Welcome To My ”俺の感性”

墓っ地・ざ・ろっく!

2018年04月

BiSH 『THE GUERRiLLA BiSH』

Artist BiSH
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Album 『THE GUERRiLLA BiSH』
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Tracklist
01. My landscape
02. SHARR
03. GiANT KiLLERS
04. SMACK baby SMACK
05. spare of despair
06. プロミスザスター
07. JAM
08. Here’s looking at you, kid.
09. ろっくんろおるのかみさま
10. BODiES
11. ALLS
12. パール
13. FOR HiM

はじめに、2017年に発表されたミニアルバム『GiANT KiLLERS』について、ちょっとだけ訂正があります。厳密に言えば2曲目の”Marionette”についてで、この曲って初めて聴いた時はてっきりチッチメインの楽曲だと信じ切っていたのだけど、でも最近になって久々に聴いてみたらメインボーカルがどう聴いてもアユニだった件について。当初はチッチメインのV系っぽい曲だからアユニの歌割りが少ないだけかと思ってて、でもチッチだと思ってた歌声が実はアユニだったという、わりと今さら個人的に重大な真実を知ってしまった。

この勘違いが起きてしまった理由としては、自分の中で「アユニはアイナやチッチほど歌えない」と一方的に決めつけちゃってたキライもあって、だから「アユニは歌える」という真実を知ってしまった今、改めてこのミニアルバムは昨年の年間BESTに入ってもおかしくない名盤だったんだなって。逆に、その真相を知ってしまったからチッチの評価が下がるということは全くなくて、むしろ上がったくらい。何故なら、この”Marionette”の(アユニパートと勘違いしていた部分を除く)チッチって、このV系っぽい楽曲に合わせたような、いわゆる「V系歌唱」を駆使して歌ってるのがポイントで、つまり今のチッチってメインボーカルの座を(今やMONDO GROSSOと共演するまでとなった)アイナと(今やBiSHのエースとなりつつある)アユニに奪われた3番手の立場にありながらも、しかしアイナアユニにはできない「V系歌唱」という(少なくとも他のアイドルでは見たことがない)特殊な歌唱法(スキル)を身に着けて、自らの個性として確立しているチッチの凄さな。

そのミニアルバムの中で個人的に一番グッときたのは、アルバムの最後を飾る”VOMiT SONG”という曲で、自分の中でこの青春パンク直系の「エモさ」こそBiSHの本当本気だと思った。で、この曲を聴いて何を思い出したかって、それこそ自分が高校一年生くらいに当時ハマっていた氣志團の2ndアルバム『Boy's Color』とかいう名盤だった。それぞれの作品に共通するのは、まさに青春真っ只中のティーンエイジャー特有の刹那的かつセンチメンタルなエモみで、もし自分の高校時代にBiSH”VOMiT SONG”を聴いていたなら、間違いなく部活帰りの電車の中で繰り返しリピートしてたんだろうなって。つまり、今のBiSHってアイドル(偶像)としてではなく、それ以上にティーンエイジャーのアイコン(憧憬)的な存在になりうる、ティーンエイジャーにとっての「青春」そのものなんだろうなって。正直、今の10代が少し羨ましくもなった。とにかく、そういった面でも、ミニアルバム『GiANT KiLLERS』は各メンバーのスキル/パフォーマンスが成熟しきったからこそ生まれた傑作だ。だからこそ、だからこそ同年に発表されたメジャー2ndフルアルバム『THE GUERRiLLA BiSH』の内容に対して、僕は大きな失望を隠すことができなかった。



幕開けを飾る#1”My landscape”から、それはまるで「アイドル界のコールドプレイ」かと思うほど、アリーナいやスタジアム級のメジャーに洗練されたスケール感溢れるオーケストラをバックに、山猫という野生動物の立場とアイドルという自らの立場を共振させた歌詞を駆使して、リリカルでエピックな雰囲気をまといながら徐々にサビへと這い上がっていく。メジャー感マシマシの1曲目を聴いて【楽器を持たないパンクバンド】とは名ばかりかよと思った矢先、Dビート直系のゴッリゴリなハードコア・パンクの#2”SHARR”でメンバーの「シャーーーーー!!」とかいうシャウトが炸裂した瞬間、「holy shii...」とつぶやく間もなく2秒で脳天ぶち抜かれた。まるでTWDのニーガンにルシールで脳天フルスイングされたような気分になった。

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やっぱりBiSHの楽曲における大きな転換期って、メジャー1stアルバムでは”オーケストラ”、今作で言うところの#4”プロミスザスター”だと思うのだけど、なんだろう、そのメジャーというか大衆を意識したポップなノリに作品全体のテンションが引っ張られてる印象で、それくらい全編に渡って「Mステでちゃいますアタシたち」感溢れる「売れたアイドル」ならではのポップスが最初から最後まで貫かれている。でも「何かが足りない」と考えた結果→そうだ「エモさが足りない」という結論に至った。

結局のところ、前作のメジャー1stアルバム『KiLLER BiSH』の何が凄かったかって、とにかく全曲エモさに振り切った作風の中に、例えばMastodonみたいな破天荒なハードコアだったり、Led Zeppelin”天国の階段”みたいなハード・ロックだったり、オルタナっぽいブラック・メタルみたいな曲だったり、シャカラビッツみたいな曲があって、その手のコアな楽曲派が楽しめるような曲が今作にはない。この内容で「楽曲派に支持されるアイドル」って本当に勘弁してほしい。今の楽曲派はとっくの昔にBiSHじゃなくてネクロ魔推してますね。

ただのメロコア/J-POPというか、単純に松隈&渡辺コンビのライティング不足が否めなくて、厳密位に言えばライティング不足というより、それこそ【楽器を持たないパンクバンド】ならではの破天荒でアヴァンギャルドな「トガリ」不足と表現した方が的確か。そういった面でも、今のBiSHのメイン層に向けたアルバムというか、フェスキッズ向けの何の面白みのないアルバムです。なんだろう、今のBiSHっていわゆる「メジャーデビューして終わる邦ロックバンド」の典型、そのアイドル版を地で行ってる。

ダウンタウンのまっちゃんが「今の漫才にはおふざけが足りない」と言うように、それと同じで「今のBiSHにはおふざけ=アソビが足りない」と思う。そう実感させるアルバムで、エモくないBiSHとかもはやBiSHじゃないし、もう完全にWACKのBiSHじゃなくて、エイベックスのBiSHになっちゃったんだなって。これはエイベックソと言わざるを得なかった。もう一生【楽器を持たないパンクバンド】名乗んなよって感じ。

例えば『GiANT KiLLERS』”Marionette””VOMiT SONG”みたいな、前者のサブカルっぽい曲や後者のエモにステータスを全フリしたような曲がないのが痛い。強いて言えば、10曲目の”BODiES”から最後の”FOR HiM”までのアルバム後半は過去作に匹敵する曲のクオリティだっただけに(これで300円の元取れた)、尚さら惜しい感じ。それこそ、中盤の曲の代わりに”Marionette””VOMiT SONG”が入ってたら、ここまで酷い印象にはならなかったと思う。あと、これはアイナの喉の手術が影響しているとは思いたくないけど、単純にアイナをはじめ全体的にエモいボイスが足りなすぎる。しかもリンリンの良さも消えてて、今思えば1stアルバムのエモさってリンリンあってのものだったんだなって。

なんかもう俺の中で完全にBiSH終わったわ。今のBiSHは本物のクソアイドルだ。WACK界隈では主に「いい意味」で使われる「クソ」じゃなくて、正真正銘の悪い意味での「クソ」だ。だから最新シングルでメンバーが黒塗りペイントに扮したアー写を「ブラックフェイスだ!」と焚き付けてBiSH炎上させたろかなと思ったけど、マネージャーの渡辺はそれで炎上する可能性すら計算の内にしてそうだから、やっぱ炎上さーせないっ!

【4/13】BAND-MAID WARLD DOMINATHION TOUR 2018 【宣告】@Zepp Tokyo

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この【宣告】ツアーが始まる前にBAND-MAID側からアナウンスされたのは、サーフ/ダイブの禁止、そしてお嬢様専用エリアの設置だった。遂にこの時がやってきたというか、遂にBAND-MAIDもBiSH化したかというか、つうか思った以上にBiSH化すんの早かったなこいつらって。展開はえぇなって。ともあれ、そういうことなんで、今度のお給仕からは魔改造したサイリウムを振り回しながら「ミクたそーーーーーー!!がんばえーーーーー!!オイ、オイ」とアイドル現場みたいなノリでお給仕を盛り上げようぜお前ら!!・・・っていうのは冗談で、勿論その結果に至るまでの伏線というか、れっきとした理由があって、それこそ昨年のお給仕の時にサーフした客が小鳩のマイクスタンドに直撃して小鳩の顔面がグチャグチャに崩壊した某事件があったからで、その小鳩の顔面崩壊事件が事の発端に、そして極めつけに昨年末の新木場公演およびゼップダイバーシティ公演でのダイバー大量発生が決定打となった結果のサーフ/ダイブの公式禁止令、そしてダイバーシティ公演で女サーファーのケツの割れ目に僕の左手がフィットして童貞卒業してしまったことにバンメンバーが嫉妬してしまった結果のお嬢様専用エリア設置、という流れ。

今年に入って特に思うのは、自分のBAND-MAIDに対する見方が段々と変わってきてるというか、昨年の時点ではブログのネタになるからという理由が一番にあったんだけど、なんだろう、今や「普通のフアン」になっちゃってる自分がいて、少なからず昨年と同じ目線で見れなくなっているのは確かで、そんな妙な気持ちのままこのツアーに挑んだ。確かに、2月にリリースされた新作の『WARLD DOMINATHION』のレビューを書いてないのに、その新作に伴うお給仕のレポを書くのは自分でもアレだと思うけど、いずれ書くレビューを補完するものとして、書ける範囲内で書こうと思う。

4月13日に行われたツアーファイナルとなるZeppTokyo公演は、自分自身節目となる10回目のお給仕で(名古屋は9回目)、直前に本公演がソールドアウトしたと発表されたものの、二階席は関係者席だったみたいで、実質的にはいわゆる「8割ソールド」といったところか。昨年は例外を除くと整理番号が一桁と二桁という良番を引き続けたけど、今回は名古屋も東京も三桁で、しかも東京に至っては400番代とかいうクソ番で、正直発券してその番号を見た時はその場で破り捨てたろかなとか思ったくらい。で当日、400だと前方のフロアはほぼ埋まってるだろうから、今回は後方からの鑑賞を覚悟していたけど、いざ番号順に入場してみると前方のフロアにはまだ空きがあって、自分は前方にこのツアーから設置されたお嬢様専用エリアが見える場所についた。名古屋と同様に「なんで開演前BGMがリンキン縛りやねん」とか思いながら、10分押しくらいで開演すると同時に圧縮開始、自分は川の流れのように流されて最終的に彩ぴょんが真正面に見える5.6列目あたりに流れ着いてラッキーってなった。

昨年のお給仕ツアーやサマソ二でのライブを見て分かったことは、BAND-MAIDのお給仕って常に進化と成長を伴っている事で、ツアー毎にもはや別バンドかってくらいの成長と進化を遂げていることに毎度のことながら驚かされる。例に漏れず、今回のツアーも大きく【宣告】と釘打ってあるだけあって、過去最高に進化した全く新しいシン_メイドの姿を見せつけていた。

その「進化」が最も分かりやすく垣間見れたのは、やはりこのツアーから初出しとなるインスト曲だろう。例えば、もし実際にBAND-MAIDが「インスト」をやるにしても、まずボーカルの彩ぴょんは勿論こと、一応はギタリストの小鳩も除外してメインの楽器隊(歌波,茜,ミサ)の3人で回すんだろうと、ご主人様の誰もがそう思っていたに違いない(実際、昨年末のお給仕では楽器隊の3人がイントロや間奏のアレンジでソロパートなどの掛け合いを披露していた)。そんな意識があって、このインストで何よりも驚いたというか衝撃的だったのは、そのご主人様がイメージする「インスト曲」に本当は居るはずのない小鳩も参加して楽器隊と4人で曲を回している姿に、ちょっと言葉を失うくらいの感動を覚えたというか、なんだろう、それは節目となる「10レベル」に上がり小鳩が少し成長した姿を見て、昨年までは想像もしなかったことが目の前で繰り広げられていたから。

このインストは、歌波のオルタナ調のギターをリードに、そして各楽器隊のソロパートを挟みながら、最後はepicな主旋律に帰結し、その一連の流れを数回繰り返す曲構成で、これがなかなかどうしてカッコイイ。勿論、小鳩にもソロパートがあるにはあるのだけど、ギターソロじゃなくてジャカジャカとコード弾くだけなんだけど、そうなっているのは単に小鳩のギタリストとしての技量が現時点では足りないのと、リード・ギターの歌波がギターソロを弾くから単純に棲み分けされているだけであって。でも、たったそれだけでも、BAND-MAID初となるインスト曲に楽器隊の1人としてあの小鳩が必要とされているのをマジマジと見て、もはや子供を見守る母親のような目線で、あるいはピカチュウの成長を見守るサトシのような目線で、新米ポケモントレーナーの僕は終始ニヤニヤしっぱなしだった。まさか一生見れないと思っていた夢のような光景を、昨年末のツアーファイナルからたった4ヶ月で実現させてしまう、それを可能にしてしまうBAND-MAIDの成長スピードには毎度のことながら舌をまくる。もはや今年中にツインリードとかやり始めそうな勢いあるし、これが去年までの当て振り鳩女と同じ奴だなんてにわかに信じがたい。

BAND-MAIDのお給仕には「ギャップ」なるものが常に帯同していて、今回のツアーでもBAND-MAIDの魅力の一つである「フレキシブル」な側面を垣間見せていた。このツアーでもアコースティックの曲を披露したのだけど、この東京公演で披露したのが”decided by myself”という、バンメ史上最もヘヴィでモダンな曲と言っても過言じゃあない曲で、つまりアコギのイメージと正反対で対象的な曲をアンプラグド/アコースティック・アレンジに仕立て上げてしまうそのフレキシブルさに脱帽したというか。この感覚で一つ思い出したことがあって、それはKATATONIAのアルバム『Dead End Kings』とそれをアンプラグド/アコースティック化させた『Dethroned & Uncrowned』の関係性だった。僕自身は「メタル三大駄作の一つ」と評価しているこの『Dead End Kings』って、曲作りの時点でアコースティック・アレンジにすることを想定した、それ故の「駄作」だと思ってやまなくて、だから後に出したリアレンジ版の『Dethroned & Uncrowned』が驚くほどシックリ来たんだって。しかしBAND-MAIDの場合、アコギ化なんてありえないような曲を実際にアコギにアレンジしてしまうという、KATATONIAのパティーンよりももっと凄いことやってるわけです。でも、歌波のことだから自作の曲を全てアコギ化できるように、あるいはそれを事前に想定して曲を書いている説あって、やっぱ歌波コエーなって、やっぱ歌波だけは敵に回したくないなって。最後にちょっとだけ小言を言うならば、彩ぴょんが裏声を乱発しすぎて「ドヤ裏声凄いやろドヤ」みたいな感じが少し癪に障るというか、ちょっと気になった。でも、そこから分かることもあって、それは彩ぴょん相当なボイトレ積んでこのツアーに挑んでんだなって。

新作の『WARLD DOMINATHION』って前作以上にコール&レスポンスを要求するような曲が多くて、その中でも”Fate”はその筆頭だ。この曲のコールってメインリフと掛け合うように「HEY×2」の後に「HEY×3」のかけ声が必要で、どうしても初めの2回コールの時に3回コールしてしまう人が少なからず(これは名古屋にも)いて、そのコールを間違えた時に彩ぴょんが「ほらっ、また間違えたっ」みたいな、Sっ気タップリのはM男心にズキュウウウンと響いた。

ちょっと驚いたのは、新作から小鳩のソロ曲である”Rock in me”の時に、小鳩は愛用のギターZEMAITISを置いてマイク片手に歌いだしたことで、正直今回ツアーで一番冷めたポイントがここだったというか、まるで伝説の地下アイドル野口みかのライブに来たような感覚というか、なんかアイドル時代に未練タラタラな小鳩がキモすぎて本当に勘弁してほしかった。勘違いしすぎだろ野口。しかも曲前の一連の一人コントみたいなのとか普通にスベってるし、自分の中でマイク片手に歌っていいのはボーカルの彩ぴょんだけだから。ホントに、ちょっと褒めたらすぐこれだよ。

それはお給仕もクライマックスに差しかかり、”FREEDOM”の時のギターソロあたりのこと、さっきまで目の前にいたはずの彩ぴょんが突如として目の前から消えて、今度は小鳩が慌ててラスサビの部分を歌いだして「トラブルか?」と心配になって、ふと上手側のお嬢様専用エリアの方に目をやったら衝撃的な光景が目に飛び込んできた。なんと、そこには自身のシンボルであるを脱ぎ捨てた彩ぴょんが最前の柵に乗って観客を煽る姿が!僕は映画『ホーム・アローン』のマコーレ・カルキン顔負け、あるいはムンクの『叫び』ばりの表情で、「おいおいおいおい、ちょっと待て、これ完全にJanne Da Arc大阪城ホールの林オマージュじゃん」と驚愕したと同時に、あまりの嫉妬で頭の中でX JAPANの”Silent Jealousy”が鳴り始めて茜の新しいドラムをヨシキばりに破壊する光景が一瞬頭に浮かんだ。

なんだろう、改ためて昨年末のお給仕で僕が指摘したステージングの脆さ、その課題という名の伏線をたった数ヶ月で克服するバンドの成長スピード、バンドの柔軟性、そしてメイドとしての従順な姿勢に、もはや開いた口が塞がらないというか。これは小鳩と歌波やミサと向かい合ってギターを弾く場面とか、昨年のツアーではあまり見られなかったステージングの向上をはじめ、彩ぴょんの言うなればヴァンパイア化=逆ダイブ(公式によるサーフ&ダイブの禁止に対する伏線回収)、それら昨年末に僕が書いたことを伏線のごとく全て実行に移しに来てて、もう本当にこいつらJanne Da ArcおよびX JAPANの正統後継者なんじゃねーかって。疑いから確信に変わった瞬間だった。こんなん見せられたら俺もう何も言えねぇじゃん。だから展開はえぇって。

まさか彩ぴょんの「の高さ問題」が一瞬にして解決してしまったのはちょっとビックリで、これぞ灯台もと暗しとでも言うのか、問題の解決策がを脱ぐだけという答えがあまりにもシンプルすぎて逆に盲点だった。でも彩ぴょんがを脱ぎ捨てる肝心なところを見逃してしまったのは一生の不覚で、しかしそれは映像化に期待したい。しっかし、最前で彩ぴょんに触れたお嬢様は僕に感謝してほしい。あの演出を考案したのは実質僕だから。後は、彩ぴょんに触れたご主人様がいないことを祈るのみ。でも心配になって、帰ってからツイッターで【彩ちゃん 柵】で検索したら、お嬢様専用エリアにいた人のツイートに彩ぴょんとご主人様が「恋人つなぎ」してた、みたいなことが書いてあって、そのツイート見た2秒後に吐いた。リアルに嫉妬で吐きそうになったわマジで。前方の圧縮で吐きそうになるんじゃなくて嫉妬で吐きそうになったんだけど。でも実際に、それを実行に移すことってなかなかの勇気と覚悟のいる行為で、万が一の危険もなくはないし、ましてや運動オンチっぽい彩ぴょんがそれをやってのける凄さに軽く引いた。唯一想定外だったのは、彩ぴょんに触れたのが彩ぴょんTOの僕じゃなくて他の誰かだったということ。

これらの伏線回収とも取れる出来事は、BAND-MAIDというメイドコンセプト、その根底にある「ご主人様・お嬢様と共に1からハンドメイドしていく」という従順なメイドとしての仕事(お給仕)に徹しているからこそであり、それはBABYMETALのように全て裏方が作ったものを客側に提供する、要するに人工的なエンタテインメントに対するカウンター的な存在、改めてこのBAND-MAIDはBABYMETALの「アンチ・テーゼ」としてあり続ける、まさにその証明であるかのような、まさにその集大成が凝縮されたようなお給仕だった。自分自身、新作レビューしてないからこのツアーに対してあまり乗り気じゃなかったし、でも10回目の節目もあってお給仕もこれで一区切りにしようと思ってたけど、でも今回のツアー見たらやっぱこいつらスゲーなって思わせるあたり、まだまだ楽しませてくれそうなバンドなのかなって、まだまだ上を目指せるバンドなのかなって。

この【宣告】ツアーは、一つや二つの衝撃じゃない、幾度とない驚きと興奮、そして嫉妬に襲われた、全26曲約時間にも及ぶ過去最高にボリューミーなお給仕だった。そして何よりも楽しいライブだった。しかし、あれだけ事前に【宣告】と煽っておきながら、終演後に一切何も発表されなかったのは、盛大な肩透かしというか、今後のBAND-MAIDの活動体制に不安を憶えたフアンもいるかもしれない。【宣告】どおり、何かしらの発表があるはずだって。だから終演後はしばらく「え?何の発表もなしなん?」みたいな空気が会場に漂っていたのも事実。なんだろう、こいつらホントに「ハッタリ」かますのだけは上手いなって感心した(確かに、頭のいいギャンブラーはハッタリかますの上手いけども)。しかも今日の東京公演にはBiSのキカが観に来てたらしく(エイプリルネタのBAND-MAIKOを見て白塗り芸人としてシンパシーを感じた説)、これが一体何を意味するのか?それはまた別のお話→→→

【4/13】BAND-MAID WARLD DOMINATHION TOUR 2018 【宣告】@Zepp Tokyo
セットリスト
1. DOMINATION
2. Play
3. Spirit!!
4. the non-fiction days
5. モラトリアム
6. Alive-or-Dead
7. CROSS
8. Turn me on
9. Don't you tell ME
10. Daydreaming
11. One and only
12. Puzzle
13. anemone
14. DICE
15. secret My lips
16. CLANG
17. FATE
18. instrumental
19. Carry on living
20. Alone
21. Rock in me
22. I can't live without you.
23. you.
24. FREEDOM
25. REAL EXISTENCE
26. Choose me

スティーヴン・ウィルソンが来日することについて

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いや、2018年マジこえーわ。最近は事あるごとに日本の音楽シーンはガラパゴスだって耳にするけれど、その風潮から一転したように、今年に入ってからフジロックにケンドリック・ラマーの出演が決まり、そして極めつけは今回のスティーヴン・ウィルソン来日決定、、、今まさに日本の音楽シーンは急速にガラパゴスからの脱却を図ろうとしているのかもしれない。

2017年に発表されたTo the Boneの中で僕が書いたのは、今の「基準」、そして「これからの基準」だった。その2017年に確立された「基準」が、早くも2018年に反映されたような出来事が相次いでいる。この『To the Bone』は、SWなりの「ポスト・トゥルース時代」に対する回答であり、そのコンセプトを踏まえた上で、今年に入ってからこの日本の政界で一体何が起こったのか?安倍マリオが何をやらかしたのか?その答えは至ってシンプルで、山積みになった無数の「フェイク」が崩れ落ちるように世間に暴き出されたのだ。

本当に面白いなと思ったのは、『To the Bone』の中で書いた事の全てが伏線となって、そしてこのSW来日へと繋がっていることで、SWに「日本の基準」を書くように指名された僕は、このアルバムのレビューを書いている瞬間はある種の「未来人」となって、それこそ映画『メッセージ』の主人公のように「時制のない世界」で「未来」の2018年に起きる出来事を既に予見していたんだ。当然、俺レベルのインターネットトップレビュアーになると、一国のトップを利用して強靱な「引力」を発生させる事ができるからね。サンキューマリオ。

このSW来日の伏線は、このブログを始めた10年前の2008年から既にあったのかもしれない。Welcome To My ”俺の感性”の本当の目的、これこそ「10年越しの真実」だった。近年、その大きなキッカケと呼べるものがあるとすれば、それはやはり2015年に奇跡の来日公演を果たしたana_themaの存在だろう。もしアナ_セマのヴィンセントやダニーが、奇跡の来日公演を終えてイギリスに帰国した後にSWと「日本エエで」みたいな話がもしあったとしたら、それはもうana_themaメンバーには感謝しかない。勿論、僕はこのブログ以外の所でも伏線を立てる工作を仕掛けてきた。例えば、数年前にオンエアされていた赤い公園のANN0へのネタメールがラジオネーム【スティーヴン・ウィルソン】として3回くらい採用されたり、そして今年2018年に入ってからはTBSラジオの人気番組アルコ&ピースのDCガレージのボイパのコーナーにもラジオネーム【スティーヴン・ウィルソン】でネタメールが採用されたりと、刻一刻とSW来日への伏線をおっ立ててきた結果、この度念願のSW来日が決まったというわけです(えっ)

正直、昨年あれだけの「基準」を書かせておいて来日しなかったら、いい加減に堪忍の緒が切れて「うるせぇメガネわんぞ!」って叫びながらイギリスまで危うく殴り込みに行くところだったし、もしあれだけ書かせて来日しなかったら、この10年間このブログに書いてきたことに何も意味がなかったと失望して、もう本当の本当に諦めがついてたと思うから、だから今回の来日決定のニュースはまさに10年越しの『夢』が叶った瞬間だった。しかも、ここしかないという絶妙なタイミングでの来日発表。完璧過ぎるぜSW・・・。

SWの日本に対するイメージを勝手に想像すると、「掘り出し物のレコード・・・元カノ・・・ウドーフェス・・・うっ頭が・・・」ってな感じだと思う。正直、日本にそんな良いイメージを持ってなさそうなのにも関わらず、レアなレコード漁りに来日するためだけじゃなくて、そのついでにライブも演ってくれるなんてファンとしては素直に感謝しかない。しかも今回の来日公演はana_themaと同じ2デイズとのことで、SWソロの初期作からの曲は元より、これはもうPT時代の曲を期待しないわけがない。もしこの流れでana_themaがフジロック決めたら2018年ホントにヤベーだろ。

ライブ当日のぼく「あ、あれはジェニーハイのくっきーさん!?」
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【お知らせ】インターネットレビューマンから引退します

タイトルどおり、本日をもって僕は10年続けてきたインターネットレビューマンから引退します。

引退を決意した主な理由としましては、今年のバレンタインデーにリリースされたBAND-MAIKOの2ndアルバム『WORLD DOMINATHION』のレビュー作成に関することで、このアルバムを1回2回3回4回5回と聴いていく中で、最終的な結論として今作は「”アメリカ”の”ラップ”」であるという答えに辿り着きました。その答えにたどり着くまでは比較的容易なことでしたが、いざその答えをレビュー(構想)としてブログに書き落とす、その作業に限界を感じてしまったというか、つまり自らの頭の中にある「理解」と自らのレビューの「スキル」に大きな隔たりを感じてしまった事が、この度インターネットレビューマンを引退する決意に至った次第です。



2008年から続けてきた当ブログWelcome To My ”俺の感性”も、今年で10年目という節目の年を迎えました。自分でもまさか10年続くなんて夢にも思ってませんでした。こうして継続してこれたのも、ひとえに読者の皆様のお陰だと思います。昨年、スティーヴン・ウィルソンのアルバムが初めて年間BESTアルバムの1位になったことも一つの理由で、SWのアルバムを1位にしたことで自分の中でナニかがちょうど一巡したような気持ちが生まれました。そして、このタイミングで引退するのが一番綺麗な辞め方なんじゃないかと感じ、そして遂に決断しました。

最後に、この10年間、ご愛読いただきました読者の皆様、本当にありがとうございました!またどこかでお会いしましょう!

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