紅一点のLaura Pleasants 姐さん率いる、USA産ジョージア州出身のスラッジ・メタルバンドの5人組、KYLESA (読み方=キュレアー)の約3年振りの4作目「Static Tensions」を紹介。



1. Scapegoat          ★★★★★
2. Insomnia for Months    ★★★★
3. Said and Done       ★★★★☆
4. Unknown Awareness   ★★★★★
5. Running Red        ★★★★☆
6. Nature's Predators    ★★★★☆
7. Almost Lost        ★★★★
8. Only One          ★★★★★
9. Perception         ★★★★☆
10. To Walk Alone      ★★★☆



現在、MASTODONINTRONAUT とツアーを行っているUS産ジョージア州出身の5人組、Kylesaの音楽性は、ツイン・ドラム編成という物珍しいスタイルで、サイケデリックで混沌とした世界とドロ~ンとしたヘヴィネスの効いたGリフとツインドラムのリズミカルなグルーヴを中心に楽曲展開していく、まさに「スラッジ」然とした暗黒的サイケ・グルーヴ・メタルをやっちゃってるバンドなんだ。
ツイン・ヴォーカル編成で、一人は女の子で名前はLaura Pleasants姐さん、一人は男性で名前はPhillip Cope、さらにツイン・ギター編成というカッコ良さ。2人のヴォーカル・パートの比率は5:5と大体同じくらいだね。このヴォーカルの絡みも、実にサイケで病んでる雰囲気出しまくりでクセになるんだよね。


まず、「どんな曲してるんやろなー」と、ついついジャケ買いしたくなるレベルのインパクトありまくりなサイケで病的なジャケからして特徴的な個性を放ちまくってるんだけど、彼らのやってるサウンドはそんなジャケ以上の個性を感じさせるサウンドをしてるんだ。とりあえず本作の中身を一聴した限りでは、MASTODONの新作と同様に中毒性がめっさ高そうな第一印象で、ブリブリズンズンっとデロンデロンカルデロンっとグルーヴィにウネリまくる重々しいヘヴィネスの効いたGリフと、PhillipLauraのハードコア然とした精神的に訴える魅力的でいて陰鬱な歌声(Laura姐さんは病んでるクリーン少々とアグレッシヴなヴォーカルを使い分けてる、これがまた「ヘイッ!姐さん!!」と慕いたくなるレベルでマジカッコエエんだ)と、ツインドラムの独特なリズム&グルーヴが絡み合い、その個性的なパーツと要素が全て集まってKylesa独特のスラッジーな「サイケ・グルーヴ」を生み出し、同時にカオティック・コアにも通づるエクスペリメンタル性を持った、超個性的なエクストリーム・ヘヴィネス・サウンドをコンパクトな尺の中で展開している。その世界に嵌ってしまったら最後、クセになること間違いなしな、精神的に抉ってくる陰鬱な音世界を繰り広げているんだ。個人的に、予想以上に結構「メタル」なリフを多用してるのが意外だった部分だし、好感触を得た部分の一つで、決して派手さはないんだけど、地味にリフが良いんだよね~、このバンド。特徴的であるツイン・ドラム編成だけあってか、プロダクションについても気が配られている模様。つか、このツインドラムもマジカッコ良すぎ。グルーヴ出しまくりでヤバイ。3曲目のドラムの主張とか最高。


本作は、1曲単体で聴いても十分魅力が伝わってくるんだけど、1から10まで一気に聴いた方が更に中毒性が増すアルバムだと思う。まるで、「サイケ・プール」の中を永遠と泳ぎ続けているかのよう。。。MASTODONの新作ほどのキャッチーさは無いけど、程よくキャッチーなポイントはしっかりとあるし、常に混沌としたサイケな世界はMASTODONと張り合えるレベルをしていると思う。いや、もしかするとKylesaの方が上手かも。勿論、MASTODONっぽいプログレスな感性も微量にだが持ち合わせている。簡潔に彼らを例えるならば、「ヘヴィネス&ハードコア&スラッジーな空気に重点を置いたMASTODON」ってな感じかな。MASTODONが優等生な表向きサイケ音楽ならば、このKylesaはその裏道を行く、マジで気合入りまくりのドロドロ・デロデロ・サイケ不良クラスト音楽やね。自分でも意味分からんけど(笑)全体的に色々な意味で重々しいサウンドなんだけど、意外にもアグレッシヴに聴かせるし、ビックリするほどノリのノレる。結局何が言いたいかというと、楽曲から伝わるグルーヴが気持ちイイ。ある意味「癒し系」なレベル。聴けば聴くほど味が出るし、聴けば聴くほど「このアルバムすげーーーーーー」ってなる。マジで嵌ってまうわ、コレ。トータル40分があっという間。アカン、このバンド、マジでカッコぇエエエエぇえええええええええええええええええ!!ライブ見てエエエエエエエエエエエエエエエエええ!!MASTODONがサマソニなら、ラウパはこのKylesaでイイジャン!!イイジャン!!お願いッッ!!


正直言って、全曲名曲と言えるレベルなんだけど、アグレッシヴなヘヴィネスで爆走するハードコアキラーチューンの1、病んでる陰鬱なヴォーカルラインと、開放感と爽快感溢れるドラミングがたまらない3、極限までサイケデリックに毒々しく酔いしれる名曲中の名曲の4、荘厳的なピアノの音色で始まり、宗教的なGリフと雰囲気が病みつきになる5、雷雨のSEから始まり、デロデロとヘヴィネスの効いたプログレスでグルーヴィなGリフがクセになる6、MASTODONっぽいヘヴィネスがゴリゴリブリブリと気持ちがイイ8、Laura姐さんのクラシック・スタイルのGソロがめっちゃカッコイイ9、が特に大好きかな。更に述べるなら、1と4は今後Kylesaの代表的な曲となりうるキラーチューンと呼べる名曲。


MASTODNに次いで、今度はこのKylesaの人気が出てくるとイイな~(^O^)このKylesaこそ「ポスト・MASTODON」と呼べる正統派なバンドやね。本作も傑作、名盤レベルのすげー極上なアルバムなんだけど、次のアルバムで更に化けてくるような予感がしないでもない。というか希望。次作では1曲1曲の個性を更に際立たせてもらって、ちょっとした大作や小大作とか聴いてみたいなーって。とりあえず、MASTODONの新作が気に入った方には「是非コレを」と迷わずオススメしたくなる、実に充実した圧倒的な1枚。MASTODONよりはメタル度は薄いけど、その手のリスナーにアピールする部分というのは少なからずあると思う。ボクは暫らくこのアルバムがスルメです。最近コレしか聴いてない状態。まさに中毒。MASTODONの新作と本作の2枚を聴いて5月病を乗り切ろう!!・・・って逆に鬱になっちゃうか(笑)ついでだから、憂鬱な5月に聴くべきアルバムをリスナーのみんなにちょっとばかし教えとくよ。まず、Alcest の「Souvenirs D'un Autre Monde」、Antimatter の「Planetary Confinement」がボク的オススメだよ!!それにしても、最近は名作/名盤続きで嬉しいねー。このままのイイ流れで進めば、名作の多さでは昨年を越えそうな予感!! どうでもいいけど、これ国内盤が出ないって・・・冗談キッツイな~。。。

9.0(+) / 10


Static Tensions
Static Tensions
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Kylesa
Prosthetic Records (2009-03-17)
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