Artist Altar of Plagues

Album 『Mammal』

Track List
01. Neptune Is Dead
02. Feather And Bone
03. When The Sun Drowns In The Ocean
04. All Life Converges To Some Center
アイルランドはコーク出身の4人組、Altar of Plaguesの約2年ぶりとなる2作目『Mammal』が、かなり本格派な”ポスト・ブラック・メタル”をやってるんだけど、そのスタイルとしてはIsisやMinsk等の密教系ポストメタル勢に通じるAmbient/ポストロック的な空間を構築する静寂パート、まさしく”Blackgaze”なノイジー・ギター×ブラストで無謀にも爆走する場面やブラック然としたトレモロ・リフを要所にアピールしながら広大な荒涼暴風域を発生させ、そこへミスターJ氏が奇術の如くストリングスやシンセやサンプラーの音を擁し曲をより邪悪に演出するスタイル。で、筆頭すべきはオープニングを飾る約19分の超大作”Neptune Is Dead”を耳にしたらその瞬間に深淵から轟く邪意闇絵巻に引きずり込まれ、鋭く不穏な雰囲気の中で悍ましく陰惨な光景を目の当たりにする。アヴァンギャルドなノーマル・ボイスを取り入れたポストメタル的な要素の強い#2”Feather And Bone”、不意をつく女性のアナログな歌声からして何か”ヤバイ・・・”雰囲気を漂わす#3”When The Sun Drowns In The Ocean”、再び#1みたく内省的な静寂パートとブラストを擁した凛々しいパートでメリハリを効かせ、終盤に進むにつれポストロック的な扇情性を曝け出す#4”All Life Converges To Some Center”で壮大に幕を下ろす。全4曲で52分という大作ぞろい。一曲一曲が長いから聴く方にも気力が必要とされる本作品だが、聴けば聴くほど邪気という名の味わいが増していくカルトな感覚がクセになるので、この漆黒セカイにハマったら色々な意味で終わりかも。
先日記事にしたUSポスト・ブラックのDeafheavenとは真逆といっていいほど、”息もできない”ほど徹底的に”負の感情”を粗暴に撒き散らすポストブラで、この手の界隈のFenやAlcestとは一味も二味も違った、いい意味で”お聞き苦しい”、俄然”ブラック・メタル然”としたスタイル。つまりはオイラみたいなミーハーじゃなくて、本格派リスナーの方にウケが良さそうなバンドですね。この”ガチ”な精神性が、さすがProfound Lore所属たる所以で、同レーベルの獅子王ことAgallochさんをも凌ぐマジっぷりはある種の”凄み”を生んでいる。どうでもいいけど”ポストブラ”ってなんかいい響きだよな・・・。
てなわけで、本来”ポスト・ブラック”っつー言葉はこういうバンドにこそ使うべきなんじゃねーの?って思ったガチ系ポスト・ブラックの良作です。Agallochの後継者はコイツらで決まりかッ・・・!?とか言うて、おいらは前文に名前を出したバンドのが好みだったりするんだけどね。
8+ / 10

Album 『Mammal』

Track List
01. Neptune Is Dead
02. Feather And Bone
03. When The Sun Drowns In The Ocean
04. All Life Converges To Some Center
アイルランドはコーク出身の4人組、Altar of Plaguesの約2年ぶりとなる2作目『Mammal』が、かなり本格派な”ポスト・ブラック・メタル”をやってるんだけど、そのスタイルとしてはIsisやMinsk等の密教系ポストメタル勢に通じるAmbient/ポストロック的な空間を構築する静寂パート、まさしく”Blackgaze”なノイジー・ギター×ブラストで無謀にも爆走する場面やブラック然としたトレモロ・リフを要所にアピールしながら広大な荒涼暴風域を発生させ、そこへミスターJ氏が奇術の如くストリングスやシンセやサンプラーの音を擁し曲をより邪悪に演出するスタイル。で、筆頭すべきはオープニングを飾る約19分の超大作”Neptune Is Dead”を耳にしたらその瞬間に深淵から轟く邪意闇絵巻に引きずり込まれ、鋭く不穏な雰囲気の中で悍ましく陰惨な光景を目の当たりにする。アヴァンギャルドなノーマル・ボイスを取り入れたポストメタル的な要素の強い#2”Feather And Bone”、不意をつく女性のアナログな歌声からして何か”ヤバイ・・・”雰囲気を漂わす#3”When The Sun Drowns In The Ocean”、再び#1みたく内省的な静寂パートとブラストを擁した凛々しいパートでメリハリを効かせ、終盤に進むにつれポストロック的な扇情性を曝け出す#4”All Life Converges To Some Center”で壮大に幕を下ろす。全4曲で52分という大作ぞろい。一曲一曲が長いから聴く方にも気力が必要とされる本作品だが、聴けば聴くほど邪気という名の味わいが増していくカルトな感覚がクセになるので、この漆黒セカイにハマったら色々な意味で終わりかも。
先日記事にしたUSポスト・ブラックのDeafheavenとは真逆といっていいほど、”息もできない”ほど徹底的に”負の感情”を粗暴に撒き散らすポストブラで、この手の界隈のFenやAlcestとは一味も二味も違った、いい意味で”お聞き苦しい”、俄然”ブラック・メタル然”としたスタイル。つまりはオイラみたいなミーハーじゃなくて、本格派リスナーの方にウケが良さそうなバンドですね。この”ガチ”な精神性が、さすがProfound Lore所属たる所以で、同レーベルの獅子王ことAgallochさんをも凌ぐマジっぷりはある種の”凄み”を生んでいる。どうでもいいけど”ポストブラ”ってなんかいい響きだよな・・・。
てなわけで、本来”ポスト・ブラック”っつー言葉はこういうバンドにこそ使うべきなんじゃねーの?って思ったガチ系ポスト・ブラックの良作です。Agallochの後継者はコイツらで決まりかッ・・・!?とか言うて、おいらは前文に名前を出したバンドのが好みだったりするんだけどね。
8+ / 10
Altar of Plagues
Profound Lore (2011-05-17)
売り上げランキング: 17127
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