Artist Wisdom of Crowds

Album 『Wisdom of Crowds』

Track List
UK出身のThe Pineapple Thiefのフロントマンブルース・ソードとKATATONIAのフロントマンヨナス・レンクスによる新プロジェクト、その名もWisdom of Crowds(Bruce Soord with Jonas Renkse)のデビュー作『s/t』なんだけど...って、まずパイナップル泥棒のブルースと肩さんのヨナスきゅんという”異色”のコラボが実現すると知った時は驚きを隠せなかったし、とりえあずその【ヨナス×ブルース】よりもヨナスきゅんの電撃的なKscope入りがまさか...まさかこんな形で実現するなんて...一体誰が予想したよ? まぁ、言うてもいずれは【漆黒の意志】を持つKATATONIAと【Love & Peace】の提唱者であるKscopeの”引かれ合い”は必ず起きるとある程度の予測はしてたけれど、まさかこのタイミングで【ヨナス×Kscope】が実現するなんて...これは俺のキング・クリムゾンをもってしても予測できなかったし、もはや今年一番のサプライズと言っていいぐらい衝撃的な出来事だった。ちなみに、Kscope創設から五周年を記念したメモリアルフェス『Two Nights at The Garage』に、このWisdom of Crowds(ヨナス)とANATHEMAが共に出演する事が決まっており、このラインナップには”俺の界隈”に棲む住人もアヘ顔デフヘヴン状態で→「ケースコポォォォォォォ~」
その音楽性としては、レコーディング&インスト面は全てブルースが担当、そしてボーカルにはヨナスという、もはや説明不要なぐらい”Post-Progressive”の王道を繰り広げているんだけども、ダブ/アンビエント/クラシカル/フォーク/ノイズなど、UKのPure Reason RevolutionやMidas Fallを連想させるエレクトロニカ/デジタルな音を中心としたexpelimentalなトリップ・ホップ/オルタナと、KATATONIAの時とは少し違って持ち前の鬱成分を抑えた、アダルトな雰囲気を醸し出すヨナスのムーディかつダンディな歌声が”ジャズ/クラシック”な塩梅をもって絶妙な相性を発揮し、その英国特有の仄暗い叙情性と北欧独自の淡い情緒が自然な流れの中で溶け込んでいる。わかりやすい話、SW先生のNo-ManやDeftonesのチノとFarのメンバーによるプロジェクトこと†††の【北欧×英】バージョンみたいな感じを想像してもらえればいいんじゃないかと。で、寂寥感を煽るトレモロ風ギターが淡い情景を描き出す北欧ポストロック的なイントロで始まって、ダブやニカそしてデジロック風のギターが叙情的に交錯する#1”Pleasure”、Ulverの『Childhood's End』を思わせるファンキーなイントロからメランコリックでレトロな世界へと誘う#2”Wisdom of Crowds”という序盤の流れだけで、その情緒感に溢れた独特の世界観に引き込むには十分で、特に#2はまさに自身の音楽性とやらを語るかのような、タイトルトラックに相応しい名曲。アコギのアルペジオとストリングスが泣ける#4~#5の流れはハイライト。特にヨナスの本領発揮って感じの#5”The Light”は一番好き。アップテンポなデジロック調の#6は新鮮だし、No-Man直系の優美なストリングスやノイズが心チルい気分にさせる#7と#8、ラストの#9はデジロック風の前半~無音部分~そして後半からのIsis直系の【ATMS】型キーボードとアコギがムーディかつアダルティに彩る、それこそ【チノ×Isis=Palms】ならぬ【ヨナス×Isis=ヨナシス】みたいなハイパーヨナニータイムまで、全9曲トータル57分。
と言った感じで、ここ最近のKscope界隈がゴリ推しているこの手のダンサンブル&デジタルな電子音とヨナスの歌って一見相性悪そうな感じなんだけど、実際にコレを聴いてしまうとその考えを改めざるを得なくなるほど、その相性は「意外ッ」なほど”イイ”です。けど個人的には、もうちょっと”シンプル”にしても良かったんじゃないかと思うし、近年The Pineapple Thief直系の(ちょっとダサめ)なデジロック調のギターは控えめにして欲しかったかも。あと、どうせなら近年KATA作品で知られるフランク・デフォルトをエンジニアもしくはプロディーサーとして迎えたらもっと面白くなったんじゃね?って一瞬妄想したけど、それだとKATATONIAのいわゆる”Bサイド”と丸かぶりするからアレか...ってスグに(納得)。でも、その肩さんのBサイドとも毛色が全く違う作風だからこそ、ここまで面白く新鮮なキモチで聴けたんだとは思う。なんだかんだ、あくまでも”ブルース・ソード主導”といった感覚もあったりするけど、聴けば聴くほどジワリジワリと染みこんでくるような、そしてふと気づいたら”ヨナニー”してる、つまり”ヨナ充”できる一枚だということは間違いないです。
実際のところ、”KATATONIAのヨナス”とは一味違った一面を垣間見せると同時に、”ヨナス・レンクス”という一人の”ぽっちゃり系男子”もとい一人の”ボーカリスト”としての”自然体な歌声”そのポテンシャルを存分に堪能させてくれるし、決して悪くはないんだけども、やっぱヨナスって”KATATONIAで歌ってナンボ”みたいな所あるなぁと再確認したナニもあって...とかナントカ言うても、過度な期待をしなければそれなりに楽しめる質の高い作品ではある。で、結局のところ、今回の”異色”のコラボが意味する本来の目的というのは、9月にKscopeからリリースされる(←ココ大事)本家KATATONIAの問題作『死の王』のリミックス作品『Dethroned & Uncrowned』の序章扱いというか、それこそ諸葛亮の”三顧の礼”じゃあないが、本家KATATONIAの新作を前に一足先にヨナスきゅん単独でKscopeへと乗り込み、この度は一足先に挨拶に参ったというわけ。そんなこんなで、”おれかん!”の意識はスデにその新作『Dethroned & Uncrowned』に向いてるんだけども、その辺の話は上半期的なナニかの時に詳しく書くとして、なにはともあれ、いわゆる【俺の界隈の再構築】はそろそろ総仕上げの段階にキテいるということは確かです。

Album 『Wisdom of Crowds』

Track List
01. Pleasure
02. Wisdom of Crowds
03. Radio Star
04. Frozen North
05. The Light
06. Stacked Naked
07. Pretend
08. Centre of Gravity
09. Flows Through You
『ヨナスきゅん×Kscope=引かれ合い』
『ヨナスきゅん×Kscope=引かれ合い』
UK出身のThe Pineapple Thiefのフロントマンブルース・ソードとKATATONIAのフロントマンヨナス・レンクスによる新プロジェクト、その名もWisdom of Crowds(Bruce Soord with Jonas Renkse)のデビュー作『s/t』なんだけど...って、まずパイナップル泥棒のブルースと肩さんのヨナスきゅんという”異色”のコラボが実現すると知った時は驚きを隠せなかったし、とりえあずその【ヨナス×ブルース】よりもヨナスきゅんの電撃的なKscope入りがまさか...まさかこんな形で実現するなんて...一体誰が予想したよ? まぁ、言うてもいずれは【漆黒の意志】を持つKATATONIAと【Love & Peace】の提唱者であるKscopeの”引かれ合い”は必ず起きるとある程度の予測はしてたけれど、まさかこのタイミングで【ヨナス×Kscope】が実現するなんて...これは俺のキング・クリムゾンをもってしても予測できなかったし、もはや今年一番のサプライズと言っていいぐらい衝撃的な出来事だった。ちなみに、Kscope創設から五周年を記念したメモリアルフェス『Two Nights at The Garage』に、このWisdom of Crowds(ヨナス)とANATHEMAが共に出演する事が決まっており、このラインナップには”俺の界隈”に棲む住人もアヘ顔デフヘヴン状態で→「ケースコポォォォォォォ~」
その音楽性としては、レコーディング&インスト面は全てブルースが担当、そしてボーカルにはヨナスという、もはや説明不要なぐらい”Post-Progressive”の王道を繰り広げているんだけども、ダブ/アンビエント/クラシカル/フォーク/ノイズなど、UKのPure Reason RevolutionやMidas Fallを連想させるエレクトロニカ/デジタルな音を中心としたexpelimentalなトリップ・ホップ/オルタナと、KATATONIAの時とは少し違って持ち前の鬱成分を抑えた、アダルトな雰囲気を醸し出すヨナスのムーディかつダンディな歌声が”ジャズ/クラシック”な塩梅をもって絶妙な相性を発揮し、その英国特有の仄暗い叙情性と北欧独自の淡い情緒が自然な流れの中で溶け込んでいる。わかりやすい話、SW先生のNo-ManやDeftonesのチノとFarのメンバーによるプロジェクトこと†††の【北欧×英】バージョンみたいな感じを想像してもらえればいいんじゃないかと。で、寂寥感を煽るトレモロ風ギターが淡い情景を描き出す北欧ポストロック的なイントロで始まって、ダブやニカそしてデジロック風のギターが叙情的に交錯する#1”Pleasure”、Ulverの『Childhood's End』を思わせるファンキーなイントロからメランコリックでレトロな世界へと誘う#2”Wisdom of Crowds”という序盤の流れだけで、その情緒感に溢れた独特の世界観に引き込むには十分で、特に#2はまさに自身の音楽性とやらを語るかのような、タイトルトラックに相応しい名曲。アコギのアルペジオとストリングスが泣ける#4~#5の流れはハイライト。特にヨナスの本領発揮って感じの#5”The Light”は一番好き。アップテンポなデジロック調の#6は新鮮だし、No-Man直系の優美なストリングスやノイズが心チルい気分にさせる#7と#8、ラストの#9はデジロック風の前半~無音部分~そして後半からのIsis直系の【ATMS】型キーボードとアコギがムーディかつアダルティに彩る、それこそ【チノ×Isis=Palms】ならぬ【ヨナス×Isis=ヨナシス】みたいなハイパーヨナニータイムまで、全9曲トータル57分。
と言った感じで、ここ最近のKscope界隈がゴリ推しているこの手のダンサンブル&デジタルな電子音とヨナスの歌って一見相性悪そうな感じなんだけど、実際にコレを聴いてしまうとその考えを改めざるを得なくなるほど、その相性は「意外ッ」なほど”イイ”です。けど個人的には、もうちょっと”シンプル”にしても良かったんじゃないかと思うし、近年The Pineapple Thief直系の(ちょっとダサめ)なデジロック調のギターは控えめにして欲しかったかも。あと、どうせなら近年KATA作品で知られるフランク・デフォルトをエンジニアもしくはプロディーサーとして迎えたらもっと面白くなったんじゃね?って一瞬妄想したけど、それだとKATATONIAのいわゆる”Bサイド”と丸かぶりするからアレか...ってスグに(納得)。でも、その肩さんのBサイドとも毛色が全く違う作風だからこそ、ここまで面白く新鮮なキモチで聴けたんだとは思う。なんだかんだ、あくまでも”ブルース・ソード主導”といった感覚もあったりするけど、聴けば聴くほどジワリジワリと染みこんでくるような、そしてふと気づいたら”ヨナニー”してる、つまり”ヨナ充”できる一枚だということは間違いないです。
実際のところ、”KATATONIAのヨナス”とは一味違った一面を垣間見せると同時に、”ヨナス・レンクス”という一人の”ぽっちゃり系男子”もとい一人の”ボーカリスト”としての”自然体な歌声”そのポテンシャルを存分に堪能させてくれるし、決して悪くはないんだけども、やっぱヨナスって”KATATONIAで歌ってナンボ”みたいな所あるなぁと再確認したナニもあって...とかナントカ言うても、過度な期待をしなければそれなりに楽しめる質の高い作品ではある。で、結局のところ、今回の”異色”のコラボが意味する本来の目的というのは、9月にKscopeからリリースされる(←ココ大事)本家KATATONIAの問題作『死の王』のリミックス作品『Dethroned & Uncrowned』の序章扱いというか、それこそ諸葛亮の”三顧の礼”じゃあないが、本家KATATONIAの新作を前に一足先にヨナスきゅん単独でKscopeへと乗り込み、この度は一足先に挨拶に参ったというわけ。そんなこんなで、”おれかん!”の意識はスデにその新作『Dethroned & Uncrowned』に向いてるんだけども、その辺の話は上半期的なナニかの時に詳しく書くとして、なにはともあれ、いわゆる【俺の界隈の再構築】はそろそろ総仕上げの段階にキテいるということは確かです。
Wisdom of Crowds
posted with amazlet at 13.06.30
Bruce Soord & Jonas Renkse
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