北欧フィンランドのアイドル発掘番組「IDOLS」の優勝を見事勝ち取り生まれたメロディック・メタル、ロックバンドARI KOIVUNENのある意味1stアルバム「Becoming」を紹介。
1. Raging Machine ☆☆☆☆
ドラマティックに進み、ザクザクなリフと共にミドルテンポで歌い上げるサビがなかなかグットなオープニングチューン。奇怪なギターソロもそこそこ良い感じ。(パシ、ニーノ作曲)
2. Under The Burning Sky ☆☆☆☆☆
力強くヘヴィなリフではじまり、そのリフと共に力強く展開するサビはAvantasiaのThe Scarecrowを彷彿とさせるメロパワチューン。キラキラしたkeyの音色と奇妙でいてテクニカルなギターソロを魅せるのもグット!!(アリコイヴネンバンド作曲)
3. Give Me A Reason ☆☆☆☆☆
Voアリのパワーのある哀愁ヴォーカルが炸裂するパワーバラードナンバー。耳を突く芯の通ったギターリフとアリの訴えかけるような歌声が絶妙に絡み合うサビがたまらないね。(パシ、ニーノ作曲)
4. Sign Of Our Times ☆☆☆☆☆
前作の楽曲の香りが感じられるザックリザックリ正統派リフやヴォーカルの歌いまわし、そしてキャッチーで爽快感のある伸びやかなサビが良い感じの曲。良い具合に哀愁を塗してあるのがまたイイね。(アリコイヴネンバンド作曲)
5. Sweet Madness ☆☆☆☆
北欧バンドらしいキラキラしたkeyのメロディとキャッチーなギターのメロディを見せるスリリングなイントロから良い感じの疾走感のある北欧ナンバー。ミドルテンポで展開するダークなサビはそこそこ良い感じ。独特な雰囲気を持つ泣きのギターソロも良い!!keyソロもテクニカルに弾きまくっててまあまあ。(パシ作曲)
6. Father ☆☆☆☆
ダークに大人しく展開し、哀愁出しながらミドルテンポで歌い上げるサビは切なさが感じられそこそこ良い感じ。泣きのソロで締めるのも○。(アリコイヴネンバンド作曲)
7. Keepers Of The Night ☆☆☆☆☆
ポップ且つメロディアス・キャッチーで哀愁漂う明るめなサビがグットなハードロックチューン。(アリコイヴネンバンド作曲)
8. Tears Keep Falling ☆☆☆☆☆
アリの力強いヴォーカルから放たれる北欧らしい哀愁漂う爽快感を持つサビが印象的な曲。リフはヘヴィだ。(アリコイヴネンバンド作曲)
9. Hero's Gold ☆☆☆☆☆
北欧らしくキラキラとメロディアスに疾走するイントロから最高な曲。Voパートも個性的でリフも怪しい。早口のようにテンポ良く歌い上げる疾走感のあるサビもグット!!劇的でクラシカルなソロからスリリングなソロへ展開するギターソロパートも良い。(アリコイヴネンバンド作曲)
10. My Mistake ☆☆☆☆
ギターの優しいメランコリーなメロディからサビへかけてヘヴィでドラマティックに展開し、一気に盛り上がる哀愁感じるサビもカッコイイ。(ラーケ作曲)
11. Unscarred Within ☆☆☆☆☆
プログレともいえるテクニカルなギターメロディを魅せるイントロから個人的にツボな曲。疾走感溢れるサビも良い感じ。テクニカル且つ味のあるギターソロも○。(ミッコ作曲)
前作のアルバム「Fuel for the Fire」は北欧の有名メタルアーティストからの楽曲提供されて作られたアルバムだったので、文句なしの北欧メタルアルバムには違いなかった。そして今作「Becoming」アルバムはアリ・コイヴネンバンドとしての作曲が行われており、ある意味これがホントの1stアルバム的なものと言える。前作はアイドル発掘番組の優勝のご褒美的なアルバムかなーと。とりあえず聴いてみて思ったのは、サウンドは前作よりヘヴィに、今作の楽曲については前作と比べるとやや劣るようにも感じるが、しっかりとアリ・コイヴネンバンドとしての色や個性が確実に曲に表れている印象を受けた。しかし、今作では前作のアルバムで聴けたフックのあるサビがイマイチ弱く感じ、耳に残りにくい中途半端なメロディを持つサビがあったのが正直気になった所。今作は歌メロ重視より楽器隊のメロディを重視したのかな?といっても3曲目の超絶ドラマティックなパワーバラードは個人的に大好きだし、9曲目の北欧的なメロディと共に疾走する分かりやすい楽曲はとても印象的で、バンドとしての作曲能力のレベルの高さが感じられるのも確か。他にも2曲目のAvantasiaっぽいメロパワチューン、前作の香りが感じられるキャッチーな北欧ロックナンバーの4曲目、北欧独特の哀愁漂わせるキャッチーなロックチューンの7曲目と8曲目、プログレ的なギターと勢いのあるサビを持つ、今作の中でとても個性的な光を放つロックチューンの11曲目などなどヴァラエティに富んだ印象に残る北欧ロックチューンが満載だ。外部のソングライターの楽曲が半数を占めているが、次のアルバムからはアリコイヴネンバンドの楽曲だけでアルバムを作って欲しいかも^^;。。。良い曲は良いんだけど、イマイチな曲はホントイマイチ・・・結構曲に良し悪しの差があるアルバムでもある。
このバンドの主役であるヴォーカリストアリの歌唱力も、あどけなさが減り、メタルヴォーカリストらしさも感じられ、何処となしか上手くなっているようにも感じ、今作では歌詞をより正確に慎重に歌っている印象も受けた。
ツインギターのErkkaとLucaのギタープレイは前作同様、相変わらず冴えており、メロディックなギターソロやメタリックなリフで大いにバンドに貢献している。前作より思い切って弾いているようにも感じられた。しかーし・・・ギタリストの片割れのルカがこのアルバムを最後に脱退してしまったのがなんか拍子抜けというか・・・なんだかなぁって感じ。北欧らしいキラキラとしたkeyの音色もしっかり聴けるしサウンド面は文句なし・・・と思ったらドラムの音がモコっとしていて聴こえづらいのがちょっと気になった。
まぁ今作も良質な北欧ロックorメタルアルバムである事は間違いないと思うので、前作のアルバムが気に入った方は是非オススメ。
86点
3. Give Me A ReasonのPV http://jp.youtube.com/watch?v=ypZTK5pa96o
4. Sign Of Our Timesが聴けるビデオ http://jp.youtube.com/watch?v=5wO1fS43FvQ
9. Hero's Goldが聴けるビデオ http://jp.youtube.com/watch?v=69og1WBZfiI