟、みたいな格好良さったらない。

要するに、昨年末の“トラップ祭り”は全てCrystal Lake“繋”がる伏線だったというオチ、ちょっと面白くないですか?みたいな話で、これはamoのレビューにも書いたけど、【メタルとヒップ・ホップ】を両方聴いてないやつは信用できない今の時代に、【メタルとヒップ・ホップ】を両方ちゃんと聴いてきてるCrystal Lakeは信用の塊しかないくらい信用できる数少ないバンドです。まさに新時代の幕開けに相応しい新世代メタルの金字塔と呼べる一枚だし(なお、その道15年超のベテラン)、完全にオモテの『amo』とウラの『HELIX』で韻踏めちゃうやつ。間違いなく日本のメタルで一番カッコいいバンドなのにも関わらず、その辺のチンカスラウドロック勢とツルンでる頭の良さも推せる。もし、もしBMTHがクソみたいなサマソニじゃなくて単独で来日したら前座はこいつらしか考えられない。もし実現したら、晴れてフリーアナウンサーとなった宇垣美里もダイブ&サーフ解禁不可避w

「ゾマ゛ッ゛ゾマ゛ッ゛」
rwy805-jpp020203997

BTS(防弾少年団) 『Love Yourself 結 'Answer'』

Artist BTS(防弾少年団)
2091845_201706040960201001496523612c

Album 『Love Yourself 結 'Answer'』
31ra+idBfoL._SS500

Tracklist
(CD1)
1. Euphoria
2. Trivia 起 : Just Dance
3. Serendipity
4. DNA
5. Dimple
6. Trivia 承 : Love
7. Her
8. Singularity
10. The Truth Untold (Feat. Steve Aoki)
11. Trivia 轉 : Seesaw
12. Tear
13. Epiphany
14. I'm Fine
15. IDOL
16. Answer : Love Myself

(CD2)
1. Magic Shop
2. Best Of Me
3. Airplane pt.2
4. Go Go
5. Anpanman
6. MIC Drop
7. DNA (Pedal 2 LA Mix)
8. FAKE LOVE (Rocking Vibe Mix)
9. MIC Drop (Steve Aoki Remix)

Mステ出演中止という名の自らで放った爆弾が防弾服を突き破り、背後からはアーミー(Army)からフレンドリーファイアの弾を撃ち込まれるという、そして日本のメディアを皮切りに、イギリスはBBCやガーディアン紙、しいてはユダヤ人権団体まで飛び火した今回の騒動。世はまさに「BTS包囲網」を敷き始めている。この絶体絶命のピンチをBTSはどう乗り越えるのか?

次回『男ハリー、BTSに喝だッ!!』ご期待下さい。

気を取り直して、今や全米スタジアム公演を成功させ、あのピッチフォークからはワン・ダイレクションの正統な後継者として指名されたボーイズグループBTS(防弾少年団)。暴力根絶を訴えた国連でのスピーチも話題を呼んだ彼らが、今この日本でちょっとした炎上案件によってMステ出演が急遽取り止めとなる騒動が起こった。まるでそれが合図であったかのように、昨今著しく急激に冷え込みつつある日韓関係なんだが、でもおいら、なんとなくこうなることは分かっていたので、ここ最近の記事でDreamcatcherTWICE、そして日韓合同ガールズグループのIZ*ONEを取り上げて着々と伏線を立ててきたわけです。で、いわゆる“皮肉大好き芸人”としては各方面に対して俄然ニチャア・・・ってなったりならなかったりする今回の炎上案件、そんなことより津田何某をはじめとしたアーミー擁護派と高須院長をはじめとしたネトウヨ一派の泥沼の攻防はまさに“地獄”としか言いようがない光景で、しかし「ここまで計算通り・・・」とシメシメしてるのはBTSと因縁のある秋元康だけ説・・・!

今回の騒動、個人的な意見を述べるとするなら、確かに、確かに擁護はできない、しかし“理解”することはできるんじゃないの?って。この件を擁護できる人物って、それこそBTSのファンであるArmyしかいない。でも何故そうなったのか?何故その結果に行き着いたのか?を、僕たちは擁護できないなりに理解することはできるんじゃあないの?知ることはできるんじゃあないの?って。それこそ歴史的に見ても当事者である日本人こそ、事の発端となったBTSの行動を世界で最も理解できる立場にいるんじゃあないの?って。なんだろう、何か物事が起こったことに対して、真っ向から否定や肯定をするのではなくて、その物事の“その先”=“未来”にある“真実”に向き合うことの大切さ、並びに“知ること”の大事さが今回の件で最も必要とされている考え方なんじゃないかと思った。その考え方こそ、今を生きる日韓双方の国民が持つべき“未来志向”の考え方なんじゃないかって。これを起点に、お互いにそろそろ一歩先の未来に進むべき時なんじゃあないか?

しっかし、このタイミングでBTSが所属する事務所が謝罪にも近い声明を発表したことで、逆にその回答として日本はBTSを紅白に出さざるを得なくなった。というか、こうなったらもう絶対に出さなきゃいけない、というか今回の騒動の“落とし所”は“そこ”しかないです。この騒動によりBTSが今年2018年の紅白に出場する可能性は途絶えたが、その一方でTWICEは2年連続の紅白出場を決めたのは好材料でもあって、騒動により紅白出場の悪影響が一番懸念された TWICEが無事当確して紅白のK-POP締め出しを回避できたのは本当に良かった(姐さんマジ姐さん)。何故なら、これで来年の紅白にBTSIZ*ONEがKポ枠として出演する可能性、その未来を繋いだわけだから。というわけなんで、NHKは今からスケジュール調整頼むな〜。

結局のところ、僕がこのBTSについて書きたいことはただ一つ。それが「韓国でロックが主流じゃないのは、BTSが韓国音楽史上最もロックだからなんじゃねぇか説」だ。

その説について書く前に、この平成も終わりを告げようとしている時代に、耳にタコができるくらい聞いたのが“ロックは死んだ”というフレーズ、それに対して当事者であるロックバンドが口を揃えて語る言葉が“いま一番ロックしているのはラップ/ヒップホップ”であるということ。僕自身、その言葉を痛感する出来事が数年前に起こった。それこそ、他ならぬシアトルのメンへラッパーSadistikの亡き父へと捧げるアルバムを聴いたときの衝撃ったらなくて、一体ナニが衝撃だったかって、初っ端から「え、ラップにこんなギターリフ入れていいのかよ!?」とか「え、リフだけじゃなくギターソロとかありなん!?」とか、「この曲もはやリンキンパークかよ!?」とか「こんなにトリップホップみたいな女性ボーカル使いまくっていいのかよ!?それもう実質ラップ版マッシブアタックじゃん!」とか、とにかくこれまで自分の中にあった「父ちゃん母ちゃんマジ感謝」みたいな“ラップ”のイメージを根底から覆すような作品で、同時に自分の中にある音楽についての価値観すら変えてしまうほどの衝撃だった。まさにいま一番ロックしているのはラップと。


再び話をBTSに戻して、何を隠そう、本来なら今年の紅白歌合戦で歌うはずだった“FAKE LOVE”を初めて聴いた時、初っ端からBTS一のイケメンVの「春日井サーサー」という空耳とともに、バッキング・ギターのアルペジオとアブストラクトなヒップ・ホップ然としたトラックが、それこそSadistikの曲を聴いた時と全く同じデジャブを感じたのは言うまでもなくて、からのボーカル担当ジンジミンの一気にブチあげるバチクソエモいサビ、そのバッキングで鳴り響くA Perfect Circleビリー・ハワーデル顔負けの空間表現(ATMSフィールド)を発揮するギターのリフレイン、そしてラップ担当でありリーダーのRMジェイホープシュガによる本場の黒人ラップリスペクトなラップとトラップ・ミュージックに精通するオルタナティブなトラックで構成されている。なんだろう、この曲の凄さって、K-POPならではのブチ抜いてくるエモさとUSメインストリームのトレンドであるトラップ・ラップ、そして“ロックは死んだ”時代のギターの居場所を再提示するかのような、つまり“いま一番ロックしているラップ”と自らのアイデンティティである韓国語を駆使したK-POPがクロスオーバーした、もはや”俺の感性”をピンズドで狙って書いた曲なんじゃねえかってくらい、正直ここまで完璧なポップスって少なくとJ-POPには存在しないんじゃねえかくらいの名曲だ(MV版の間奏とかX JAPAN味あってすき)。もはやSadistikの地続きで聴けちゃう最高にロックなヒップホップであり、イントロからサビのバッキングまでギターをフルに使いまくった、まさに“ギターを必要とするポップス”で、この一曲だけでBTSがいかに“ロック”なボーイ・バンドなのかを指し示している。

結局、ロック目線でしか見れないのは許して欲しいのだけど、ともかく今ってポップスの中にあるギターが最もロックな時代なんじゃねえか説あって、この曲でBTSがやってる事ってまさにそれを再認識させる事案でもあって、でもこれが今の時代におけるギターの正しい使い方なんですね。なんだろう、APCの新譜を聴いた時は「これからの時代のギターはプログレの中で生き続ける」と思ったけど、BTSSadistikを聴いたら「これからのギターはポップスおよびラップの中で生き続ける」んだなって。とにかく、過激派Armyのせいで何かと話題になるBTSなんですが、ロック好きから見たBTSはロックバンド以外のナニモノでもなくて、少なくとも日本のクソみたいな邦ロックなんかより全然ロックしてます。

さすがにビルボード1位を取るだけあって、BTSの音楽ってUSメインストリームのポップスを完コピしてるのは散々知られていることだけど、それこそカルヴィン・ハリスマシュメロをはじめとした世界的なDJに追従するメインストリームのポップ・ミュージックの王道、そのド真ん中をブチ抜いている。この世界で、アメリカで今何が流行っているのか?そのトレンドを的確に分析するKポのサーチ力の高さは日本人こそ見習うべき所でもあって、もっともBTSが凄いのは英語で歌ってアメリカ進出に失敗した宇多田ヒカルと違って、BTSとして唯一のオリジナリティであり韓国人としてのアイデンティティである韓国語で世界に打って出て見事に成功しているところだ。おいら、人が持つ最大のアイデンティティって血や遺伝子(DNA)ではなくて、その人が話す言語/言葉こそ人の最たるアイデンティティだと思っていて、このBTSは韓国語を自らのアイデンティティとして、歌詞の内容も今の鬱屈した韓国社会で抑圧された若者の想いを代弁し、韓国国内はもとより世界中の若者から共感を得ている。

さっきも少し書いたけど、BTSの音楽ってR &Bやダンスポップをルーツの一つとしていて、その中でもトラップ・ラップはBTSの音楽には欠かせない要素としてあって、例えば“FAKE LOVE”で聴けるジェイホープのラップなんかはほぼほぼトラップ界でお馴染みのヤング・サグをリスペクトしてて、実はSadistikもここ最近のアルバムでトラップ・ラップらしきことやってて、それこそトラップ界の重鎮トラヴィス・スコットは言わずもがな、フューチャーや2019年に来日公演を控えているマイアミの新星デンゼル・カリーを経由してBTSSadistikを共振させる俺すごい。そういった意味でも、このBTSのアルバムほど(トラヴィス・スコットフューチャーが参加した)カルヴィン・ハリスの昨年の新譜とここまで韻が踏める“新時代のポップス”を称するに相応しいアルバムって他にないと思う。事実、BTSは“IDOL”という曲で女性ラッパーニッキー・ミナージュとコラボしている。ちなみに、今作のディスク2に“アンパンマン”とかいう「アンパンマーーン!!」って歌う曲があって、そのネタっぽい曲でもトラップやっててこいつらマジサイコーw

じゃあ、じゃあJ-POPでトラップっぽいことやったのって誰かおる?って思い返してみたらおった。おいら、相対性理論『天声ジングル』って“やくりまるえつこなりのヒップホップ”だと思ってやまなくて、そのアルバムって相対性理論史上最高にJ-POP感があったのだけど、実はそのアルバムに収録された“弁天様はスピリチュア”とかいう曲でトラップっぽいことやってて、しかも“FLASHBACK”とかいう曲のトラックもほぼほぼヒップホップ以外のナニモノでもなくて、こうやって半ば強引にBTSSadistik相対性理論を共振させる俺すごいとか思いながら、こんなところにも顔を出してくる今の相対性理論って相当すごいなって。まあ、単にやくしまるえつこ“いま一番ロックしているのはラップ”ってのを知ってる人なんだろうね。


BTSミッキー・ミナージュだけに止まらず、日系人DJとして世界的に名を馳せるスティーヴ・アオキともコラボしていて、おいら、実は東京五輪が決まって開会式に誰を出すべきかの問いの答えがスティーヴ・アオキで、なぜスティーヴ・アオキなのか?ってのはNetflixのドキュメンタリーを見ればわかるはずなのに、椎名林檎をはじめとした五輪関係者からはスティーヴ・アオキの“ス”の字も出てこなくてダメだこりゃってなった記憶がある。あっ、椎名林檎も所詮はネトウヨおばさんでしかないんだなって。なんだろう、とりあえずアオキ出しときゃ五輪の開会式は成功するし、逆にアオキ出さなきゃ開会式は失敗するレベルのキーマンだと思ってる人物で、そんなアオキとコラボするBTSってやっぱ“わかってる”なって。そもそも曲タイトルに”FAKE””LOVE””Truth”という2018年を司るキーワードを使ってる時点で信頼しかない。そもそも阪神タイガース贔屓な時点で推せる。

アーミーのお陰で色々と話題に欠かさないBTSだけど、結局のところ“曲がいい”に尽きるわけです。そもそも一曲目のEuphoriaからギターの音で始まってるのが全てで、幕開けに相応しいソフト目なEDMのアプローチとジンジョングクのエモいコーラス・ワーク、そして隙あらばトラップの顔を覗かせるDJ界隈直径のメインストリームド真ん中のポップスブチ抜きソングで、この曲聴いてちょっと思ったのは、WACKのEMPiREはこの曲みたいなソフトEDM路線に行った方が売れるなって思ったけど、肝心の渡辺と松隈のサゲチンコンビはそのことに全く気づいていないという悪夢(エンパぜってー売れねえ)。

一転して今度はR&B調の中でジェイホープRMのラップが光るダンス・ポップチューンの#2”Trivia 起 : Just Dance”、アコギを中心にキーボードやシンセの美メロをフィーチャーしたジミンのソロバラード曲の#3”Serendipity”、再び北風小僧の寒太郎的な颯爽としたアレンジが印象的なアッパーDJ系の#4”DNA”、いわゆる「K-POP、チャーチズ好きすぎ問題」をここでも再認させるエレクトロ・ポップチューンの#5”Dimple”、大々的にトラップ・ラップをフィーチャーした#6”Trivia 承 : Love”、ベースと鍵盤が織りなすジャズい雰囲気がオシャンティなVのソロバラード曲の#8”Singularity”スティーヴ・アオキをフィーチャリングしたラブバラードの#10”The Truth Untold”、女性ボーカルや90sのemoっぽい西海岸系のギターが最高にオシャいシュガのソロ曲の#11”Trivia 轉 : Seesaw”、ラップ面の三人が本場のヒップホップに追従するバッキバキのラップを吐き散らす#12”Tear”BTSにしては珍しく韓国ドラマの主題歌に起用されてそうなストリングスをフィーチャーした歌謡曲でジンのソロ曲の#13”Epiphany”、再びトラップ・ラップ的かつエレクトロ・ポップ的な#14”I'm Fine”、今や”IDOL”といえばBiSではなくBTSに取って代わられた感のある、ニッキー・ミナージュとのコラボでもお馴染みの#15”IDOL”、未来へ向かって前向きな希望に満ち溢れた#16”Answer : Love Myself”まで、決して”ただのポップス”に陥らない豊富なアレンジと、ボーイズグループのトップに相応しい各メンバーの圧倒的なスキルとポテンシャルによってもたらされた楽曲陣は、あらゆる意味で2018年を象徴する、ここまでギターの使い方を知ってるポップスは他にないってくらい文句なしの名盤です。何度も言うけど、これで来年の紅白でBTS”FAKE LOVE”歌ってるとこ観ながら俺すごいしたいのでNHKさんヨロシクです。ちなみに、ディスク2に収録されている“DNA”“FAKE LOVE”のロックMIXも普通にカッコいいです。

つうか、これでDIR EN GREYがアジアツアーの一環で韓国でライブやって”VINUSHKA”演ったら面白いなって。薫くん頼むわ。つうか、オメーらそれくらいやれよって感じw

結論「BTSはメタル」
記事検索
月別アーカイブ
アクセスカウンター
  • 累計: