Welcome To My ”俺の感性”

墓っ地・ざ・ろっく!

2009年09月

EPICAの新曲「Unleashed」のPVを公開!!

 まずはEPICAのネタじゃなく、11月にリリースされるKatatonia の新作「Night is the New Day」についての情報なんだけど、どうやらシングルカットされる曲が「Day & Then The Shade」に決まったようです。そのシングルは10月下旬頃にリリースされ、PVも撮影される模様。チョー楽しみ!!・・・ってか、先にフリーDLできた「Forsaker」がシングルじゃなかったのね、意外。「Night is the New Day」のトラックリストは以下で。


01. Forsaker
02. The Longest Year
03. Idle Blood
04. Onward Into Battle
05. Liberation
06. The Promise Of Deceit
07. Nephilim
08. New Night
09. Inheritance
10. Day & Then The Shade
11. Ashen (*Swedish edition CD and vinyl edition bonus track)
12. Departer



 Dir en greyのニューシングル「愛しさと切なさと心強さと」・・・・(笑)、もとい、「激しさと、この胸の中で絡み付いた灼熱の闇」12月2日にリリースされるようです。そのシングルに収録される2曲のミキシングには、なんと!!OPETH「GHOST REVERIES」「WATERSHED」、ここ最近の2作を手掛けているイェンス・ボグレンが担当してるらしいです。マスタリングにはテッド・ジェンセンを起用との事。これは予想以上の凄い「モノ」ができそうな布陣ですね~。正直、「WATERSHED」のミキシングはあまり良くなかったんで、できるなら「GHOST REVERIES」の頃のミックスにしてほしいですね。まぁ、OPETHの音質全盛期(笑)は、「Still Life」「Blackwater Park」の頃なんだろうけどねっ。収録されてる曲も、その2作がズバ抜けて良いしねっ。とにかく、dirのシングルめっさ楽しみっすわ。想像するには長尺の曲になりそう。度肝を抜いてくれる事に期待!!!



HR/HMのCDをてけとーにレビューするブログ


 オランダシンフォニック・メタラーEPICA のニューアルバム「Design Your Universe」から、「Unleashed」のPVを公開!!

ドラマ仕立てのPVですねぇ。ちゃっかりメンバーも混じったりしてます。シモーネたんのナース姿・・・(●´ω`●)ゞ曲はメガドラマティックでキャッチー、尚且つベタでクサめなサビ・・・最高過ぎるわっ・・・!!!こりゃー前作の「The Divine Conspiracy」を余裕で越えてきそうな、つまりは最高傑作ができちゃうそうな予感・・・!!!ちゅーかこのPVの1分13秒くらいにノイズ入ってねーか?


「Design Your Universe」のトラックリストと、「Unleashed」のPVは以下で。


01. Samadhi (prelude)
02. Resign to Surrender (A New Age Dawns - Part IV)
03. Unleashed
04. Martyr of the Free Word
05. Our Destiny
06. Kingdom of Heaven (A New Age Dawns - Part V)
07. The Price of Freedom (interlude)
08. Burn to a Cinder
09. Tides of Time
10. Deconstruct
11. Semblance of Liberty
12. White Waters
13. Design Your Universe (A New Age Dawns - Part VI)


3曲目の「Unleashed」のPV

Official "UNLEASHED" videoclip

INME 「Herald Moth」 レビュー


HR/HMのCDをてけとーにレビューするブログ

UK産のオルタナティブ・ロック/メタル・バンドの4人組、InMe の約2年振りの4作目「Herald Moth」を紹介。



1. You Won't Hear From Me Again  ★★★★★
2. Belief Revival             ★★★★★
3. Nova Armada              ★★★★
4. All Terrain Vehicle          ★★★
5. Captain Killjoy             ★★★★
6. The Art Of Moderation        ★★★★☆
7. Single Of The Weak          ★★★★
8. Ferocity In Desire           ★★★★☆
9. Happy To Disappoint You      ★★★★
10. I Will Honour You           ★★★
11. A Mouthful Of Loose Teeth    ★★★☆
12. Master Storm             ★★★★



前作の3rd「Daydream Anonymous」はこのブログでもレビューしたし、内容もすごく気に入ってたんで、次のアルバムどうなるんだろうなー?って思ってたんだけど、新ギタリストのベンを迎え4人体制で作られた約2年振りの4作目となる本作の「Herald Moth」は、「オルタナ・メタル」と呼べそうなほどメタリックな硬さのあった前作の流れをしっかりと感じさせながら、更にプログレッシブかつテクニカルに、そしてポップ/エレクトロ/スペーシーなアレンジやシンセ/ストリングス等のキャッチーな音を積極的に取り入れた、幅の広い音楽性をアピールする作風となっている。

前作ほどの音の「メタル度」は薄い、つまりはメタリックだった前作より音圧が抑えられた「軽め」な音なんだけど、相変わらずリフはメタルメタルしてるし(特にインストパートのメタルっぷりは凄い)、本作では更にテクニカルかつトリッキーに駆け回るリフが増量し、全体的にメタルに寄り過ぎない、適度に気持ちいいヘヴィなダイナミズムが強調されているが、楽曲のノリはあくまでダークな雰囲気をメインとしたオルタナティブ・ロックという印象だ。ギターの存在価値が増しているのは、新ギタリストが加入した影響が大きいんだろうね。Gソロとかも印象的なのが多いしね。とにかく、全ての面で、何かが吹っ切れたかのような、思い切った曲作りが本作ではできている様な気がした。「ヘヴィ」な部分はトコトン「ヘヴィ」に、「テクニカル」な部分はトコトン「テクニカル」になってる部分も、その「思い切り」が感じられたりするんだ。

しかし、ポップなアレンジやテクを魅せるギターがめっさ強調されたアルバムではあるんだが、その一方で如何せん歌メロが弱いというか、前作のようなフックのある歌メロが少ないよーな気がしないでもないんだ。歌メロに関しては前作や前々作の方が良いと思う。歌メロが弱いせいで、楽曲に個性や強いフックがないように聴こえてしまうかも。けど、それは曲それぞれのアレンジで上手い事カバーできてると思う。あとは好みの問題かな。要は、前作や前々作の歌メロと今作のアレンジやラフな音作りが組み合わされば文句ナシのアルバムが出来ちゃうんじゃね?って事です。あっ、あと、ダミ声に近いアグレッシブなスクリームが増えてて、これがなかなか良い効果を生んでるんですよ。


過去の雑念を吹っ切るかのような、トリッキーなリフやヘヴィネスが強烈なリフがINMEらしい、ポップで爽快かつキャッチーなキラーチューンの1「You Won't Hear From Me Again」で幕を開け、ギターの爽やかなメロディが迸るメロディや、エレクトロなアレンジが効いた2の「Belief Revival」も、1と同様にツカミの良いキャッチーなナンバー。この頭の2曲は特に良いです(・∀・)プログレッシブかつダークな3の「Nova Armada」も実にINMEらしい曲で、ズンズンとメタルなアピールしまくりなインスト部分も聴いててすげー気持ち良いです。壮大なストリングスとアコギでゆったり美しく展開する4、アップテンポなノリを持った5はメタル的なGソロに痺れます。。。激ヘヴィ/ソリッドかつプログレッシブなイントロから超メタルしてる曲で、ポップなアレンジが効いたサビとのギャップがたまらない6の「The Art Of Moderation」。この曲のGソロも流麗なツインリードとかピロピロピロピロと弾きまくったりとか、めっちゃ気合が入りまくってる。全体的にポップでメロディアスな7、哀愁を帯びたサビが地味に良い8はインストパートがメガヘヴィでかなりメタルしちゃってます。8も6と同じくインストパートに気合入りすぎててヤバイ。哀愁が効いた9もインスト部分がすげーテクニカル。10はエンヤみたいなアレンジが癒されるスローで大人しいナンバー。だいたいそんな感じかな。


初め聴いた時は「ちょっと地味かな?」って思ったんだけど、数回聴いていく内にだんだん好印象に変わっていった。本作での音圧の変化については、ちょっと首を傾げたくなったりするんだけど、曲の内容は前作と同じくらい「良い」です。しっかりと「成長」を感じさせてくれて、ファンとしては嬉しい限りですわい(^O^)という事で、普通に気に入りましたね、このアルバム。「良盤」っすね。・・・・・うん、やっぱ僕、INME大好きです。InMeの曲から伝わって来る「あの感じ」は結構日本人好みだと思うんだけどな~。日本での人気はどうなんでしょ?

ちょいとプログレッシブでちょいとヘヴィなハード・ロックっつー感覚で手軽にサクッと聴けちゃうバンドだと思うので、US産のCOHEED AND CAMBRIA や同郷のFUNERAL FOR A FRIEND 、そしてつい先日再結成のアナウンスがされたDizzy Mizz Lizzy 等の、この手のバンドが好きな方なら是非とも聴いてみてほしい質の高いバンドです。つまりは僕みたいな「ポスト・メタラー」に打って付けのバンドって事です。


ちゅーか、過去に書いた前作のレビューを見直してみたら・・・なんかPanic! At the Disco がアメリカのバンドとか書いてるし・・・やべぇ・・・黒歴史過ぎてヤバイ・・・。こんな間違った事を書いてた時期の記事にある点数とかくれぐれも当てにしないでくださいね・・・(^o^;)・・・あっ、今現在もですけど。。。



7.0+ / 10


 

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INSOMNIUM 「Across the Dark」 レビュー


HR/HMのCDをてけとーにレビューするブログ

北欧フィンランド産のメロディック・デス・メタルバンドの4人組、Insomnium の約3年振りの4作目「Across the Dark」を紹介。



1. Equivalence              ★★★
2. Down with the Sun         ★★★★★
3. Where the Last Wave Broke   ★★★★★
4. The Harrowing Years        ★★★★
5. Against the Stream         ★★★★☆
6. Lay of the Autumn         ★★★★
7. Into the Woods            ★★★★
8. Weighed Down with Sorrow    ★★★★☆



フィンランド出身の彼らInsomnium の音楽性は、率直に言っちゃうとスウェーデンのDark Tranquillity タイプのスウェディッシュ/イエテボリ・メタルをやってるんだけど、このInsomniumのサウンドは、Dark Tranquillityの近代的なモダンさを取り除き、壮大かつシンフォニックなストリングスや、フィニッシュ産らしい叙情詩的なギターがエピックに明るく光射するメロディや、同郷のAmorphis にも通づる郷土的な土着性を備え、それでいて微妙にプログレッシブに展開する懐のデカそうな広大なメロデスを貫き通し、安定した作品をリリースし続けているバンドの前作から約3年振りの4作目となるアルバムなんだけど、本作ではクリーンヴォーカルを導入したりと積極的に新しい試みを行なっている。が、あくまでサウンドの基盤はスウェディッシュ/イエテボリ・スタイルの保守的なメロデスをこれまで通り貫いており、傑作だった前作の3rd「Above The Weeping World」からの延長線上の作品と呼んでも何ら問題ない、素晴らしく安定した内容です。

本作のポイントとしては、これまで以上に土着性/郷土的な雰囲気を強めている所で、更には「泣き」を含んだ叙情的でキャッチーなメロディもめっちゃ充実してるし、ツインGがブリブリとハモるリフもすげーカッコイイし、痺れるほどに鬼気迫るVo&B担当のNIILO SEVÄNENが放つ迫力満点なグロウルも相変わらずカッコ良過ぎる・・・。これぞ「男泣きメロデス」っつーのかな。とにかく、全てがカッコイイメロデスバンドなんだよねぇ。サウンドの上質感を示す音質も相変わらず生々しいし、今回のジャケも良いじゃん(・∀・)


まず本作の1曲目は前作と同様にアコースティックギターとエピックなギターで盛り上げるインスト曲で幕を開ける。続いてPVにもなった曲で1曲目のインストに繋がって始まる2の「Down with the Sun」は、叙情的かつエピックな「泣き」の要素を含んだイントロから始まり、高揚感を誘うコテコテなイエテボリスタイルの単音Gリフやブリブリと気持ちがイイグルーブを生むハモリGリフとエピックで明るい叙情リフを交え壮絶に展開し、壮大なストリングスと迫力満点なグロウルがカッコ良過ぎるエピック過ぎるサビへと盛り上げるキラーチューンです。3の「Where the Last Wave Broke」は、2曲目の流れを感じさせる曲で、叙情的なメロディとコテコテなイエテボリスタイルのハモるツインGのリフで進み、クリーンヴォーカルとグロウルを重ねた哀愁漂うキャッチーなサビへと繋がるこれまたキラーチューン。映画的な壮大なストリングスで終わる感じも超エピックな香りが漂う。この曲はVoの「ヴゥィイイイイアアアア!!!!!!」というグロウルがカッコ良過ぎてヤバイっす。4の「The Harrowing Years」は、Amorphisっぽい郷土的で土着性の強い本作の中で1番エピックでメロディックなミドルテンポのナンバー。この曲は3と同じく寂しいクリーンヴォーカルを使って哀愁度を高める。初っ端からCOB+イエテボリなGリフでアグレッシブかつメロディックに突っ走る5の「Against the Stream」は、ミドル/スローなアコースティック・パートを挟んでメリハリを付けて展開するエピックなナンバー。約9分ある大作の6「Lay of the Autumn」は、これまたフィンランドらしい郷土色の強いミドルテンポのナンバー。イントロからイエテボリ風に疾走する7の「Into the Woods」は、郷土的なサビのメロディがエピックで勇敢な叙情を感じさせるナンバー。オーケストレーションが壮大なイントロから始まるラストの「Weighed Down with Sorrow」は、「泣き」のメロを極めためっちゃ叙情的なミドルチューン。

つー感じで、期待を裏切らない捨て曲ナッシングのスンバラスイ内容になってます。特に2と3曲目が最高過ぎる・・・。今年のメロデスでは、Dark the SunsDestroy Destroy Destroy の新作と並ぶ「当たり」アルバムですね、コレ。近代的なモダンな音に頼らない、この手の正統派メロデスは今の時代にゃひっじょーに貴重だと思うんでね、このままメロデス界の「保守派」の一派として頑張ってもらいたいっすわ(・∀・)



8.0- / 10


 

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KATATONIAの新作「Night is the New Day」のミニサイトがオープン!!

11月にリリースが予定されているKATATONIA のニューアルバム「Night is the New Day」のミニサイトがオープンしました!!

サイトのURLは以下で↓↓↓

http://www.nightisthenewday.com/



このサイトは、新作「Night is the New Day」についての様々なコンテンツがアップされる場所らしいですね。早速、トラックリストやアルバムTeaserが公開されてるんで、皆さんチェックしてみてくださいね(^-^)/


「Night is the New Day」のトラックリストは以下です。


01. Forsaker
02. The Longest Year
03. Idle Blood
04. Onward Into Battle
05. Liberation
06. The Promise Of Deceit
07. Nephilim
08. New Night
09. Inheritance
10. Day & Then The Shade
11. Ashen (*Swedish edition CD and vinyl edition bonus track)
12. Departer


フリーDLできる「Forsaker」はどうやら1曲目だったんですね。全12曲収録です。けど、11曲目はスウェーデン盤のボートラって書いてあるんで、実質全11曲って事かな?それはそうと、ミニサイトに公開されているアルバムTeaser聴いちゃいました。・・・かなりヤバイです。。。名盤だった前作「The Great Cold Distance」を越える可能性を秘めてますコレは・・・。このTeaser聴いただけでヨナス君のヴォーカルがすげー進化してるってのが分かりますね。特にレトロなバラードらしき曲がめっちゃ気になりますね~。こりゃーもしかしたらもしかすると・・・最高傑作になっちゃうんじゃね?いや、早とちりは不味いな。とにかく、気長に11月まで待つしかありませんね、楽しみ過ぎます(・∀・)ちなみに、「Night is the New Day」のジャケは毎度お馴染みトラヴィス・スミスさんが手掛けています。


ジャケ↓↓↓
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1曲目の「Forsaker」




追記・・・OPETHミカエル・オーカーフェルトが、「Night Is The New Day」について、このようなコメントを残したそうです。

そのコメントというのは・・・「「Night Is The New Day」は、私がここ10年間で聞いた中で、最も素晴らしい「ヘヴィなレコード」であるということです」・・・とのこと。他にも・・・「傑作」だとか、もう少しでを流す所だったとか・・・そんな素晴らしいコメントを残しています。あのミカエルにそこまで言わしめるアルバムですか・・・マジで今年のNo1取っちゃう可能性ありますね・・・。早く聴きたいよ~~~。

MADDER MORTEM 「Eight Ways」 レビュー


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北欧ノルウェー産のプログレッシブ/ゴシック・メタルバンドの5人組、Madder Mortem の約3年振りの5作目「Eight Ways」を紹介。



1. Formaldehyde             ★★★☆
2. Little Things              ★★★★★
3. Armour                  ★★★★★
4. Resolution                ★★★★★
5. Different Kind of Hell         ★★★★
6. Riddle Wants to Be          ★★★★☆
7. Where Dream and Day Collide   ★★★☆
8. Glesh, The Blood and the Man   ★★★★
9. Get That Monster out of Here   ★★★☆
10. Life, Lust & Liberty         ★★★★★
11. All I Know               ★★★★
12. Eighth Wave             ★★★★



このバンドはノルウェー出身のバンドで、ソプラノヴォーカルからオペラな歌唱まで多彩に表現する紅一点??でワンダフルビューティーなアグネット姐さんを擁する5人組なんだけど、音楽性はというと、暗黒世界に身を包んだ芸術的気品に満ちたゴシック・メタルにプログレッシブ・メタルを足した感じの、実にヨーロビアン然とした気品や雰囲気を持ったアヴァンギャルドなメタル・サウンドを生み出しており、イメージとしては・・・「西洋の魔女メタル」とでも例えたくなる・・・本作はそんなバンドの5作目となる「Eight Ways」なんだけど、前作の4th「Desiderata」はドゥームな重さを強調した作品でなかなか良質なアルバムだったが、本作では更に更に彼らMadder Mortemの非常に強い個性の高みを追求したかのような、「唯一無二」としか例える事のできそうにない、これまで以上に「美しく」「プログレッシブ」「奇抜」な部分を強調した、あらゆる面でクオリティーアップを遂げた孤高な音世界を繰り広げているんだ。

前作との違いを率直に述べるならば、ゴリゴリガリガリと激ヘヴィに破壊しまくり押しまくるアグレッシブな成分をこれまで通り保ちつつも、アンビエントのような大人しく癒される美しさを強調してきた所や、誤解を与えちゃうかもだけど全体的に意外にもサッパリした聴きやすさを持ったサウンドに変化した所が1番大きいかな。だがしかし暗黒的な雰囲気はこれまで通りです。アダルティーかつジャジーな雰囲気のあるアンビエントなパートが増えたお陰で、激ヘヴィなパートとのギャップやメリハリが曲に生まれたような気がする。一見、すごい爽やかなジャケと正反対なサウンドをイメージするかと思うけど、何回も聴き込んでいく内に「本作のジャケと音に共通する部分って普通にあるなぁ・・・!!」って感じると思う。楽曲のアレンジも素晴らしく、ハマる人にはトコトンハマっちゃうアヴァンギャルドな楽曲陣は魅力的の一言。僕もその独特な世界観に魅了された一人です。。。まぁ言っちゃえば彼らの最高傑作と呼んでも過言ではないという事。やはり、KatatoniaMy Dying BrideNovembre 等の良質なゴシック/ダーク/ドゥーム・メタルバンド達が所属しているPeaceville Recordsだけあってか、このMadder Mortemも他のバンドと同様に地味にレベルが高いです。とにかくセンスが凄いんですよねぇ。


本作でより一層強調されたアンビエントな雰囲気で美しく進み、そして激ヘヴィなギター、魔女=アグネットが呪文を唱えるが如く妖術的なヴォーカルが個性的過ぎる1曲目の「Formaldehyde」で幕を開け、2の「Little Things」は、気持ちよいほどにゴリゴリとウネリまくる激ヘヴィなGリフとアンビエント風な静かなパートでメリハリを効かせて展開するプログレッシブなナンバー。ジャケの広大な草原を脳裏に浮かばせるようなイントロから始まる3の「Armour」は、美しく展開するアンビエントなパートで進み、ダイナミックかつ壮大で広大なサビが暖かくてキャッチーで、中盤のヘヴィで幻想的なパートもプログレスな感覚を聴き手に与える。ウエスタンのような逞しいイントロがカッコイイ4の「Resolution」は、クセになりそうなプログレッシブなリズムがノリノリ縦ノリなGリフをベースに展開し、芸術的なアレンジの効いたパートが美し過ぎてヤバイ・・・。5の「Different Kind of Hell」は、アグネット嬢のパワフルな歌唱と重すぎる激ヘヴィなGリフが「破壊」と「怒り」を生み出す力強いナンバー。6の「Riddle Wants to Be」は、アンビエンスな美しく静かなパートと激しく重いGリフでメリハリを効かせながら進み、ゴリゴリとアグレッシブに破壊しまくりながら猛追するパートがクソカッコイイプログレッシブなナンバー。7の「Where Dream and Day Collide」は、全編アンビエントかつジャジーな雰囲気をメインに展開する比較的大人しい曲。暗黒的プログレ・メタルなイントロから始まる8の「Glesh, The Blood and the Man」は、7のアンビエント+ジャジーな雰囲気を受け継いだ美しくムーディなナンバー。この曲は有名な曲のフレーズをオマージュしてたりして、彼らの奇抜なセンスが感じられる。中東っぽい雰囲気がある9、本作の中で唯一疾走感を持った10の「Life, Lust & Liberty」もドラマティックでかなりカッコエエです。アコギを使ったシンプルな11も超癒されるし、インストパートがやけに印象的ス。ラストの12は約9分越えの曲で、ドゥーミーな重いギターと魔女が呪文を唱えるようなノリで妖しくアヴァンギャルドに聴かせて本作を締める。

全12曲でトータル約1時間チョイと、ちょっと長く感じるかもしれないけど、捨て曲は無いんで安心して聴けるスバラスイ内容してます。流れとしては2~6までが圧巻の流れでとにかく凄い。序盤ほどのインパクトは無いが、中盤から終盤もなかなかで、特に10曲目の存在はかなりデカイです。という感じで、パワフルなアグネット嬢の超絶的な歌唱も然る事ながら、アヴァンギャルド然とした激硬派でヘヴィな音を作り出すギターもアグネットに負けじと多大な存在感を見せ付けたアルバムになってる。人を選ぶバンド&作品かもしれないけど、1度でも彼らの曲の「良さ」に気づけたならば、そこからもうドップリとスルメのように聴いちゃえるバンドだと思うよ。ちゅーか、UKのプログレ・メタラーTo-Mera が好きならすんなりとハマれるんじゃないかな。ジャジーっぽい雰囲気も似てるしね。


今流行のキャッチーな歌モノ系ゴシック・メタルバンド達とは一線を画した、独自の道を行く孤高な存在としてこれからも突き進んでほしいと、本作を聴いて思い、改めてこのバンドの「凄み」に気づけました。今年のゴシック作ではアタリですね!!早くも次のアルバムが聴きたくなってキターーー・・・!!!!



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3. ArmourのPV http://www.youtube.com/watch?v=snRuKKQbmwU

10. Life, Lust & Liberty http://www.youtube.com/watch?v=kTyf1EQQGWM

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