Artist Author & Punisher

Album 『Krüller』

Tracklist

Album 『Krüller』

Tracklist
01. Drone Carrying Dread
02. Incinerator
03. Centurion
04. Maiden Star
05. Misery
06. Glorybox
07. Blacksmith
08. Krüller
カリフォルニアはサンディエゴ出身のトリスタン・ショーンによるワンマンプロジェクト、Author & Punisherの約4年ぶりとなる6thアルバム『Krüller』の一体何が凄いって、UKのJesuやGodfleshの系譜にある無機的なインダストリアルデザイン、オーダーメイドの特殊な精密機械から生成されるドローン/ノイズが内在したThou顔負けのスラッジ/ドゥームメタル然とした邪悪ネス、Nirvanaに代表される90年代グランジの鬱々とした内向性を破滅的にクロスさせながら、そしてDeftones(†††)やパラロスを連想させるゴシックな耽美性(エロティシズム)を醸し出すダークシンセのミステリアスな旋律が無機質な世界をアーバンに彩る、ありがちなインダストリアルミュージックにとどまらない、全く新しい現代ポストメタルの形を提示している件について。
そんなA&Pのオルタナティブな側面を裏付ける、USオルタナレジェンドTOOLのベーシストであるジャスティン・チャンセラーが参加した曲で、ホラー/サスペンス映画のサントラばりに不気味なシンセと機械的な打ち込みが織りなす#3“Centurion”や同じくドラマーのダニー・ケアリーが参加した#5“Misery”を筆頭に、幻想的に煌めくシンセをフィーチャーしたドローンmeetポストメタルの#4“Maiden Star”、Portisheadのカバー曲の#6“Glorybox”、Ulverがエレクトロに傾倒し始めた『Perdition City』をグリッチ/ノイズまみれに魔改造してバグらせたような#7“Blacksmith”、そしてDeftonesのチノ・モレノ顔負けの中性的な歌声を擁しながら官能的かつダークアーバンな世界観を形成する表題曲の#8“Krüller”まで、いわゆる90年代初頭から後半に黎明を迎えたオルタナ/グランジやニューメタルなどの当時のヘヴィロックを、(マシズモほとばしる前衛的なジャケが示唆する)実験的なアプローチをもって現代的なポストメタルにアップデイトさせたような作品。それこそTOOLが2019年に発表した『Fear Inoculum』を足がかりに、2020年にDeftonesが発表した『Ohms』に象徴される“20年代のヘヴィネス”を別路線から合流してきたイメージ。例えば、20年代以降のThouとEmma Ruth Rundleのコラボアルバム『May Our Chambers Be Full』やHumの復活作『Inlet』とはまた少し方向性の違ったアヴァンギャルドでオルタナティブなヘヴィネスとして。
そんなA&Pのオルタナティブな側面を裏付ける、USオルタナレジェンドTOOLのベーシストであるジャスティン・チャンセラーが参加した曲で、ホラー/サスペンス映画のサントラばりに不気味なシンセと機械的な打ち込みが織りなす#3“Centurion”や同じくドラマーのダニー・ケアリーが参加した#5“Misery”を筆頭に、幻想的に煌めくシンセをフィーチャーしたドローンmeetポストメタルの#4“Maiden Star”、Portisheadのカバー曲の#6“Glorybox”、Ulverがエレクトロに傾倒し始めた『Perdition City』をグリッチ/ノイズまみれに魔改造してバグらせたような#7“Blacksmith”、そしてDeftonesのチノ・モレノ顔負けの中性的な歌声を擁しながら官能的かつダークアーバンな世界観を形成する表題曲の#8“Krüller”まで、いわゆる90年代初頭から後半に黎明を迎えたオルタナ/グランジやニューメタルなどの当時のヘヴィロックを、(マシズモほとばしる前衛的なジャケが示唆する)実験的なアプローチをもって現代的なポストメタルにアップデイトさせたような作品。それこそTOOLが2019年に発表した『Fear Inoculum』を足がかりに、2020年にDeftonesが発表した『Ohms』に象徴される“20年代のヘヴィネス”を別路線から合流してきたイメージ。例えば、20年代以降のThouとEmma Ruth Rundleのコラボアルバム『May Our Chambers Be Full』やHumの復活作『Inlet』とはまた少し方向性の違ったアヴァンギャルドでオルタナティブなヘヴィネスとして。