Welcome To My ”俺の感性”

墓っ地・ざ・ろっく!

2021年04月

The Armed 『ULTRAPOP』

Artist The Armed
TheArmed

Album 『ULTRAPOP』
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Tracklist
01. Ultrapop
03. Masunaga Vapors
04. A Life So Wonderful
06. Big Shell
08. Faith In Medication
09. Where Man Knows Want
10. Real Folk Blues
11. Bad Selection
12. The Music Becomes A Skull

『サイバーパンク2077』といえば、人類がトランスヒューマニズム化した近未来都市=ナイトシティを舞台とした、悪い意味で話題を呼んだ無数のバグ(リッチ)すらも演出の一部だったんじゃねぇかぐらいの、自分も発売当初に買って早々にクリアしたほどの神ゲーで、とあるサブストーリーではブラックメタルに関する話がテキストで出てくる場面があったりと、今思えば「サイバーパンク2077はメタル」と言っても過言ではないメタルと相性抜群のゲームだった。

この『サイバーパンク2077』は、音楽の面でもその近未来的な世界観を形成する上で欠かせない要素の一つとなっており、有名どころではRun The JewelsSophieを筆頭に、そしてイーロン・マスクのパートナーであるグライムスが当然のように参加してるのも示唆的過ぎて笑ってしまうのだけど、中でもSF映画の金字塔である『ブレードランナー』の必然的なオマージュとしての日本文化リスペクトらしく、日本の芸術家アイドルユニットことナマコプリ(イメージ的にはCY8ERみたいな地下ドル)をゲーム内に登場する3人組アイドルユニット“アスクっクス”としてキャラ設定したり(いわゆるa.k.a)、そしてヘヴィ・ミュージック界からはConvergeTomb Moldなどのハードコアやデスメタルがサントラに参加しており、このように作中に登場する奇想天外な音楽は、この非現実的な近未来都市を描く上で切っても切れない関係性を担っている(個人的にサントラでは某ラタタタが好き)。ちなみに、このゲームの最重要人物であるキアヌ・リーブス演じるジョニー・シルヴァーハントがフロントマンを務める伝説のロックバンド=サムライは、スウェーデンのハードコア・レジェンドで知られるRefusedをフィーチャーしたコラボ曲を発表しており、そしてその曲のマスタリングを手がけたのはCult Of Lunaのマグヌス・リンドバーグという見事な伏線回収案件。

何を隠そう、ゲームの豪華サントラ陣の一組として参加しているのが、ミシガン州はデトロイト出身の奇天烈ハードコアバンド=The Armed(a.k.a )で、そんな彼らの4thアルバム『ULTRAPOP』を聴いて改めて思ったのは、端的に言うとゲーム音楽界隈がカタギ?のアーティストに与える影響力についてだった。つい最近では『サイバーパンク2077』にキアヌと同じく“サイバー人間”あるいは“デジタル・ヒューマン”としてカメオ出演した事でも知られる、ゲーム界のレジェンド=小島秀夫監督の最新ゲーム『デス・ストランディング』への楽曲提供や、ベセスダゲーこと『DOOM』シリーズの“ゲーム音楽”を手がけるミック・ゴードンをサウンド・プロデューサーとして迎え「BMTHなりのサイバーパンク」をやってのけたオレンジアルバムこと『Post Human: Survival Horror』へのカウンターパンチをお見舞いするかのような、もはや『サイバーパンク2077』のサントラに参加するために生まれてきたんじゃねぇかぐらいのリアルサイバーパンクが本作の『ULTRAPOP』なんですね。ちなみに、『サイバーパンク2077』のサントラに収録されているLe Destroyの“Kill Kill”と、BMTH『Post Human』に収録された“Parasite Eve”は同じ世界線にあると思う。


The Armedのプロデューサーであるカート・バロウ率いるConverge直系のハードコア・パンク然とした初期のカオティックな方向性から一転して、本作ではノイズやアートパンク方面に活路を見出し始めた前作『Only Love』の延長線上にありながらも、MelvinsHelms Aleeなどのノイズロック界隈は元より、ポスト・ハードコア、マスコア、ハードコア・パンク、トリップ・ホップ/インダストリアル、メタルコア、サイバー・グラインド、グリッチ、ポスト・メタル、アヴァンギャルド、ポスト・パンクなど、それこそ『サイバーパンク2077』のラップからデスメタルまでなんでもござれな闇鍋サントラに参加しているだけあって、その内容もゲームの世界観と共鳴するように脳内にマイクロチップを埋め込んで知能指数がカンストしちゃったリアルサイバーパンク野郎の領域に片足突っ込んでて、まるでConverge『サイバーパンク2077』のフューチャリスティックな世界に入り込んでパリピにヒャッハー!したような、それこそ本作のタイトルが示すようにハードコア云々以前に「ウルトラポップ」なサイバージャパンクもといサイバーパンクを展開している。ある意味で『サイバーパンク2077』のサントラのスピンオフ企画みたいな、そのサントラに提供した楽曲(Night City Aliens)の世界観を軸に展開される、ハードコアやパンクやポップスなど様々なジャンルを飲み込んだ唯一無二の「ウルトラソウル!ハーイ!」ならぬ「ウルトラポップ!ハーイ!」の世界が堪能できる。


なんだろう、この少しというかかなりイッチャッテル、その超越しちゃってる系すなわちTranscendence系のカオティック・ハードコアという意味では、USのLiturgyMachine Girlなどのエクスペリメンタリズム全開のデジタル・ハードコア勢の亜種として認識すべきかもしれない。しかしその一方で、カート・バロウ(=Converge)案件という意味でも新世代ボストン・ハードコアのVeinコード・オレンジを連想させる異端児感もある。とにかく、音楽的なハードコア/パンクよりも俄然ゲーム音楽的なサイバーパンクに傾倒しているというか、そういった意味でも改めてゲーム音楽界隈の侮れない影響力の強さを痛感させる。ハードコアなのにある種のポップパンク的なノリで聴けちゃう身軽なキャッチーさ、一周回ってオシャンティな雰囲気すら漂わせているアートパンクみたいな。

「ただのハードコア」とは一線を画した彼らのパンク魂やエクスペリメンタリズムを司るものこそ、Julie Christmasを彷彿とさせる女ボーカルのシャウトにあると言っても過言じゃなくて、しかも本作にはUKマスコアのRolo Tomassiのエヴァ・スペンスと、知る人ぞ知るTrue Widowのベーシストであるニコールがパフォーマーとして参加してるとか・・・もはやピンポイントで俺狙いなんじゃねかと勘違いするくらいの人選は完全に勝確案件。いや冗談じゃなしに、Rolo Tomassiといえば近作でブラゲ文脈とも繋がりを持ち始めたバンドで、何を隠そうThe Armedは本作の『ULTRAPOP』Helms Aleeも在籍するSargent Houseからデビューを果たしたことで、DeafheavenをはじめAltar of Plaguesなどのポストメタル/ブラゲ文脈と直通した感あって、それにより前作から芽生え始めたアートパンク気質がより高まったのも事実。そう考えると、本作はUKハードコア〜USブラゲラインとゴリゴリに繋がってる、ちょっととんでもないアルバムというか、つまり全てにおいてピッチフォークで高得点を叩き出しそうなオルタナティブなハードコアなんですね。


冒頭からアメイジング・グレイスばりの祈りがこだまする神聖な世界が徐々にバグり始め、近未来感溢れるインダストリアル〜ノイズ全開のサイバージャパンク化する表題曲の#1“Ultrapop”、Machine Girlあるいは初期のBiSというかBiS階段ばりにイッちゃってる奴らが奏でる天上のノイズが地上に降り注ぐ#2“All Futures”、かと思えば段階的に次元を超越していく感じが完全にLiturgyのソレな超絶エピックブラゲを披露する#3“Masunaga Vapors”、サイバーグラインドな#4“A Life So Wonderful”、USブラゲのVauraを彷彿とさせるニューウェイブ/オルタナチックな倦怠感溢れる#5“An Iteration”、Rolo Tomassiのエヴァのシャウトが炸裂するカオティックな#6“Big Shell”や#9“Where Man Knows Want”は、他の曲と比べて轟音ポストメタル要素マシマシなのも粋な計らいだし、もはや轟音シューゲイザーというか“ブラゲ化したJesu”みたいな雰囲気を醸し出す俄然エクスペリメンタルかつエレクトロな#7“Average Death”、もはや“ノイズゲイズ”としか形容しようがない全く新しい領域にイッちゃってる#8“Faith In Medication”、本作の中で最もサイパンサントラ提供曲とイメージが近い#10“Real Folk Blues”、この超越的な流れで今はなきVERSAのパクリというか†††(Crosses)みたいなインダストリアル〜トリップ・ホップを挟んでくる感じマジサイバージャパンク味しかない#11“Bad Selection”、最後はマーク・ラネガンをフィーチャーした#11“The Music Becomes A Skull”まで、なんだろう、日本の地下アイドルも参加しているサイパンサントラを経由した流れで、第一期BiSの名曲であるデジタル・ハードコアの“STUPiG”やBiS階段とも共振する懐の深さを伺わせる、もはや「20年代最高のパンクアルバム」と言っても過言じゃない一枚。

Devil Sold His Soul 『Loss』

Artist Devil Sold His Soul
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Album 『Loss』
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Tracklist
01. Ardour
02. Witness Marks
04. Tateishi
07. Signal Fire
08. Acrinomy
09. But Not Forgotten
10. Loss

BMTHBullet for My Valentine、そしてLostprophetsなどのエモ〜メタルコア系のUKバンドが新世代メタルの代名詞として祭り上げられていた、それら00年代を象徴する懐かしい3組のUKメインストリームロックの影に隠れて、一部のアンダーグランドシーンでポストハードコア界のレジェンドとして崇められ続けてきたバンドがロンドン出身のDevil Sold His Soulで、てっきり自分の中では既に解散したものだと思っていた伝説のバンドが奇跡の復活を遂げた。

初期のBMTHBFMV、そしてロリペドもといロスプロなどの主要なUKバンドの作品を抱えているイギリスのレーベルVisible NoiseからデビューEPを発表し、その後もかのHoly Roar RecordsやCentury Mediaから作品を発表してきた彼らが、2012年作の3rdアルバム『Empire Of Light』から約9年の時を経てドロップした復活作となる4thアルバム『Loss』は、まさかのメタル総本山であるNuclear Blastからリリースとのことで、その内容もNuclear Blastのイメージとは真逆のギャップ萌えに溢れた、長いブランクを微塵も感じさせないDSHSらしいハードコアを繰り広げている。

今や絶滅危惧種となった感のあるコテコテのエモエモのハイトーンボイスをはじめ、現在のBMTHBFMVが失くした“当時のコアさ”を現代に引き継いでいるのがこのDevil Sold His Soulという皮肉はさて置き、いわゆるポストロックやポストハードコアラインの王道を突き進んでいた過去作から一転して、流石にあのNuclear Blastが拾うだけあって本作の『Loss』は、00年代に流行った伝統的なUKエモ/ハードコアの“らしさ”と、(そのポストメタル然としたアートワークからもわかるように)IsisCult Of Lunaに代表されるポストメタルやアトモスラッジなどのメタリックな現代ヘヴィネスとも共振するアグレッシヴなメタルパートをふんだんに盛り込んでおり、いわゆるエモ系キッズが今にもシコりだしそうなナヨナヨした感じよりも、あくまで硬派なポストメタル然としたヘヴィネスを軸に、言ってしまえばゴリゴリのメタルとして聴けちゃう一枚となっている。

過去作との大きな違いを示す本作における“ヘヴィネス”、例えば#2“Witness Marks”や#3“Burdened”や#9“But Not Forgotten”のようなポストメタルの王道的なリフ/ヘヴィネスを耳にして何を思い出したかって、それこそ“10年周期で全く新しいヘヴィネスを更新し続ける系ヘヴィロックバンド”でお馴染みのDeftonesに他ならなくて、彼らは00年代のポストメタルとDevil Sold His Soulも影響を与えたPeripheryに代表されるDjentという10年代を象徴するヘヴィネス、その00年代と10年代のDecadeを象徴する2つのヘヴィネスを経由していながらも、しかし厳密に言えばどちらとも相反する“20年代のヘヴィネス”を更新してみせたのが2020年に発表したアルバム『Ohms』だった。

何を隠そう、今作の『Loss』における過度にモダンに寄せ過ぎない程よいモダンさを帯びたヘヴィネスは、なんだろう空白の9年の間に降り注いた雨のお陰で地固まるじゃないけど(UKバンドだけに)、それこそLoatheに代表されるUK新世代を真っ向から叩き潰す勢いの中ボスっぽい重厚なヘヴィネスは、まさしくDeftones『Ohms』の中でヘヴィ・ミュージック・シーンに示した“20年代のヘヴィネス”に肉薄するソレで、それは同時に本作が「そのレベルの領域にある作品」である事を意味している。つまり、彼らはBMTHBFMVロスプロなどの00年代のUKロックを象徴する“過去”の懐メロハードコアと同じことをやって当時のファンをノスタルジーに浸らせるためにわざわざ復活したわけではなく、むしろDeftones『Ohms』Hum『Inlet』に象徴される“20年代のヘヴィネス”の流れを着実に汲んだ、ノルタルジックな懐メロとは真逆の最先端のヘヴィ・ミュージックであるということ。

しかし、まさかこのDSHSが復活作でそんな事をやってくるなんて想像もしてなかったというか、でもそこに彼らが一部でレジェンドと称される所以が集約されてるんじゃないかって。かつてはレーベルメイトだった一角のBMTHが今やネット炎上芸人と化し、もう一角のBFMVが謎の筋肉お化けと化し、そして最後の一角となるロスプロが刑務所にブチ込まれている最中、唯一アンダーグラウンドの道を歩み続けてきたDSHSが最先端の現代ヘヴィネスと直結する展開は流石にエモ過ぎるでしょ・・・。しっかし、つい最近でもDVNEPUPIL SLICERなどの次世代を担うUKバンドの登場、その新世代と00年代のアングラシーンで活躍したレジェンドが復活して互いに高め合ってる感からも、今マジでUKがアツい・・・!

またしても俺たちのニュークリア・ブラストが最高の仕事をやってのけた」←正直この一言に尽きる。バンドのフロントマンであるエド・ギブスのエモエモしたハイトーンのボイスを、2013年に加入したポール・グリーンのプチエモいイケボで中和しているお陰でエモ特有のナヨナヨ感が大幅に低減、またポストハードコアの常套手段であるシンガロングパートも皆無となっているのもプラスに働いている。そのように、ニュークリア・ブラストに所属する他のメタルバンドのファン層にも理解が得られるような、ガチメタラーにも耳馴染みのいい要素の取捨選択が上手くいった結果の傑作だと思う。別に思い出のバンドの復活作だから贔屓しているのではなくて、シンプルに現代的なポストメタルとしてのトレンドを抑えた、音作り的な意味でもソングライティング的な意味でも過去最高を更新してきた問答無用の傑作です。改めて、これが“復活請負人”ことニュークリア・ブラストの真髄か・・・ありがとうニュークリアブラスト!フォーエバーニュークリアブラスト!

DVNE 『Etemen Ænka』

Artist DVNE
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Album 『Etemen Ænka』
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Tracklist
01. Enûma Eliš
02. Towers
03. Court Of The Matriarch
04. Weighing Of The Heart
06. Adræden
08. Mleccha
09. Asphodel
10. Satuya

20年代に入り、メタルシーンにも続々と新世代の波風が押し寄せている。このUKはエディンバラ出身の5人組、DVNEの2ndアルバム『Etemen Ænka』は、ポストメタル界のレジェンド=Isisを長とする、アメリカのポストメタル王=Mastodon、スウェーデンのポストメタル王=Cult Of Luna、ドイツのポストメタル王=The Ocean、日本のポストメタル王=envy、それら各国を代表するポストメタル界の偉大な先人達が紡いできたポストメタルというヘヴィ・ミュージックの進化論、そのネクストステージの幕開けを告げるかのような、まさに20年代を代表する新世代ポストメタルを繰り広げている。


その音楽性としては、古き良き大英帝国産プログレッシブ・ロックをルーツとするキーボードを駆使したスペース/ネオ・サイケデリックな叙情性と、ポストメタル界の偉人からの色濃い影響下にあるスラッジ/ポストメタリックなヘヴィネスから放たれるダイナミズムがハイコンテクストする“新世代ハイブリッド・メタル”で、そんな彼らを象徴する名曲であり、まるでスウェーデン王であるCult Of Lunaの6thアルバム『Vertikal』の超大作“Vicarious Redemption”に対する新世代からの回答とばかりの#2“Towers”は、まるで初期Mastodonのトロイ・サンダース直伝の獣性むき出しの咆哮とCoL直伝のスラッジーなヘヴィネスが融合したビーストモードを発動しながら、宇宙空間のワームホールの入り口が開かれるようなキーボード、まるで“ポストメタル界のInsomnium”を襲名するかのようなエピックな単音リフは同フィンランドの今はなきGhost Brigadeを彷彿とさせ、中盤の転調以降はプログレ〜ポストメタルラインの王道をブチ抜くかのようなリフに次ぐリフの波状攻撃で畳みかけ、そして終盤のクライマックスでは初期のドゥーム・メタルからモダンなプログレへと進化した後期ana_thema顔負けのリリカルでエピックなキーボードを擁しながら、メタル然としたスケール感溢れるドラマティックな展開へと収束していく。

この「ザ・転調」を駆使したプログレッシブでエピックな楽曲構成は、例えるなら「ポストメタル化したElder」あるいは「ポストメタル化したANATHEMA」と言えば存外シックリくるかもしれない。また、いかにもUK産ポストハードコア然とした少しハスキーな歌声と、SF然とした宇宙空間系のスペーシーなキーボードや耽美的なアンビエントなどのモダンなアプローチは、いかにDVNEが現代的なバンドであるかを示唆すると同時に、新世代UKメタルのLoatheTesseracTをはじめとするDjent勢やUK開催のArcTanGent Festivalに出演しているようなポスト系のバンドとも共振する近未来志向のインストゥルメンタルを展開する、そんな一面も兼ね備えている。

何を隠そう、本作のマスタリングにはレーベルメイト(Metal Blade)でもお馴染みのCult Of Lunaマグヌス・リンドバーグが担当している時点でもう勝確なんですが、そのように明確にポストメタルからの影響を包み隠さないポストメタル然としたスタイルでありながらも、そこはやはりUK出身だけあって、随所にプログレッシブ・ロックのルーツやウェットでエモーショナルなメロディをふんだんに盛り込んできている点は、彼らなりのオリジナリティとして活かされいる。中でも、女性ボーカルを駆使したフェミニンで内省的な雰囲気は、それこそ現代プログレ界の王であるスティーヴン・ウィルソンを想起させなくもない。特にアルバム後半の女性ボーカルを起用した#9“Asphodel”から、アルバムのラストを飾る曲でThe Oceanリスペクトが過ぎる大作の#10“Satuya”までの組曲的な流れは、彼らの非凡な才能を体現している。
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