HR/HMのCDをてけとーにレビューするブログ
北欧ノルウェー産のプログレッシブ/ゴシック・メタルバンドの5人組、Madder Mortem の約3年振りの5作目「Eight Ways」を紹介。



1. Formaldehyde             ★★★☆
2. Little Things              ★★★★★
3. Armour                  ★★★★★
4. Resolution                ★★★★★
5. Different Kind of Hell         ★★★★
6. Riddle Wants to Be          ★★★★☆
7. Where Dream and Day Collide   ★★★☆
8. Glesh, The Blood and the Man   ★★★★
9. Get That Monster out of Here   ★★★☆
10. Life, Lust & Liberty         ★★★★★
11. All I Know               ★★★★
12. Eighth Wave             ★★★★



このバンドはノルウェー出身のバンドで、ソプラノヴォーカルからオペラな歌唱まで多彩に表現する紅一点??でワンダフルビューティーなアグネット姐さんを擁する5人組なんだけど、音楽性はというと、暗黒世界に身を包んだ芸術的気品に満ちたゴシック・メタルにプログレッシブ・メタルを足した感じの、実にヨーロビアン然とした気品や雰囲気を持ったアヴァンギャルドなメタル・サウンドを生み出しており、イメージとしては・・・「西洋の魔女メタル」とでも例えたくなる・・・本作はそんなバンドの5作目となる「Eight Ways」なんだけど、前作の4th「Desiderata」はドゥームな重さを強調した作品でなかなか良質なアルバムだったが、本作では更に更に彼らMadder Mortemの非常に強い個性の高みを追求したかのような、「唯一無二」としか例える事のできそうにない、これまで以上に「美しく」「プログレッシブ」「奇抜」な部分を強調した、あらゆる面でクオリティーアップを遂げた孤高な音世界を繰り広げているんだ。

前作との違いを率直に述べるならば、ゴリゴリガリガリと激ヘヴィに破壊しまくり押しまくるアグレッシブな成分をこれまで通り保ちつつも、アンビエントのような大人しく癒される美しさを強調してきた所や、誤解を与えちゃうかもだけど全体的に意外にもサッパリした聴きやすさを持ったサウンドに変化した所が1番大きいかな。だがしかし暗黒的な雰囲気はこれまで通りです。アダルティーかつジャジーな雰囲気のあるアンビエントなパートが増えたお陰で、激ヘヴィなパートとのギャップやメリハリが曲に生まれたような気がする。一見、すごい爽やかなジャケと正反対なサウンドをイメージするかと思うけど、何回も聴き込んでいく内に「本作のジャケと音に共通する部分って普通にあるなぁ・・・!!」って感じると思う。楽曲のアレンジも素晴らしく、ハマる人にはトコトンハマっちゃうアヴァンギャルドな楽曲陣は魅力的の一言。僕もその独特な世界観に魅了された一人です。。。まぁ言っちゃえば彼らの最高傑作と呼んでも過言ではないという事。やはり、KatatoniaMy Dying BrideNovembre 等の良質なゴシック/ダーク/ドゥーム・メタルバンド達が所属しているPeaceville Recordsだけあってか、このMadder Mortemも他のバンドと同様に地味にレベルが高いです。とにかくセンスが凄いんですよねぇ。


本作でより一層強調されたアンビエントな雰囲気で美しく進み、そして激ヘヴィなギター、魔女=アグネットが呪文を唱えるが如く妖術的なヴォーカルが個性的過ぎる1曲目の「Formaldehyde」で幕を開け、2の「Little Things」は、気持ちよいほどにゴリゴリとウネリまくる激ヘヴィなGリフとアンビエント風な静かなパートでメリハリを効かせて展開するプログレッシブなナンバー。ジャケの広大な草原を脳裏に浮かばせるようなイントロから始まる3の「Armour」は、美しく展開するアンビエントなパートで進み、ダイナミックかつ壮大で広大なサビが暖かくてキャッチーで、中盤のヘヴィで幻想的なパートもプログレスな感覚を聴き手に与える。ウエスタンのような逞しいイントロがカッコイイ4の「Resolution」は、クセになりそうなプログレッシブなリズムがノリノリ縦ノリなGリフをベースに展開し、芸術的なアレンジの効いたパートが美し過ぎてヤバイ・・・。5の「Different Kind of Hell」は、アグネット嬢のパワフルな歌唱と重すぎる激ヘヴィなGリフが「破壊」と「怒り」を生み出す力強いナンバー。6の「Riddle Wants to Be」は、アンビエンスな美しく静かなパートと激しく重いGリフでメリハリを効かせながら進み、ゴリゴリとアグレッシブに破壊しまくりながら猛追するパートがクソカッコイイプログレッシブなナンバー。7の「Where Dream and Day Collide」は、全編アンビエントかつジャジーな雰囲気をメインに展開する比較的大人しい曲。暗黒的プログレ・メタルなイントロから始まる8の「Glesh, The Blood and the Man」は、7のアンビエント+ジャジーな雰囲気を受け継いだ美しくムーディなナンバー。この曲は有名な曲のフレーズをオマージュしてたりして、彼らの奇抜なセンスが感じられる。中東っぽい雰囲気がある9、本作の中で唯一疾走感を持った10の「Life, Lust & Liberty」もドラマティックでかなりカッコエエです。アコギを使ったシンプルな11も超癒されるし、インストパートがやけに印象的ス。ラストの12は約9分越えの曲で、ドゥーミーな重いギターと魔女が呪文を唱えるようなノリで妖しくアヴァンギャルドに聴かせて本作を締める。

全12曲でトータル約1時間チョイと、ちょっと長く感じるかもしれないけど、捨て曲は無いんで安心して聴けるスバラスイ内容してます。流れとしては2~6までが圧巻の流れでとにかく凄い。序盤ほどのインパクトは無いが、中盤から終盤もなかなかで、特に10曲目の存在はかなりデカイです。という感じで、パワフルなアグネット嬢の超絶的な歌唱も然る事ながら、アヴァンギャルド然とした激硬派でヘヴィな音を作り出すギターもアグネットに負けじと多大な存在感を見せ付けたアルバムになってる。人を選ぶバンド&作品かもしれないけど、1度でも彼らの曲の「良さ」に気づけたならば、そこからもうドップリとスルメのように聴いちゃえるバンドだと思うよ。ちゅーか、UKのプログレ・メタラーTo-Mera が好きならすんなりとハマれるんじゃないかな。ジャジーっぽい雰囲気も似てるしね。


今流行のキャッチーな歌モノ系ゴシック・メタルバンド達とは一線を画した、独自の道を行く孤高な存在としてこれからも突き進んでほしいと、本作を聴いて思い、改めてこのバンドの「凄み」に気づけました。今年のゴシック作ではアタリですね!!早くも次のアルバムが聴きたくなってキターーー・・・!!!!



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3. ArmourのPV http://www.youtube.com/watch?v=snRuKKQbmwU

10. Life, Lust & Liberty http://www.youtube.com/watch?v=kTyf1EQQGWM