Artist Cloudkicker

Album 『Subsume』

Track List
Djent界が生んだ異端児、ベン・シャープニキによる独りジェントことCloudkickerの約一年ぶり通算六作目『Subsume』なんだけど、とりあえず曲目を見て(うーんこのクッソ長い曲タイトル...)とか思いながら、オープニングを飾る#1”The warmth of the daytime seemed like a dream now.”のリフを耳にした瞬間は→(おっ、今回はPelicanリスペクトなポストメタル路線か?)と思ったけど、次の16分24秒ある大作の#2”A weather front was stalled out in the Pacific--like a lonely person, lost in thought, oblivious of time.”の初っ端から2ndの名曲”Here, Wait a Minute! Damn It!”を彷彿とさせるジェジェジェーン!ジェジェジェーン!というdjent節全開のリフを耳にした瞬間→「俺たちのBenニキが帰ってきたー!」と雄叫びを上げたくなるほど、テクニカル/マス系のリフや轟音リフなど多彩なリフで緩急を効かせながら目まぐるしく展開するプログレメタルで、まさにベン史上最大級のスケール感とダイナミズムそしてヘヴィネスが堪能できる一曲。特に10分からのScale the Summitっぽいキザミリフからブラストを使ったハチャメチャな終盤の展開は圧巻。で、シューゲ譲りのメッロメロなアンビエンス空間を形成する、それこそジャケの如し淡い音の洪水を浴びるような#3”He would be riding on the subway or writing formulas on the blackboard or having a meal or (as now) sitting and talking to someone across a table, and it would envelop him like a soundless tsunami.”、前作譲りのポストロッキンな前半そして後半からはJesuライクな幻想的な美轟音をブチ鳴らす#4”You could laugh forever but never end up happy.”まで、全4曲トータル約44分という大作志向の作風。
彼=ベン・シャープの名を俺の界隈に一躍轟かせた2nd『Beacons』以降の三作は、アコースティック/アンビエント/ポストロックなど様々なジャンル/方向性を模索していた感じの作風だったが、この『Subsume』は前作の5th『Fade』で学んだポスト-サウンド直系のATMS空間を活かしながら、傑作『Beacons』路線すなわちジェント路線に回帰した、といった印象。わかりやすい話→『Beacons』のプログ・メタル性と『Fade』のAmbient系ポストメタルが融合した感じ。この手のバンドで例えるなら、フランスのUneven Structureばりの超スケール感ある。
当然、今回は大作志向という事もあって、2ndの『Beacons』のようにスリリングなリフ回しでコンパクトに組み立てていく、ほのかに知性(インテリ)を感じさせる(まさに知的ッカー)無機的かつスタイリッシュ!!なカッコ良さはないが、ここ最近のアルバムを通過して新たな音を吸収した今のベン・シャープが、この『Subsume』に集約されていると言っても過言じゃあないし、これまでの一連の流れを総括した集大成とも取れる一枚だと。なんか久々に心から素直に”良い”と思えるアルバムだった。少なくとも、ここ最近の奥歯に物が挟まったような作風ではないのは確か。それこそ近作を聴いて→(もう二度とジェントやってくれないのかな・・・)という不安と鬱憤を晴らすかのような、Cloudkickerすなわちベン・シャープの復活を宣言するかのような一枚。オススメ。

Album 『Subsume』

Track List
01. The warmth of the daytime seemed like a dream now.
02. A weather front was stalled out in the Pacific--like a lonely person, lost in thought, oblivious of time.
03. He would be riding on the subway or writing formulas on the blackboard or having a meal or (as now) sitting and talking to someone across a table, and it would envelop him like a soundless tsunami.
04. You could laugh forever but never end up happy.
Djent界が生んだ異端児、ベン・シャープニキによる独りジェントことCloudkickerの約一年ぶり通算六作目『Subsume』なんだけど、とりあえず曲目を見て(うーんこのクッソ長い曲タイトル...)とか思いながら、オープニングを飾る#1”The warmth of the daytime seemed like a dream now.”のリフを耳にした瞬間は→(おっ、今回はPelicanリスペクトなポストメタル路線か?)と思ったけど、次の16分24秒ある大作の#2”A weather front was stalled out in the Pacific--like a lonely person, lost in thought, oblivious of time.”の初っ端から2ndの名曲”Here, Wait a Minute! Damn It!”を彷彿とさせるジェジェジェーン!ジェジェジェーン!というdjent節全開のリフを耳にした瞬間→「俺たちのBenニキが帰ってきたー!」と雄叫びを上げたくなるほど、テクニカル/マス系のリフや轟音リフなど多彩なリフで緩急を効かせながら目まぐるしく展開するプログレメタルで、まさにベン史上最大級のスケール感とダイナミズムそしてヘヴィネスが堪能できる一曲。特に10分からのScale the Summitっぽいキザミリフからブラストを使ったハチャメチャな終盤の展開は圧巻。で、シューゲ譲りのメッロメロなアンビエンス空間を形成する、それこそジャケの如し淡い音の洪水を浴びるような#3”He would be riding on the subway or writing formulas on the blackboard or having a meal or (as now) sitting and talking to someone across a table, and it would envelop him like a soundless tsunami.”、前作譲りのポストロッキンな前半そして後半からはJesuライクな幻想的な美轟音をブチ鳴らす#4”You could laugh forever but never end up happy.”まで、全4曲トータル約44分という大作志向の作風。
彼=ベン・シャープの名を俺の界隈に一躍轟かせた2nd『Beacons』以降の三作は、アコースティック/アンビエント/ポストロックなど様々なジャンル/方向性を模索していた感じの作風だったが、この『Subsume』は前作の5th『Fade』で学んだポスト-サウンド直系のATMS空間を活かしながら、傑作『Beacons』路線すなわちジェント路線に回帰した、といった印象。わかりやすい話→『Beacons』のプログ・メタル性と『Fade』のAmbient系ポストメタルが融合した感じ。この手のバンドで例えるなら、フランスのUneven Structureばりの超スケール感ある。
当然、今回は大作志向という事もあって、2ndの『Beacons』のようにスリリングなリフ回しでコンパクトに組み立てていく、ほのかに知性(インテリ)を感じさせる(まさに知的ッカー)無機的かつスタイリッシュ!!なカッコ良さはないが、ここ最近のアルバムを通過して新たな音を吸収した今のベン・シャープが、この『Subsume』に集約されていると言っても過言じゃあないし、これまでの一連の流れを総括した集大成とも取れる一枚だと。なんか久々に心から素直に”良い”と思えるアルバムだった。少なくとも、ここ最近の奥歯に物が挟まったような作風ではないのは確か。それこそ近作を聴いて→(もう二度とジェントやってくれないのかな・・・)という不安と鬱憤を晴らすかのような、Cloudkickerすなわちベン・シャープの復活を宣言するかのような一枚。オススメ。