Artist dynastic

Album 『Rare Haunts, Pt. I』

Tracklist
01. the actor
02. 54320 (feat. DJ Re:Code)
03. lovely aka fire away (feat. Jedwill)
04. 8 months in my head (feat. goji!)
05. brand new rainbow
06. still watching? (feat. PSX)
07. bela fujoshi's dead
08. karma! (feat. mothgirl)
09. mary kate & executioner (feat. Eichlers, oldphone)
10. pining, revisited
11. dattebayo
まさかの星野源、まさかの花澤香菜さんのサンプリングは流石に笑ったけど、その謎めいたJapanese fujoshi要素は、実はdynasticが2021年に発表した“火事! 金玉で!!”とかいうタイトルのコラボ曲(謎すぎるタイトルや下ネタ全開の歌詞に反してめっちゃいい曲)において、日本語の歌詞を交えてフィーチャリングしたのが今回の伏線として存在しているのも事実。中でも、地元がサンフランシスコの“外人”が英語の歌詞が思いつかなかったから日本語で「てめぇの爆乳さわってもいい?」とか言っちゃうスクールカースト最底辺の非モテを極めたリリックは、もはやEワードを超えたDT(童貞)ワード過ぎて笑う(この曲がたった500再生程度とか...もう人類は音楽を聴く資格ないです)。

Album 『Rare Haunts, Pt. I』

Tracklist
01. the actor
02. 54320 (feat. DJ Re:Code)
03. lovely aka fire away (feat. Jedwill)
04. 8 months in my head (feat. goji!)
05. brand new rainbow
06. still watching? (feat. PSX)
07. bela fujoshi's dead
08. karma! (feat. mothgirl)
09. mary kate & executioner (feat. Eichlers, oldphone)
10. pining, revisited
11. dattebayo
さしずめ“ハイパーポップ化したマイケミ”とでも称すべき、記念すべき1stアルバム『I Know There's Something Left for You』を今年の2月に発表したサンフランシスコ出身のdynasticといえば、それこそ「あの頃の洋楽」を象徴するマイケミさながらのエモ/ポップパンクとZ世代を象徴する音楽ジャンルであるハイパーポップ、そして昨今のBandcamp界隈のトレンドが混沌とした現代社会の闇渦の中で邂逅した、日本の(sic)boyとともに「第5世代のエモ」を司る次世代アーティストの一人だ。
そんなdynasticの約半年ぶりとなる2ndアルバム『Rare Haunts, Pt. I』は、それこそ幕開けを飾る#1“the actor”からして、「古き良き俺たちの洋楽」を司るコテコテのポップパンクにイマドキのトラッピーなビートを打ち込んだハイパーロック!を繰り広げると、互いの作品でフィーチャリングし合う仲の盟友DJ Re:Codeを迎えた#2“54320”、ハイパーポップならではのカオスを内包したグリッチーなアレンジとエモパンクが交錯する#3“lovely aka fire away”、いわゆるバンキャン・ミュージックとしての側面を垣間見せるローファイ志向の強い#4“8 months in my head”、ハードロックさながらのエッジを効かせたギターを打ち出したドライヴ感あふれるポスト・ハードコアの#5“brand new rainbow”や同曲よりも俄然ソリッドでヘヴィな#6“still watching?”、その全てを飲み込まんとする激情的なシャウトとポスト・メタリックな轟音ギターがブルータルなデカダンスを奏でる曲で、日本のサブカルを司る“腐女子”を冠する#7“bela fujoshi's dead”、米南部のカントリー/ブルース風の冒頭から一転してテキサスのGonemageやMachine Girlさながらのカオティックなニンテンドーコアを展開する#8“karma!”を筆頭に、ローファイやノイズ/グリッチ、バキバキのオートチューンや“emo(イーモゥ)”特有の内省的なメロディ、そしてケロケロボニト的なバブルガム/サブカル要素の巧みなクロスオーバーを実現させた、ハイパーポップならではのバラエティに富んだ1stアルバムに対して、この2ndアルバムはあくまでフィーチャリングの楽曲を中心としながらも、ポップパンク・リバイバルの視点はもとより、俄然ポストハードコアに肉薄するエッジを効かせたギター・サウンドに著しく傾倒している印象。もはやハイパーポップ云々は抜きにしてメロコア好きなら絶対に聴いてほしいレベル。
そしてdynasticのサブカルヲタクっぷりを確信付ける#10“pining, revisited”では、冒頭から「見栄なり流行なり妄想なり阿呆なり、あらゆるものを呑み込んで、たとえ行く手に待つのが失恋という奈落であっても、暗闇に跳躍すべき瞬間があるのではないか(それができりゃ苦労しないよ)。今ここで跳ばなければ、未来永劫、薄暗い青春の片隅をくるくる回り続けるだけではないのか。このまま彼女に想いを打ち明けることなく、ひとりぼっちで明日死んでも悔いはないと言える者がいるか。いるならば前へ!」とかいう、湯浅政明監督のアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』の先輩役CVの星野源のセリフのサンプリングが飛び込んできたと思ったら、最後は同作に“黒髪の乙女”のCVとして出演している花澤香菜さんの「大切にします」のサンプリングで締めくくる神オチ。なんだろう、今回のサンプリングはParannoulがアニメ『NHKにようこそ!』からサンプリングした某曲を彷彿とさせる激情ハードコア味を感じた(サンボマスターじゃないけど)。
そんなdynasticの約半年ぶりとなる2ndアルバム『Rare Haunts, Pt. I』は、それこそ幕開けを飾る#1“the actor”からして、「古き良き俺たちの洋楽」を司るコテコテのポップパンクにイマドキのトラッピーなビートを打ち込んだハイパーロック!を繰り広げると、互いの作品でフィーチャリングし合う仲の盟友DJ Re:Codeを迎えた#2“54320”、ハイパーポップならではのカオスを内包したグリッチーなアレンジとエモパンクが交錯する#3“lovely aka fire away”、いわゆるバンキャン・ミュージックとしての側面を垣間見せるローファイ志向の強い#4“8 months in my head”、ハードロックさながらのエッジを効かせたギターを打ち出したドライヴ感あふれるポスト・ハードコアの#5“brand new rainbow”や同曲よりも俄然ソリッドでヘヴィな#6“still watching?”、その全てを飲み込まんとする激情的なシャウトとポスト・メタリックな轟音ギターがブルータルなデカダンスを奏でる曲で、日本のサブカルを司る“腐女子”を冠する#7“bela fujoshi's dead”、米南部のカントリー/ブルース風の冒頭から一転してテキサスのGonemageやMachine Girlさながらのカオティックなニンテンドーコアを展開する#8“karma!”を筆頭に、ローファイやノイズ/グリッチ、バキバキのオートチューンや“emo(イーモゥ)”特有の内省的なメロディ、そしてケロケロボニト的なバブルガム/サブカル要素の巧みなクロスオーバーを実現させた、ハイパーポップならではのバラエティに富んだ1stアルバムに対して、この2ndアルバムはあくまでフィーチャリングの楽曲を中心としながらも、ポップパンク・リバイバルの視点はもとより、俄然ポストハードコアに肉薄するエッジを効かせたギター・サウンドに著しく傾倒している印象。もはやハイパーポップ云々は抜きにしてメロコア好きなら絶対に聴いてほしいレベル。
そしてdynasticのサブカルヲタクっぷりを確信付ける#10“pining, revisited”では、冒頭から「見栄なり流行なり妄想なり阿呆なり、あらゆるものを呑み込んで、たとえ行く手に待つのが失恋という奈落であっても、暗闇に跳躍すべき瞬間があるのではないか(それができりゃ苦労しないよ)。今ここで跳ばなければ、未来永劫、薄暗い青春の片隅をくるくる回り続けるだけではないのか。このまま彼女に想いを打ち明けることなく、ひとりぼっちで明日死んでも悔いはないと言える者がいるか。いるならば前へ!」とかいう、湯浅政明監督のアニメ映画『夜は短し歩けよ乙女』の先輩役CVの星野源のセリフのサンプリングが飛び込んできたと思ったら、最後は同作に“黒髪の乙女”のCVとして出演している花澤香菜さんの「大切にします」のサンプリングで締めくくる神オチ。なんだろう、今回のサンプリングはParannoulがアニメ『NHKにようこそ!』からサンプリングした某曲を彷彿とさせる激情ハードコア味を感じた(サンボマスターじゃないけど)。
まさかの星野源、まさかの花澤香菜さんのサンプリングは流石に笑ったけど、その謎めいたJapanese fujoshi要素は、実はdynasticが2021年に発表した“火事! 金玉で!!”とかいうタイトルのコラボ曲(謎すぎるタイトルや下ネタ全開の歌詞に反してめっちゃいい曲)において、日本語の歌詞を交えてフィーチャリングしたのが今回の伏線として存在しているのも事実。中でも、地元がサンフランシスコの“外人”が英語の歌詞が思いつかなかったから日本語で「てめぇの爆乳さわってもいい?」とか言っちゃうスクールカースト最底辺の非モテを極めたリリックは、もはやEワードを超えたDT(童貞)ワード過ぎて笑う(この曲がたった500再生程度とか...もう人類は音楽を聴く資格ないです)。